私の転生先を神様(竜神様)が"勝手に"決めました ～ドラゴンテイマーになりました～

閑話 ～箸休めにどうぞ～

ドレイクの1週間異世界旅行 13 (～偵察と別行動～)

【陰蝶】とは、陰に身を隠すことの出きる黒い蝶で、移動も陰から陰へまたは、昼夜とりわけ真夜中に強い魔甲虫なので、諜報活動を得意としている。また、【陰蝶】は仲間同士で離れていても連絡が取れ、今何が起きているかを知ることが出きる。ターゲットの声を届けることも可能な魔甲虫で、王家では重宝されている。


 そんな蝶をオッサンや領地ターゲットに送るのだ。なにか中央帝国に帳簿や証拠、言質良い土産が出来そうだ。
 今日は人の往来が激しいのは、朝市と≪月市≫と呼ばれている露店市が開かれているらしい。
 露店市の期間は3日間で、魔道具や珍しい物を目当てに来た旅人や貴族で、街はごった返しているそうだ。門番が言っていた。
 かなり気になったので門番に、お供の魔甲虫と魔人の連れがいることを伝え、もとに戻っていたサラを呼び人化して貰った。少し驚いていたが許可が下りた。許可証はどのギルド(この世界では商業と冒険者ギルドがある)にも入っていないので、料金を支払い仮で作ってもらった。金はこの世界に来た際、竜神様にもらっていた。というよりも、前世で貯めていた貯金と給料をこの世界の金に変換した金額だ。ちなみに、レインも持っているが今は使い道がなく、マジックバッグに眠っている。
 まぁ、取り敢えず金には今のところ困っていない。
 サラとは別行動を取ることにして、連絡役として【陰蝶】を1匹付けて、マジックパック(リュックサックのような物)に金と今まで狩ってきた皮や牙などの素材を入れた。勿論、見えないように袋に詰めてある。後、行く前にレインから頼まれた買うものリストをした。残りはサラの自由にさせた。


 サラ達と別れて約2時間程で、人の往来が落ちつき、人々の動きも穏やかになった。
 すると、馬車とその周りを護衛する団体が列を作りながら来た。辺りはどよめきがあがり、緊張が走った。
 数メートル離れた場所で馬車も徒歩の団体も止まり、馬車から数人降りてきた。どこかの貴族(？)らしい。
 少しだけ身構えたがその貴族達は、馬車の先頭まで歩き整列した。