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閑話 ~箸休めにどうぞ~
異質な蜘蛛達 終わり (その蜘蛛変わり者につき)
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私の話しはここまでにして、あの子は何をしているのだろう。こっそりと近づいてみる。
「この後、狩りに行くんだけど一緒に行くかい?............そう、そしたら準備してね!私も少しあるからじゃぁー後でね!」
どうやら、レイン様とあの子はこれから狩りをする約束があるらしい。
まだ、準備が終わっていない(あの子の)ため一旦解散したらしい。
あの子に話しかけに行く。
≪やぁ。元気そうだね。ここで何しているの?≫
≪......あっネェネ。この後レイン様と狩りに行くのだ。ネェネも一緒に行くのだぁ!≫
彼はいつも私のことを【ネェネ】と呼ぶ。まだ私には名前がないのでそう呼んでいるらしい。口癖もかわいい私の弟(仮)と私は思っている。
彼の脚には彼の両親の形見を付けて上げている。やっぱり、あまり成長していない。紐をどうするか悩む。紐は彼の両親の形見のひとつだ。
だから切るわけにはいかないので、長さが余っているところを編み込んでいる。我ながら上出来だ。
≪私も行くよ。お前のことが心配だし......≫
≪分かったのだ!レイン様と主に伝えておくのだ!≫
≪お前?!準備は出来ているのか?≫
≪心配ないのだ!もう出来ているのだ!!≫
後ろを振り返りながら話、レイン様の後を追いかけて走るあの子。元気だな。それに運動神経も他の子よりはあるね。あれなら大丈夫だろう。私も準備するか。
そう思いながら、狩の準備に取りかかった。私のいる場所は一族がいる場所から少し離れて暮らしている。この場所はあの子は知らない。理由は、時々人化をするので誰にも見られたくないからだ。部屋の中にある机(使わなくなった古い木箱)の上に置いてある、ご主人のドレイク様から貰った武器達を手にした。
愛用の短剣はとても使いやすく、投道具のクナイもなかなかのものだった。人化し、クナイと短剣を研ぐ。
何年も使う道具達は、今の何もない私にとっての大切な宝物のひとつになっている。
助けて下さった御恩のため、私は道具をしまい人化を解いた。ご主人は知っているが他は知らないので、この姿は出来れば、レイン様やあの子は見せたくない。しかし、何かあれば私が前へ盾となることを厭わない所存だ。
そう思いながら、私は殺風景な自室を出た。
「この後、狩りに行くんだけど一緒に行くかい?............そう、そしたら準備してね!私も少しあるからじゃぁー後でね!」
どうやら、レイン様とあの子はこれから狩りをする約束があるらしい。
まだ、準備が終わっていない(あの子の)ため一旦解散したらしい。
あの子に話しかけに行く。
≪やぁ。元気そうだね。ここで何しているの?≫
≪......あっネェネ。この後レイン様と狩りに行くのだ。ネェネも一緒に行くのだぁ!≫
彼はいつも私のことを【ネェネ】と呼ぶ。まだ私には名前がないのでそう呼んでいるらしい。口癖もかわいい私の弟(仮)と私は思っている。
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だから切るわけにはいかないので、長さが余っているところを編み込んでいる。我ながら上出来だ。
≪私も行くよ。お前のことが心配だし......≫
≪分かったのだ!レイン様と主に伝えておくのだ!≫
≪お前?!準備は出来ているのか?≫
≪心配ないのだ!もう出来ているのだ!!≫
後ろを振り返りながら話、レイン様の後を追いかけて走るあの子。元気だな。それに運動神経も他の子よりはあるね。あれなら大丈夫だろう。私も準備するか。
そう思いながら、狩の準備に取りかかった。私のいる場所は一族がいる場所から少し離れて暮らしている。この場所はあの子は知らない。理由は、時々人化をするので誰にも見られたくないからだ。部屋の中にある机(使わなくなった古い木箱)の上に置いてある、ご主人のドレイク様から貰った武器達を手にした。
愛用の短剣はとても使いやすく、投道具のクナイもなかなかのものだった。人化し、クナイと短剣を研ぐ。
何年も使う道具達は、今の何もない私にとっての大切な宝物のひとつになっている。
助けて下さった御恩のため、私は道具をしまい人化を解いた。ご主人は知っているが他は知らないので、この姿は出来れば、レイン様やあの子は見せたくない。しかし、何かあれば私が前へ盾となることを厭わない所存だ。
そう思いながら、私は殺風景な自室を出た。
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