私の転生先を神様(竜神様)が"勝手に"決めました ～ドラゴンテイマーになりました～

1章 後編

新たな≪仲間≫を求めて(混乱 ～別行動～)

ドレイク視点


 現地に付くと一斉に攻撃を始めた。大半は【スケルトン】の矢の攻撃と【ゴースト】と【レイス】の空中攻撃が多い。ただし、【スケルトン】の弓は射程圏外。なのでドレイクこちらに届く間に放物線を描いて落下していく。その下にいた【ゾンビ】達や【スケルトン】同種に当たり散っていく。
 大方気を付けなければならないのは、【ゴースト】と【レイス】のみ。
 アクロバット飛行を駆使して、捕まるすんでのところで躱していく。
 かなり楽しい。気分が高揚していくのがわかる。以前【オーク】のコロニーを潰したあの時と同様に、目の前が真っ赤に染まる。聴覚と視覚だけ残して感覚が麻痺してくる。

 もっと踊ろうよ。俺と一緒に......狂った様に......
 

 さっきから、頭の中にそんな声が拡がる。
 次の瞬間、左足の太ももに激痛がはしる。確認すると矢が深く刺さっていた。
 気付かないうちに【スケルトン】の矢が届く範囲にいたらしい。今は、さっきまでのよく分からない感情は消え去っている。
 落ち着け俺。何をそんなに求めている。今はやることがあるだろう。

 頭の中で繰り返しやる手順を思い浮かべる。大分落ち着いた。
「はぁ、落ち着いた。それじゃ始めますか」
 俺はそう言い終わってから、口を開けて大きく息を吸い込む。肺は大きく膨らみ空気中のマナも同時に集め、肺そこに自身の魔力も込めると、口の間から少しだけ魔力が漏れそれが青白い炎の様に揺らめく。
 限界まで吸うと、口を閉じて暫く息を止める。空気中のマナと自身の魔力を混ぜていく。それにともない目の前にこれまた青白い魔方陣が現れ、それが何を表したものかを本能的に知る。
 そして、口を開け一気に吐き出した。息と魔力が魔方陣に接触し青白い閃光が幾つにも分裂し放たれる。