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1章 前編
目が覚めて(ドウシテコウナッタ)
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「もう少し......このまま............ね?雨音」
じたばた格闘していたレインに、彼女よりも低い声が頭の上から聞こえた。
またもや思考も体も固まる。
何処かで聴いたことがある声。それに喋り方も何処かで聴いた。何処だっけ?考えたいのに頭が着いてこない。朝だし。唐突だし。
「フッ。可愛い......。それに......柔らかい......」
また、押さえられた頭を撫でられる。しかしやっぱり動けない。顔を向けることが精一杯で上を向くことしか出来ない。
声の人物と眼があった。
それは、さっきまで夢に出てきた白銀の髪の少年だった。近くで見ると目が瞑れそうな程の美貌がそこにあった。
まだ、幼さが残る顔はレインと目が合っただけで蕩けた様な微笑みを浮かべ、眩しそうに目を細めてレインを見ていた。その目すらトロリと蕩けそうな程潤んでいた。
はっきり言おう。将来絶対に有望株なイケメンになるだろう。
正に"勝ち組"の遺伝子だと思う。
だがしかし、イケメンだろうがなんだろうが寝込みを襲うな!!!
「......寝込みを襲うな!!!」
思っていたことが口から出て、急所を思いっきり殴り付ける。
彼は息を詰まらせ噎せながら、静止してきた。
「ッ!......待った!雨音!!俺だ!!善だ!!だから、その拳を下ろ!」
「!!......善......先輩?」
「そう!すまん!調子に乗った......」
善先輩は私と婚約していた人で、後数日で結婚する予定だった人だ。
じたばた格闘していたレインに、彼女よりも低い声が頭の上から聞こえた。
またもや思考も体も固まる。
何処かで聴いたことがある声。それに喋り方も何処かで聴いた。何処だっけ?考えたいのに頭が着いてこない。朝だし。唐突だし。
「フッ。可愛い......。それに......柔らかい......」
また、押さえられた頭を撫でられる。しかしやっぱり動けない。顔を向けることが精一杯で上を向くことしか出来ない。
声の人物と眼があった。
それは、さっきまで夢に出てきた白銀の髪の少年だった。近くで見ると目が瞑れそうな程の美貌がそこにあった。
まだ、幼さが残る顔はレインと目が合っただけで蕩けた様な微笑みを浮かべ、眩しそうに目を細めてレインを見ていた。その目すらトロリと蕩けそうな程潤んでいた。
はっきり言おう。将来絶対に有望株なイケメンになるだろう。
正に"勝ち組"の遺伝子だと思う。
だがしかし、イケメンだろうがなんだろうが寝込みを襲うな!!!
「......寝込みを襲うな!!!」
思っていたことが口から出て、急所を思いっきり殴り付ける。
彼は息を詰まらせ噎せながら、静止してきた。
「ッ!......待った!雨音!!俺だ!!善だ!!だから、その拳を下ろ!」
「!!......善......先輩?」
「そう!すまん!調子に乗った......」
善先輩は私と婚約していた人で、後数日で結婚する予定だった人だ。
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