私の転生先を神様(竜神様)が"勝手に"決めました ~ドラゴンテイマーになりました~

黒炎 瑠懿

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1章 前編

迷いの森にて (これは特権です)

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 やっぱり、【スカルドラゴン】はカッコいいと思う。まだ、お腹周りがポッコリしているけど前足や後ろ足には薄っすらと筋肉が着き、逞しい感じになっていた。頭の骨も子供とは違いかなり"厳つい"というよりは"凛々しい"感になっていた。尻尾と羽は骨格しかないけど、太く靭やかに動いている。ヤバイ。触りたい。撫で回したい。好きだわ。やっぱり【スカルドラゴン】。ジリジリと近づくレインと、こちらの様子をうかがうドレイク。
「ねぇ。ドレイク!!触らせてお願い!!!」
「ユ!!!」
 ウハァ!!!声が!!カッコいい!!!しかも「キュ」じゃなくて「ユ」なんだ。はじめて知った。うちの子がカッコいいんだけどどうしよう?子供とは違いハスキーな甘い声に心臓を狙い撃ちにされ、ドラゴン愛が爆発している今のレインは、ドレイクのお腹に狙いを着け抱き付いた。少しビクつかれたが、直ぐになれたらしい。ドレイクは楽な姿勢を取り、レインに思う存分撫でさせた。何て優しい子なのでしょうか。
 ご飯も食べかなり疲れたらしいドレイクは、寝る為に猫の様に丸まった。もちろん、レインは丸まったドレイクのお腹の横を陣取っている。毛布をマジックバッグから取り出し、体に巻き付けドレイクのお腹にも掛けてあげた。手で長い首を擦り筋肉で引き締まった前足を触りながら、まだ柔らかいお腹で眠りに着いた。少しだけど甘い匂いが鼻腔をくすぐり、その心地よさに思わずお腹に頬を擦つけていた。


 誰かの視点

 ようやく寝たみたいだ。軽く吐息が漏れ腹に掛けられた毛布に嬉しさが込み上げる。今の姿でも普通の人はレイン見たいに、こんな距離では寝られないだろう。やっぱり彼女が愛おしく、自分にとって特別な存在なのだと改めて気づく。
 何度も気づき、気づかされた。速く一緒になりたくて手を伸ばしたら伸ばし返して来て、後少しというところでシャボン玉の様に弾け消えた。それも2つ......。残されたくなくて、後を追うようにして俺も消えた。
 これで良いとは思えないがこれしか思い付かなかった。前世の俺には彼女たちを守る力がなかった。
 今世ではそうはさせないと誓い、今を生きている。今回は少し失敗してしまったが......。彼女はやっぱり笑って許してしまっていた。


 後、1日で約束の時だ。長かったような気がする。今度こそ貴女を護り抜く。そう誓い俺はレインの毛布を直してからもう一度眠りについた。彼女から甘い匂いしていた。
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