妻が森で幼女を拾い、我が家の養女に迎えました。

黒炎 瑠懿

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議会と種族とレーガンの報告

レベナ・テラ開催

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「それではレベナ・テラを開始する」
 そう言ったのは議長のエルーセーナ皇帝陛下が進めていくスタイルだ。
「まずは新種族から報告をしてください」
「ラミアからは新しく男児のラミア系の魔族が誕生しました。彼は私の息子で今は別室にいますわ」
「ラミア族同様アラクネにも、男児のアラクネ系の魔族が誕生しました。彼は私の孫で今は同じく別室にいます」
「珍しいな。ラミア族やアラクネ族は男児が生まれない種族だと聞いていたが」
 ラミア族の長とアラクネ族の長が次々と言う。これには周囲もどよめき出す。
 この世界では、世界三大美女の異名を持つラミア族、アラクネ族、そして氷鬼妃ひょうきひ族がいる。どちらも女児しか生まれず皆絶世の美女と言われる一族で、近年では100年前に氷鬼妃の男児が生まれて以来だ。
 その時の男児はもう青年になり、今では里長と国境なき騎士団"クロノス"の副隊長を兼任している。種族名も変更し、鬼神種・凍鬼とうきと名乗っているとのこと。

 人魚族とマーマン族には、新たな種族はいなかったとの報告があった。次はドラグールの長が口を開いた。

「ドラグールからは、新種かもしれないドラグールの女性が生まれていました。遅くなり申し訳ない。発現が見られたのは今から2、3週間前で連絡の手段がなく、こちらに参上いたしました。また、彼女は私の隣にいます義息の子で私の孫です。今は里にいます」
「それは仕方ない。発現型は見つけ難く、一生発現しない者もいる。して、何故連れてこなかったのだ?まだ、生まれてまだ幼いわけではなかろう?」
 竜帝が問い掛けた。ラミア族やアラクネ族は連れてきたのに、何故年上であるはずのドラグールの女性が来ていないのか。皆で新たな種族を祝福する事が好きな竜帝は、この日をとても楽しみにしていたし、ドラグールの特徴で幼子を外に連れ出すことを嫌うのは周知している。
「それは......」
「それは、次の議題で私の方から皆様にお話しします」
 ドラグールの長は言葉が詰まってしまった、自国の醜態を他国に曝していいのか迷ってしまったからだ。しかし、義息は必要なことだと感じ割って入った。
「他に新種族の報告のある者はいますか?いなければ、私はドラグールの話を聞きたいが............。いないみたいですね。それではドラグール族の発言を許可します」
 義息はここが正念場だと感じ気合いを入れ直した。
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