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II (鬼崎)
story.15 転がりはじめた、坂道と運命
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商業ビルのなかはひどい人混みだった。フードフェスに訪れた客の話し声で館内アナウンスはかき消され、まったく進まない人の列で大渋滞だ。
「そこのところ大盛況、さすが老舗」
「うちもそれなりにいい感じですよ、見てください。多めに用意したはずの材料が底をつきそうです」
俺が他店の視察から戻ると、田米と雪乃が会話を交わしていた。
「あ、鬼崎社長おかえりなさい! どうでした?」
「やっぱり、どこも気合いを入れて臨んでる。テレビ局のカメラマンもいたよ。あとでここにも回ってくるかもしれない」
そう言ったとたん、店を任せていたメンバーから、わぁっと歓声がわく。田米が一歩進みでて、俺の肩に手をのせた。
「鬼崎の提案どおり、touronとElmの両方をもってきて正解だったな」
「そうだな。田米も皆んなもご苦労さま」
『Elm』は『touron』と悩んでいたもう一方のカフェの名前。メニューを混在させたことで、それぞれの長所が活かされ幅広い客層に受けていた。
身を粉にした頑張りにきちんと満足のいく結果がついてくると、少々キツくてもやっていてよかったと思える。ほろ酔いのような浮かれた気分のまま周辺を見回し、俺の首の動きはぴたりと止まった。
瞠目し、目を見開く。呼吸音が速く激しくなり、鼓膜を通して脳を震わせた。
「・・・・・・どうしてこの場所に二人がいっしょにいるんだ?」
俺の目に映ったのは自身の母親の姿と、なぜか笑顔で隣にいる蓮太郎の姿。遠い雑踏のなかにいるために、得られる情報はそれくらいだ。そのせいで余計に謎が深まる。
蓮太郎がこの場所にいることがまず第一の疑問。そして最も合わせたくない組み合わせに眩暈がする。地獄のような光景を目にして足が石膏で覆われたみたいに固まった。
「社長、どうしました?」
雪乃に話しかけられ、声を絞りだす。
「なん・・・・・・でもない」
「そうですか? 急に顔色が悪くなっていますが。連日の疲れが出たのでしょうか」
「いや・・・・・・平気だ」
「では先ほど話されていたテレビ取材のカメラがちょうど回ってきているのですが、対応できますでしょうか」
「わかった、今行く」
てきぱきと段取りを説明する雪乃の後につき、俺は足を動かした。ちらりと振り返ると、偶然目撃した二人はいなくなっていた。
その日の夜、俺は深夜に帰宅した。二日目と三日目は現場のスタッフと田米に任せて、明日はオフィスに出勤する予定だった。
実際は雪乃に休むよう口うるさく言われ、しかし大事な時期に頑張っている社員を置いて怠けてもいられない。あいだをとって朝はゆっくりと寝坊をさせてもらい、昼前ごろに重役出勤をすることにした。残った雑務処理でもして、時間があればこっそり会場を覗きにいこうと思っている。
蓮太郎はとうに眠っており、そっと部屋のドアを開け寝息を聞いた。一定のリズムを刻む呼吸音。商業ビルでの信じられない場面が瞼の裏で繰り返される。
明日の朝、蓮太郎にすべて話そう。どのような経路で知り合ったのかは不明だが、蓮太郎はすでに「あの事」を知っているのかもしれない。それでも自分の口で説明して・・・・・・どうしたいんだろうか・・・・・・、たぶん、そうだ、きっと弁解をしたいのだ。
母親伝いで聞かされたのだとしたら、俺は間違いなく卑劣な男として認識されているはずだから。
ベッドに入ると、いつも寝かせてさえくれないのに、その日は理不尽に夢を見た。懐かしい光景だ。この家の庭。まだ新しい、入れ替えたばかり芝生の上を俺の小さなスニーカーが駆けていく。
前方で飛び跳ねている大型犬のサンディが、リードを握った俺を見て嬉しそうに「わんわん!」と吠えた。———サンディ、サンディ、散歩だ! 俺はそう言った。あの日もいつものように、俺はサンディの首輪にリードを引っ掛けた。
「・・・・・・は、あ、はあ」
なんでもないはずの楽しい時間。小学生だった俺の唯一。
それなのになんで、俺はこんなに冷や汗でびっしょりになりながら、あの日の俺を見つめているんだろう。どうせなら楽しかった時を見せて欲しい。目尻から流れて耳朶を濡らした涙。俺は瞼を開けて、ぼんやりと滲んだ瞳に天井を映した。
毛布に包まった身体が震えている。対照的に背中がひんやりとする。あれを見る前に目を覚ましたのは、とっさの防衛本能が働いたおかげかもしれない。
・・・・・・あのあと、散歩に出た俺たちは家の前で母親の来訪にばったり遭遇した。母親の顔が目視できるまで近づいたとたん、興奮したサンディが走り出して。
落ち着いて思い出せるのはそこまでだ。
起きるには早すぎる時間帯だったが、次に目を閉じるのが怖くて、寝巻きの上にカーディガンを羽織ってリビングに降りた。
蓮太郎とルームシェアをはじめるずっと昔、俺はこの家に叔母の家族と暮らしていた。家族といっても、母親の姉と、配偶者である夫のふたりだけ。そこによそ者の俺が混ざった。
どういった理由で夫婦ふたりの暮らしをしていたのかは聞けなかったけれど、子どもが嫌いというわけではなかったようだ。俺を認知もせず勝手に蒸発した実の父親。いつまでも大人になれず若いころの放蕩ぐせが治らない実の母親。両親ともに恵まれなかった俺に、家族と名のついた愛情を与えてくれた。
捨て犬だったサンディを拾って飼いたいと言ったときにも、頭ごなしに否定はせず、懸命にお願いをする俺の話を真っ直ぐに聞いてくれた人たちだった。
ホンモノの家族ではなくても、幸せな3人家族のカタチを描けていたと思う。たびたび顔を出す母親の存在がなければ、本当に完璧だった。
母親という生き物はずるい。血のつながりはずるい。どんなに憎かろうがこの人の腹から生まれたという事実は消せなくて、腹のなかで過ごした温もりと心臓の音が子どもの心の芯の部分を満たしてしまうのだ。
ときにそれは支えとなり、育ち方が違えば凶器のように心を蝕む。俺の場合は紛れもなく後者で、俺の心に潜んでいたそれは頑丈な蜘蛛の巣みたいな形をしており、嫌だともがく俺の心をがんじがらめに捕らえていた。
結局のところ、俺にとって母親は絶対的な存在だった。どんなに冷たくされていても、母親の生きる世界に入れてもらえなくても、存在していることだけで母親は俺の幸せの一部に成り得てしまう。
少なくとも俺にとっての宝物を意味もなく奪われたと知ったあの日までは、母親に反発することなどできずにいた。
俺はリビングのソファで朝日が昇るのを待ち、朝食の支度をはじめた。柄にもなくソワソワし、危うく包丁取り落としそうになったあげく、卵を割るのを失敗した。ガチャンと大きな音をたててボールを落とし拾い上げた瞬間と時を同じくして蓮太郎がリビングに現れた。
「鬼崎さん・・・・・・? 珍しくひどい有り様だね。どうしちゃったの?」
蓮太郎の態度はいたって普通だ。心配そうに俺を覗き込んでくる。
「大丈夫? 指から血でてるよ」
「ほんとだね」
手を滑らせた際に包丁で切ってしまったのか、左手の人差し指に血が滲んでいた。痛みも感じないくらいに動揺していたのがわかり、猛烈に恥ずかしくなった。
「なんでもないよ」
いつもならもっとスラスラと言える嘘が、今日は明らかに無理をしているように響く。まずいかなと思ったけれど、蓮太郎の視線は一直線に指先を見つめていた。蓮太郎は俺の指を舐めるのが好きだ。わざと口元に近づけてやると、俺の指先をさりげなくつまみ上げ、口にパクリと含んでしまう。
傷口を舐められると、ぴりっと痛む。じわりと滲んでいるだろう血をむしゃぶる様子は、さながら犬というより吸血鬼か。
「もういいよ、ありがとう」
舐めさせてあげた立場で礼を言うのもおかしいが、このへんで止めないといつまでもしゃぶっている。
「まら、もうちょっろ、らへ」
「だめだよ」
「んうう・・・・・・」
「こら」
いつのまにか、空気はいつもの路線に戻っていた。主導権はこちらにあり、諫められた蓮太郎がしょぼんと眉を下げる。
しかしよかったと思うような、誤魔化されている気分でもあった。胸の鼓動にあわせて駆け上がっていく緊張感をおさえ、冷静につとめる。
蓮太郎。きみは俺の何を知った?
じつは何も知らないから変わらない態度なのか?
知ったうえでその態度をしているのか?
知っていて蓮太郎は受け入れてくれたということなのか?
そのとき、蓮太郎がふいにポケットのスマホに触れた。
「ごめんなさい、ちょっと」
申し訳なさそうに断りを入れ、キッチンを出た場所でスマホをチェックする。
電話でもないのにわざわざ離れる必要はあったのだろうか。
山ほどに積もった疑問のせいで頭が痛くなる。蓮太郎、スマホの画面のむこうにいるのはいったい誰なんだ?
「そこのところ大盛況、さすが老舗」
「うちもそれなりにいい感じですよ、見てください。多めに用意したはずの材料が底をつきそうです」
俺が他店の視察から戻ると、田米と雪乃が会話を交わしていた。
「あ、鬼崎社長おかえりなさい! どうでした?」
「やっぱり、どこも気合いを入れて臨んでる。テレビ局のカメラマンもいたよ。あとでここにも回ってくるかもしれない」
そう言ったとたん、店を任せていたメンバーから、わぁっと歓声がわく。田米が一歩進みでて、俺の肩に手をのせた。
「鬼崎の提案どおり、touronとElmの両方をもってきて正解だったな」
「そうだな。田米も皆んなもご苦労さま」
『Elm』は『touron』と悩んでいたもう一方のカフェの名前。メニューを混在させたことで、それぞれの長所が活かされ幅広い客層に受けていた。
身を粉にした頑張りにきちんと満足のいく結果がついてくると、少々キツくてもやっていてよかったと思える。ほろ酔いのような浮かれた気分のまま周辺を見回し、俺の首の動きはぴたりと止まった。
瞠目し、目を見開く。呼吸音が速く激しくなり、鼓膜を通して脳を震わせた。
「・・・・・・どうしてこの場所に二人がいっしょにいるんだ?」
俺の目に映ったのは自身の母親の姿と、なぜか笑顔で隣にいる蓮太郎の姿。遠い雑踏のなかにいるために、得られる情報はそれくらいだ。そのせいで余計に謎が深まる。
蓮太郎がこの場所にいることがまず第一の疑問。そして最も合わせたくない組み合わせに眩暈がする。地獄のような光景を目にして足が石膏で覆われたみたいに固まった。
「社長、どうしました?」
雪乃に話しかけられ、声を絞りだす。
「なん・・・・・・でもない」
「そうですか? 急に顔色が悪くなっていますが。連日の疲れが出たのでしょうか」
「いや・・・・・・平気だ」
「では先ほど話されていたテレビ取材のカメラがちょうど回ってきているのですが、対応できますでしょうか」
「わかった、今行く」
てきぱきと段取りを説明する雪乃の後につき、俺は足を動かした。ちらりと振り返ると、偶然目撃した二人はいなくなっていた。
その日の夜、俺は深夜に帰宅した。二日目と三日目は現場のスタッフと田米に任せて、明日はオフィスに出勤する予定だった。
実際は雪乃に休むよう口うるさく言われ、しかし大事な時期に頑張っている社員を置いて怠けてもいられない。あいだをとって朝はゆっくりと寝坊をさせてもらい、昼前ごろに重役出勤をすることにした。残った雑務処理でもして、時間があればこっそり会場を覗きにいこうと思っている。
蓮太郎はとうに眠っており、そっと部屋のドアを開け寝息を聞いた。一定のリズムを刻む呼吸音。商業ビルでの信じられない場面が瞼の裏で繰り返される。
明日の朝、蓮太郎にすべて話そう。どのような経路で知り合ったのかは不明だが、蓮太郎はすでに「あの事」を知っているのかもしれない。それでも自分の口で説明して・・・・・・どうしたいんだろうか・・・・・・、たぶん、そうだ、きっと弁解をしたいのだ。
母親伝いで聞かされたのだとしたら、俺は間違いなく卑劣な男として認識されているはずだから。
ベッドに入ると、いつも寝かせてさえくれないのに、その日は理不尽に夢を見た。懐かしい光景だ。この家の庭。まだ新しい、入れ替えたばかり芝生の上を俺の小さなスニーカーが駆けていく。
前方で飛び跳ねている大型犬のサンディが、リードを握った俺を見て嬉しそうに「わんわん!」と吠えた。———サンディ、サンディ、散歩だ! 俺はそう言った。あの日もいつものように、俺はサンディの首輪にリードを引っ掛けた。
「・・・・・・は、あ、はあ」
なんでもないはずの楽しい時間。小学生だった俺の唯一。
それなのになんで、俺はこんなに冷や汗でびっしょりになりながら、あの日の俺を見つめているんだろう。どうせなら楽しかった時を見せて欲しい。目尻から流れて耳朶を濡らした涙。俺は瞼を開けて、ぼんやりと滲んだ瞳に天井を映した。
毛布に包まった身体が震えている。対照的に背中がひんやりとする。あれを見る前に目を覚ましたのは、とっさの防衛本能が働いたおかげかもしれない。
・・・・・・あのあと、散歩に出た俺たちは家の前で母親の来訪にばったり遭遇した。母親の顔が目視できるまで近づいたとたん、興奮したサンディが走り出して。
落ち着いて思い出せるのはそこまでだ。
起きるには早すぎる時間帯だったが、次に目を閉じるのが怖くて、寝巻きの上にカーディガンを羽織ってリビングに降りた。
蓮太郎とルームシェアをはじめるずっと昔、俺はこの家に叔母の家族と暮らしていた。家族といっても、母親の姉と、配偶者である夫のふたりだけ。そこによそ者の俺が混ざった。
どういった理由で夫婦ふたりの暮らしをしていたのかは聞けなかったけれど、子どもが嫌いというわけではなかったようだ。俺を認知もせず勝手に蒸発した実の父親。いつまでも大人になれず若いころの放蕩ぐせが治らない実の母親。両親ともに恵まれなかった俺に、家族と名のついた愛情を与えてくれた。
捨て犬だったサンディを拾って飼いたいと言ったときにも、頭ごなしに否定はせず、懸命にお願いをする俺の話を真っ直ぐに聞いてくれた人たちだった。
ホンモノの家族ではなくても、幸せな3人家族のカタチを描けていたと思う。たびたび顔を出す母親の存在がなければ、本当に完璧だった。
母親という生き物はずるい。血のつながりはずるい。どんなに憎かろうがこの人の腹から生まれたという事実は消せなくて、腹のなかで過ごした温もりと心臓の音が子どもの心の芯の部分を満たしてしまうのだ。
ときにそれは支えとなり、育ち方が違えば凶器のように心を蝕む。俺の場合は紛れもなく後者で、俺の心に潜んでいたそれは頑丈な蜘蛛の巣みたいな形をしており、嫌だともがく俺の心をがんじがらめに捕らえていた。
結局のところ、俺にとって母親は絶対的な存在だった。どんなに冷たくされていても、母親の生きる世界に入れてもらえなくても、存在していることだけで母親は俺の幸せの一部に成り得てしまう。
少なくとも俺にとっての宝物を意味もなく奪われたと知ったあの日までは、母親に反発することなどできずにいた。
俺はリビングのソファで朝日が昇るのを待ち、朝食の支度をはじめた。柄にもなくソワソワし、危うく包丁取り落としそうになったあげく、卵を割るのを失敗した。ガチャンと大きな音をたててボールを落とし拾い上げた瞬間と時を同じくして蓮太郎がリビングに現れた。
「鬼崎さん・・・・・・? 珍しくひどい有り様だね。どうしちゃったの?」
蓮太郎の態度はいたって普通だ。心配そうに俺を覗き込んでくる。
「大丈夫? 指から血でてるよ」
「ほんとだね」
手を滑らせた際に包丁で切ってしまったのか、左手の人差し指に血が滲んでいた。痛みも感じないくらいに動揺していたのがわかり、猛烈に恥ずかしくなった。
「なんでもないよ」
いつもならもっとスラスラと言える嘘が、今日は明らかに無理をしているように響く。まずいかなと思ったけれど、蓮太郎の視線は一直線に指先を見つめていた。蓮太郎は俺の指を舐めるのが好きだ。わざと口元に近づけてやると、俺の指先をさりげなくつまみ上げ、口にパクリと含んでしまう。
傷口を舐められると、ぴりっと痛む。じわりと滲んでいるだろう血をむしゃぶる様子は、さながら犬というより吸血鬼か。
「もういいよ、ありがとう」
舐めさせてあげた立場で礼を言うのもおかしいが、このへんで止めないといつまでもしゃぶっている。
「まら、もうちょっろ、らへ」
「だめだよ」
「んうう・・・・・・」
「こら」
いつのまにか、空気はいつもの路線に戻っていた。主導権はこちらにあり、諫められた蓮太郎がしょぼんと眉を下げる。
しかしよかったと思うような、誤魔化されている気分でもあった。胸の鼓動にあわせて駆け上がっていく緊張感をおさえ、冷静につとめる。
蓮太郎。きみは俺の何を知った?
じつは何も知らないから変わらない態度なのか?
知ったうえでその態度をしているのか?
知っていて蓮太郎は受け入れてくれたということなのか?
そのとき、蓮太郎がふいにポケットのスマホに触れた。
「ごめんなさい、ちょっと」
申し訳なさそうに断りを入れ、キッチンを出た場所でスマホをチェックする。
電話でもないのにわざわざ離れる必要はあったのだろうか。
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