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第3章 ダオ編・弐
50 恋煩い、茶番【ちゃばん】②
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侍女が「伝えておきますね」と弾んだ声で言うので、ぼくは大人しく新しく与えられた部屋に戻りました。
暇になり、文字の練習をしようと巾着を引っ張り出したとき、ひらめきが浮かんできます。手のひらに墨汁の小瓶を握りしめて、再度、部屋を出ました。
(ぼくもフェンさまと話がしたい)
久しぶりの胸の高揚。ぼくは気づかないうちに、歩調を早めていたのです。
注意力が散漫になっていたのでしょう、そろそろ角だなと認識した瞬間、どすんっとだれかにぶつかってしまいました。
侍女であれば相打ちくらいの跳ね返りだったと思うのですが、どうやら相手は骨格のしっかりした男性だったようです。ぐらついた身体は後ろに倒れ、ひやっと首から背筋にかけて総毛立ちました。
「おっと」
腕を回してくれたのか、腰を支えにぐらついた身体は転倒を免れた。ぼくの腕だけが余韻でばたつき、咄嗟に触れた服の一部をつかんでいました。
「ごめんなさい、不注意でした」
あわてて謝罪し、自分の脚で立ちます。
「いいえ、こちらこそ」
耳馴染みのよい声に、ぼくの唇が笑んだ。
「フェンさまでしたか」
「ええ、そんなに急いでどこへ? 走ると危ないですよ」
「・・・・・・フェンさまを探しておりました。どうしても、会いたかったのです」
「俺にですか? これまた、なぜ?」
訝しむようなフェンさまの返答を聴き、失敗したと思いました。フェンさまにとってぼくは、一度や二度、簡単な会話をしたくらいの相手なのですから怪しまれて当然です。
ましてや、屋敷の人間以外とは交流がないために忘れてしまいがちですが、ぼくの立場はリュウホンさまの妻です。
発言と振る舞いに気をつけなければいけませんでした。
「深い意味はありません・・・・・・っ、これが」
そう言って、ぼくは墨汁の小瓶を差し出します。
「墨がなにか?」
「えと、中身が無くなりそうで」
事前に考えておいた理由を伝えると、フェンさまは「なるほど」とこちらに聴こえるくらいの大きなため息を吐いたのがわかりました。
「貸してください。・・・・・・ああ、ほんとだ。振っても墨の音がしませんね」
「はい、図々しいお願いをして申しわけありません」
「いいですよ。屋敷の者には言えませんものね。次回来るときに必ずお持ちします」
そしてふいに、頭に手が置かれたような気がしたのです。頭を動かすと、かすかな感触は風に飛ばされたみたいに消えてなくなり、ぼくの気のせいだったかもしれません。
(どうしよう)
話題が切れてしまった。それでも、まだ立ち去りたくない。
胸のあたりがつっかえて、むずむずした感じ。
「では、俺はこれで。リュウホン殿下に見られるとまずいのでは?」
「・・・・・・はい」
引き留めたい。引き留めてはいけない。
その感情の狭間で、ぼくは激しく揺れました。
◇
次の訪問日は三日後でした。昼間にリュウホンさまが屋敷にいらっしゃるので、わかってしまいます。
今日は新しい墨汁の瓶を届けに来てくれる約束がある。
しかし大人しく待っていましたが、フェンさまはなかなか部屋に来てくれません。二人でこそこそと何をやっているのでしょうか。楽しみにしていた気持ちが、苛立ちに似たものに変わっていきます。
(待ってよ、これってぼく、リュウホンさまに嫉妬してる?)
フェンさまのことを考えていると、感情の起伏が大きくなる。
喜ぶ、怒る、驚く、ぼくの心は忙しい。
(でも、なんだか・・・・・・楽しいかも)
息をするたびに、鼻腔をとおる空気が唄う。こんなに嬉しい気持ちになったのは、遠い昔の出来事以来でしょう。
(・・・・・・あれ、ぼくのこの気持ちは)
胸に手をあてた。とくんと鳴る心臓。
するとそのとき、トントンととびらを叩く音が聴こえました。待ち望んでいた音に、跳ぶように立ち上がり、ぼくは「はい」と返事をします。鼻先すれすれでとびらが横に引かれ、勢いをつけて近寄りすぎていたと気がつき、恥ずかしくなって一歩下がりました。
「どうも」
「ようこそ、お待ちしておりました」
聴こえてきた声の方向に、ぼくは微笑みかけます。
「おや、丁重なもてなしをありがとう。ですが、俺のことはもっと雑に扱ってください。そこまでされたらリュウホン殿下に叱られてしまいます」
「それは、・・・・・・できません」
「どうしてでしょう?」
あらぬところで深く突っ込まれ、不意打ちを食らいました。ぼくは考えましたが、そうしたかったからという理由しか思いつきませんでした。フェンさまに対して素っ気ない態度を取るのは、本意ではない。
「できないのです」
頑なに同じ返事を繰りかえすと、「くすくす」と笑われたようです。
「ご、ごめんなさい・・・・・・。フェンさまがお嫌でしたら、やめます」
「いいえ、嬉しいですよ」
優しい声でした。ぼくの心はふわふわと満たされていきます。
「なかに入っても?」
「———はい、どうぞ。好きな椅子を使っていただいて構いません」
「ご親切に、ありがとう」
他人行儀の———・・・・・・、他人なのですから当たり前です。けれど、よそよそしいやり取りに、また胸のあたりがむずむずしました。
「墨はどこに置いておけばよろしいですか?」
「もらいます、くださいっ」
手のひらを前に差し出すと、小さな小瓶が二個置かれました。
「あ、ふたつ?」
「すぐ無くなったら困るかと思いまして」
「そうですね・・・・・・」
「どうしました?」
「なんでもありません。ありがとうございます。助かりました」
首を横に振って口角を上げます。ぼくは知らぬうちに唇を噛んでいたことを、口を開けたときに広がった痛みで気がつきました。
暇になり、文字の練習をしようと巾着を引っ張り出したとき、ひらめきが浮かんできます。手のひらに墨汁の小瓶を握りしめて、再度、部屋を出ました。
(ぼくもフェンさまと話がしたい)
久しぶりの胸の高揚。ぼくは気づかないうちに、歩調を早めていたのです。
注意力が散漫になっていたのでしょう、そろそろ角だなと認識した瞬間、どすんっとだれかにぶつかってしまいました。
侍女であれば相打ちくらいの跳ね返りだったと思うのですが、どうやら相手は骨格のしっかりした男性だったようです。ぐらついた身体は後ろに倒れ、ひやっと首から背筋にかけて総毛立ちました。
「おっと」
腕を回してくれたのか、腰を支えにぐらついた身体は転倒を免れた。ぼくの腕だけが余韻でばたつき、咄嗟に触れた服の一部をつかんでいました。
「ごめんなさい、不注意でした」
あわてて謝罪し、自分の脚で立ちます。
「いいえ、こちらこそ」
耳馴染みのよい声に、ぼくの唇が笑んだ。
「フェンさまでしたか」
「ええ、そんなに急いでどこへ? 走ると危ないですよ」
「・・・・・・フェンさまを探しておりました。どうしても、会いたかったのです」
「俺にですか? これまた、なぜ?」
訝しむようなフェンさまの返答を聴き、失敗したと思いました。フェンさまにとってぼくは、一度や二度、簡単な会話をしたくらいの相手なのですから怪しまれて当然です。
ましてや、屋敷の人間以外とは交流がないために忘れてしまいがちですが、ぼくの立場はリュウホンさまの妻です。
発言と振る舞いに気をつけなければいけませんでした。
「深い意味はありません・・・・・・っ、これが」
そう言って、ぼくは墨汁の小瓶を差し出します。
「墨がなにか?」
「えと、中身が無くなりそうで」
事前に考えておいた理由を伝えると、フェンさまは「なるほど」とこちらに聴こえるくらいの大きなため息を吐いたのがわかりました。
「貸してください。・・・・・・ああ、ほんとだ。振っても墨の音がしませんね」
「はい、図々しいお願いをして申しわけありません」
「いいですよ。屋敷の者には言えませんものね。次回来るときに必ずお持ちします」
そしてふいに、頭に手が置かれたような気がしたのです。頭を動かすと、かすかな感触は風に飛ばされたみたいに消えてなくなり、ぼくの気のせいだったかもしれません。
(どうしよう)
話題が切れてしまった。それでも、まだ立ち去りたくない。
胸のあたりがつっかえて、むずむずした感じ。
「では、俺はこれで。リュウホン殿下に見られるとまずいのでは?」
「・・・・・・はい」
引き留めたい。引き留めてはいけない。
その感情の狭間で、ぼくは激しく揺れました。
◇
次の訪問日は三日後でした。昼間にリュウホンさまが屋敷にいらっしゃるので、わかってしまいます。
今日は新しい墨汁の瓶を届けに来てくれる約束がある。
しかし大人しく待っていましたが、フェンさまはなかなか部屋に来てくれません。二人でこそこそと何をやっているのでしょうか。楽しみにしていた気持ちが、苛立ちに似たものに変わっていきます。
(待ってよ、これってぼく、リュウホンさまに嫉妬してる?)
フェンさまのことを考えていると、感情の起伏が大きくなる。
喜ぶ、怒る、驚く、ぼくの心は忙しい。
(でも、なんだか・・・・・・楽しいかも)
息をするたびに、鼻腔をとおる空気が唄う。こんなに嬉しい気持ちになったのは、遠い昔の出来事以来でしょう。
(・・・・・・あれ、ぼくのこの気持ちは)
胸に手をあてた。とくんと鳴る心臓。
するとそのとき、トントンととびらを叩く音が聴こえました。待ち望んでいた音に、跳ぶように立ち上がり、ぼくは「はい」と返事をします。鼻先すれすれでとびらが横に引かれ、勢いをつけて近寄りすぎていたと気がつき、恥ずかしくなって一歩下がりました。
「どうも」
「ようこそ、お待ちしておりました」
聴こえてきた声の方向に、ぼくは微笑みかけます。
「おや、丁重なもてなしをありがとう。ですが、俺のことはもっと雑に扱ってください。そこまでされたらリュウホン殿下に叱られてしまいます」
「それは、・・・・・・できません」
「どうしてでしょう?」
あらぬところで深く突っ込まれ、不意打ちを食らいました。ぼくは考えましたが、そうしたかったからという理由しか思いつきませんでした。フェンさまに対して素っ気ない態度を取るのは、本意ではない。
「できないのです」
頑なに同じ返事を繰りかえすと、「くすくす」と笑われたようです。
「ご、ごめんなさい・・・・・・。フェンさまがお嫌でしたら、やめます」
「いいえ、嬉しいですよ」
優しい声でした。ぼくの心はふわふわと満たされていきます。
「なかに入っても?」
「———はい、どうぞ。好きな椅子を使っていただいて構いません」
「ご親切に、ありがとう」
他人行儀の———・・・・・・、他人なのですから当たり前です。けれど、よそよそしいやり取りに、また胸のあたりがむずむずしました。
「墨はどこに置いておけばよろしいですか?」
「もらいます、くださいっ」
手のひらを前に差し出すと、小さな小瓶が二個置かれました。
「あ、ふたつ?」
「すぐ無くなったら困るかと思いまして」
「そうですね・・・・・・」
「どうしました?」
「なんでもありません。ありがとうございます。助かりました」
首を横に振って口角を上げます。ぼくは知らぬうちに唇を噛んでいたことを、口を開けたときに広がった痛みで気がつきました。
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