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第二章『召喚された少年と禁忌の魔法術』
73 sideハワード 危ない橋(2)
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セスの後ろで片膝をついて待機している黒装束の兵士を見る。
暗躍部隊の黒兎、アルファの女人で構成されている精鋭小隊の一員だ。王太子になれなかったハワードに、父が前もって残してくれていた彼女たちは、代々ロンダールの国王に仕えてきた。
これも兄を苛立たせている原因となっているが、黒兎たちはオメガの王に仕えることが誉れであり、セスの指揮のもとハワードのため働く。
「いつもすまないね。報告を頼む」
「はっ、ヨウ様の居場所を突き止めましてございます」
顔を見せない彼女たちは黒兎でいない間は女官のふりをして宮中の何処かに紛れていると聞いたことがある。女であると権力者の生活区域に入り込む時に便利だという。
報告に訪れるのは必ず一人で、覆面の下が同一でないのは声で判断できる。果たして何人で動いているのかハワードも全貌を知らない。
「さようか、よくやってくれました」
「もったいないお言葉にございます。ヨウ様は第五王宮の房におります。世話役の女官に我々の仲間を紛れ込ませてございます」
ハワードは深く頷き、黒兎は素早く姿を消した。
「さて、皆さん準備が整いましたよ」
振り返ると、すでに皆さんは聞いていた。
洋を連れ、ロンダール国を出る。もちろん、ここにいる全員で。
「おそれながら、ハワード殿下様」
ギュンターがそわそわと足の裏を気にしながら跪く。
「何です?」
「作戦の概要は聞きましてございますが、無謀では・・・・・・」
ざりっとセスが靴底を鳴らした音で、すっかり権威を喪失した魔術師の体が竦み上がった。
「セス、控えなさい」
不服そうに忠実な男が下がると、ハワードは横に目を向けた。ハワードから見て左に建っている星宮をだ。主人と客人を出迎える前庭の生垣から建物の外観を経由して視線は空に抜ける。
「ええ、無謀ですよ。ですので、グレッツェル、星宮を燃やしてください」
ハワードは不敵に微笑んだ。
「何をおっしゃるか!」
「ふふ、景気づけに。安心なさい、宮人たちは避難させ屋内に誰もいませんよ」
「しかし、かような目立つ真似を」
「宮中の者の注意を火に向けたいのです。兄もここ一帯を壊して兵舎にしたいと言っていましたし。お手伝いして差し上げようというわけですよ」
「兵舎・・・? ああ、うむ」
ギュンターは歯切れ悪く顎を撫でる。
先生お願いしますとジョエルに言われてしまい、ため息をついた。ジョエルの「お願いします」はもはや強制力を持つ命令だ、逆らえない。
ギュンターが指を動かすと、燻るような小さな火が星宮全体に燃え広がった。
「うおおっ」
慄いた声は琥太郎。
「では王宮に走りましょう。逃げ惑っているふりをしてくださいね。こっちですよ!」
一斉に走る。ばたばたばたと不恰好なくらいでちょうどいい、慌てふためき、すっ転びそうに走るハワードらを通行人が見開いたまなこで見送る。
ここでセスが芝居を打った。
「放火だ! 避難を急がせよ! 近くに火を放った賊が潜んでいるやもしれない、皆で探し出し捕らえるのだ!」
騎士が叫べば、衛兵たちは宮中に散った。武装した兵が有事を知らせてまわるため、あっという間に城壁の内側は緊迫し、女人子どもは顔色を蒼然とさせている。
「何をしている! 早く探し出せ! また放火されかねんぞ!」
セスが男たちへ声を張り上げると、ギュンターが悲鳴と共に縮こまった。
「ひっ」
ハワードはおろおろしているギュンターを鼓舞する声をかけた。
「セスは魔術師の仕業だとは言ってませんよ」
「し、しかし」
「まぁ、そうですね。これだけ騒ぎを大きくしたので、火事の知らせは国王の耳にも届けられているでしょう。勘のいい兄はあなたが脱出を試みたのだと考える。愚弟の指示であることも考えるでしょう。ふふ、そう教えているのですからいいのです」
「なんてことを」
「魔術師が敵の手に落ちたと知った兄は、ヨウを隠しに向かうはずです」
「これから我々も向かう場所・・・自殺行為では」
ギュンターの顔色は今にも倒れそうになる。
「いいえ、王宮に乗りこめるチャンスは一度きり、ヨウと兄が肌身離さず持ち歩いているであろうあれを一箇所に集めたいのです。あれはもちろん手記。あなたがアルトリアさんに渡したのは全部ではないでしょう? その残りのページを奪い返します。そして確認しなければ、悪魔の予言の内容を」
「必ず持ち歩いているとは限らない」
「肌身離さず持っているでしょう。兄を操っているのは言霊ではなく、悪魔の残り香が化身した姿。複雑な魔法術とて、魔力のもとはフェロモンです。ひとの心を掌握できるのはあれがすぐ近くにある時のみですよ。ほら、しっかり前を向いて、息を吸って」
はひ、はひっ、とギュンターは鯉のように顎を上げて口をぱくぱくさせていた。
「奇襲であればこちらに部がある。ヨウが別棟に移されてしまう前に第五王宮に辿れつければ勝ちです」
あなたの魔法術が頼りですと告げるのは、現状の様子では毒になるだろう。使いものにならなくとも、邪魔さえしてこなければジョエルとハワードで太刀打ちできる。裏切りは封じてあるので、国王側につくことはできない。兄のスティーブに対しては万全の態勢で臨んでいる。
今この時に決着をつけようというのではなく、逃げ切れば勝ちなのだ。
「あっれー? どっちだ?」
先を走っていた琥太郎の声だった。王族が住まう王宮の区画まで来ている。
ここまではただ中心部に向かって走れば良かったが、王宮は入り組んだ作りになる。ハワードは引率のために前に出ようとし、袖を引っ張られた。
「待ってくれ、そのあとはどうする?」
急がねばならぬというのに往生際が悪い。
「全速力で国を出て、シーレハウス学園に向かいます。門をくぐってさえしまえば壁が私たちを守ってくれる」
「国王陛下様の手にかかれば立派な反逆罪ですぞ」
「こうするしかないのです」
百も承知のことだ。国王の弟への冷遇は兄弟間の仲違いとされてきた。それが今度こそハワードを正式に亡き者とする理由を与えることになるのだ。
しかし初代王の予言が覆されようとしている時に指を咥えて見ているなんて許されない。予言によって変えられた現世界の、オメガたちの数多の悲劇をハワードは背負わねばならなかった。
悲しみと苦しみを思えば自分は後回し。
ハワードの心と両手は自分以外の誰かを憂うだけで手一杯だった。
「グレッツェル、あなたも覚悟を決めてください」
声に焦りが出てしまったかもしれない。
ギュンターには伝わったようだ。「面目ありません」と閉口した。
暗躍部隊の黒兎、アルファの女人で構成されている精鋭小隊の一員だ。王太子になれなかったハワードに、父が前もって残してくれていた彼女たちは、代々ロンダールの国王に仕えてきた。
これも兄を苛立たせている原因となっているが、黒兎たちはオメガの王に仕えることが誉れであり、セスの指揮のもとハワードのため働く。
「いつもすまないね。報告を頼む」
「はっ、ヨウ様の居場所を突き止めましてございます」
顔を見せない彼女たちは黒兎でいない間は女官のふりをして宮中の何処かに紛れていると聞いたことがある。女であると権力者の生活区域に入り込む時に便利だという。
報告に訪れるのは必ず一人で、覆面の下が同一でないのは声で判断できる。果たして何人で動いているのかハワードも全貌を知らない。
「さようか、よくやってくれました」
「もったいないお言葉にございます。ヨウ様は第五王宮の房におります。世話役の女官に我々の仲間を紛れ込ませてございます」
ハワードは深く頷き、黒兎は素早く姿を消した。
「さて、皆さん準備が整いましたよ」
振り返ると、すでに皆さんは聞いていた。
洋を連れ、ロンダール国を出る。もちろん、ここにいる全員で。
「おそれながら、ハワード殿下様」
ギュンターがそわそわと足の裏を気にしながら跪く。
「何です?」
「作戦の概要は聞きましてございますが、無謀では・・・・・・」
ざりっとセスが靴底を鳴らした音で、すっかり権威を喪失した魔術師の体が竦み上がった。
「セス、控えなさい」
不服そうに忠実な男が下がると、ハワードは横に目を向けた。ハワードから見て左に建っている星宮をだ。主人と客人を出迎える前庭の生垣から建物の外観を経由して視線は空に抜ける。
「ええ、無謀ですよ。ですので、グレッツェル、星宮を燃やしてください」
ハワードは不敵に微笑んだ。
「何をおっしゃるか!」
「ふふ、景気づけに。安心なさい、宮人たちは避難させ屋内に誰もいませんよ」
「しかし、かような目立つ真似を」
「宮中の者の注意を火に向けたいのです。兄もここ一帯を壊して兵舎にしたいと言っていましたし。お手伝いして差し上げようというわけですよ」
「兵舎・・・? ああ、うむ」
ギュンターは歯切れ悪く顎を撫でる。
先生お願いしますとジョエルに言われてしまい、ため息をついた。ジョエルの「お願いします」はもはや強制力を持つ命令だ、逆らえない。
ギュンターが指を動かすと、燻るような小さな火が星宮全体に燃え広がった。
「うおおっ」
慄いた声は琥太郎。
「では王宮に走りましょう。逃げ惑っているふりをしてくださいね。こっちですよ!」
一斉に走る。ばたばたばたと不恰好なくらいでちょうどいい、慌てふためき、すっ転びそうに走るハワードらを通行人が見開いたまなこで見送る。
ここでセスが芝居を打った。
「放火だ! 避難を急がせよ! 近くに火を放った賊が潜んでいるやもしれない、皆で探し出し捕らえるのだ!」
騎士が叫べば、衛兵たちは宮中に散った。武装した兵が有事を知らせてまわるため、あっという間に城壁の内側は緊迫し、女人子どもは顔色を蒼然とさせている。
「何をしている! 早く探し出せ! また放火されかねんぞ!」
セスが男たちへ声を張り上げると、ギュンターが悲鳴と共に縮こまった。
「ひっ」
ハワードはおろおろしているギュンターを鼓舞する声をかけた。
「セスは魔術師の仕業だとは言ってませんよ」
「し、しかし」
「まぁ、そうですね。これだけ騒ぎを大きくしたので、火事の知らせは国王の耳にも届けられているでしょう。勘のいい兄はあなたが脱出を試みたのだと考える。愚弟の指示であることも考えるでしょう。ふふ、そう教えているのですからいいのです」
「なんてことを」
「魔術師が敵の手に落ちたと知った兄は、ヨウを隠しに向かうはずです」
「これから我々も向かう場所・・・自殺行為では」
ギュンターの顔色は今にも倒れそうになる。
「いいえ、王宮に乗りこめるチャンスは一度きり、ヨウと兄が肌身離さず持ち歩いているであろうあれを一箇所に集めたいのです。あれはもちろん手記。あなたがアルトリアさんに渡したのは全部ではないでしょう? その残りのページを奪い返します。そして確認しなければ、悪魔の予言の内容を」
「必ず持ち歩いているとは限らない」
「肌身離さず持っているでしょう。兄を操っているのは言霊ではなく、悪魔の残り香が化身した姿。複雑な魔法術とて、魔力のもとはフェロモンです。ひとの心を掌握できるのはあれがすぐ近くにある時のみですよ。ほら、しっかり前を向いて、息を吸って」
はひ、はひっ、とギュンターは鯉のように顎を上げて口をぱくぱくさせていた。
「奇襲であればこちらに部がある。ヨウが別棟に移されてしまう前に第五王宮に辿れつければ勝ちです」
あなたの魔法術が頼りですと告げるのは、現状の様子では毒になるだろう。使いものにならなくとも、邪魔さえしてこなければジョエルとハワードで太刀打ちできる。裏切りは封じてあるので、国王側につくことはできない。兄のスティーブに対しては万全の態勢で臨んでいる。
今この時に決着をつけようというのではなく、逃げ切れば勝ちなのだ。
「あっれー? どっちだ?」
先を走っていた琥太郎の声だった。王族が住まう王宮の区画まで来ている。
ここまではただ中心部に向かって走れば良かったが、王宮は入り組んだ作りになる。ハワードは引率のために前に出ようとし、袖を引っ張られた。
「待ってくれ、そのあとはどうする?」
急がねばならぬというのに往生際が悪い。
「全速力で国を出て、シーレハウス学園に向かいます。門をくぐってさえしまえば壁が私たちを守ってくれる」
「国王陛下様の手にかかれば立派な反逆罪ですぞ」
「こうするしかないのです」
百も承知のことだ。国王の弟への冷遇は兄弟間の仲違いとされてきた。それが今度こそハワードを正式に亡き者とする理由を与えることになるのだ。
しかし初代王の予言が覆されようとしている時に指を咥えて見ているなんて許されない。予言によって変えられた現世界の、オメガたちの数多の悲劇をハワードは背負わねばならなかった。
悲しみと苦しみを思えば自分は後回し。
ハワードの心と両手は自分以外の誰かを憂うだけで手一杯だった。
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ギュンターには伝わったようだ。「面目ありません」と閉口した。
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