可笑しな漫画家が異世界転生した模様。ーただの神様達と神獣や少女で漫画家を困らせるようです。ー

裏。ー影。ー

妃。ー赦されざる王。ー

『…………このような花畑に、何の用ですか？』
『…………』
『いえ、それは出過ぎた真似をしました。申し訳ございません、『…………』様。』
『……お隣失礼します。』
『それは、何方かに差し上げようと？』
『…………』
『あらあら、それは……。』
『いつかの花ではございませんか。』
『嬉しいです、貴方はいつも私を覚えていてくださるんですもの。』

そうでしょう？

『…………』

さてな、その結末など些か面白くは無い。

確かに彼等は、幸せだった。

確かにここに、あったはずだ。

しかし、容易く崩壊したり。

他ならぬ______

自分達この魔神達を信奉していた、一族の決別に動く闇夜に、何かある毎に拒まれ、復讐に燃えて蠢く叛逆者達の手により。

滅ぶ未来を。

視た魔神の一柱と、まだ何者にもなっていない幼き皇太子妃殿下や、花を愛する女神。

『これはいつかの未来。ー直に悪夢になるがね。ー』

『『█████████』様、ご無礼をお許しください。』

皇太子妃殿下の母君が前置きをしてから、告げる。

『……』

それを聞くや否や、ゆらりと揺れる。

瑣末事と取られたか、希われたからにはと取られたか、その胸中はかの魔神にしか分からない。