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謫多。ー倮。ー
しおりを挟む分かんねぇって?はは、それでいーんだ。
『オレたちゃ、甘ぇ世界で生きてる訳ねーんだから。
なあ、お前さんもそう思うだろ?』
こんな草臥れた「オジサン」達にゃ、こーいった“アングラ”?が似合うってことよ。
『ぐっ……!ゲボッ……ゲホゲホッ!』
ガッ、と押さえつける。
靴先で押さえつけた男性は、面倒くさそうに吐瀉物の方に相手の頭を向かわせた。
後ろ姿のみで見下ろす男性二人組の『シルエット』が、幽かに見える。
なーに吐いちゃってんの。
勿体ねえな。
『始末はてめえでつけやがれ、オレたちゃお前さんに“ブツ”貸してやってんだ。』
視界が揺らぐ。
世界が白い。
なんだかんだで使いませーんだとか、うだうだと言いやがってよ。
挙句の果てにゃ、コソコソと無断で彼処に流しやがったな?
『うっゔ……ゲホッ。なんのことだか分からん。』
もう一人の男性が、誰かに念話をしたようだ。
『まだしらばっくれるつもりか、お前さんは少し待ってな。
「優秀な奴」に当てるからよ。』
『あー、今回もしぶとい奴だな。
めんどくせえ。』
まあそう言うな。
『やり甲斐』のある奴らではある。
男性二人組は、蹲って吐瀉物に沈んでいる男性の頬をぺちぺちと叩き、気づかせる。
そして男性を立たせ、拘束しつつ歩かせる。
『別の男性』と合流したようだ。
その男性は白いスーツ姿で、どこか気品のある雰囲気を纏う。
『何処か』へ同伴する形で、『別の男性』が後ろから歩いていく。
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