可笑しな漫画家が異世界転生した模様。ーただの神様達と神獣や少女で漫画家を困らせるようです。ー

影狼

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矢中。ー黛。ー

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ん、それじゃあ……。

巨大な黒雷を周りに落とし地面を焦がしつつも、『長身の男性』が出現する。

『残念ながら』姿は、判別できやしないがそれが『彼等』にとって一番の悦びだろう。

ただ、名前は剥奪されておらん奪われてはいないようで安心したぞ。

僭越ながら申し上げたい。

『黒雷』と。
さて、『黒雷』は『下に二人の弟妹』がいる。
これも、僭越ながら申し上げたい。
『蕾』、『簪』と。
弟の方は、紺色の髪に金色の眼をしているとかなんとか。
妹の方は、素朴な玉簪を創造したり宿らせたりしているとかなんとか。

それからこの三兄妹含めた『神』が最恐なので、できることなら怒らせたくは無い。

種族は確か『鬼神』だったろうか。

そうだな、今昔の感で今更なこと厄災が起きたのだが、まだ済んで懲りていない奴らではある。
『が、相も変わらず彼奴は息災にしているだろう。』

『男性』はそう呟いたあと、囁くように告げる。

『_____・_______』

するとそれに答えるかのように、空間が揺れ黄色がかった鉛色の矢が顕現し、その先端に電気が走る。
どうやら帯電したようで、微かな電流が狙いを定め『月』に向けられていく。

來雷弦現紣留凶くらいげんげんすいりゅうきょう

誰がそう囁いたのか。

構築されたそれすらも電流を流していき、狂ったように陥落するが如き矢を『赫月』へと放つ。

攻撃を受け、『赫月』は大いに動いた。
回るそれは蚯蚓がのたうち回ったかのようで、見苦しい。

想定外の事だったろうが、実に滑稽よ。

『毒を喰らうがいい、お前たちによく効くぞ。』

灰色のしっぽがゆらりと幽かに揺れた。

破滅のみを齎す黒い星が、その夜生まれた。
それは、恒星だったか、彗星だったか。
妖言が流れ、何も判別は出来ないがな。
美しい国にあった『城』と森周辺には、被害はなかったと何故かまことしやかに囁かれるようになった。

そう間を置かないうちに、ことごとく近辺にある妖言は消失していったとか、なんとか。

だが妖言は流れ続け、残ったままだ。
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