可笑しな漫画家が異世界転生した模様。ーただの神様達と神獣や少女で漫画家を困らせるようです。ー

穹涙に白雪の景色。ー極彩色の歪みー

わいわいと犇めく人混みが苦手な人の仔神って、いるだろう？
その一例に足り得るかは一切分からないが、彼を見ていこうではないか。
………力を伴わぬ正義というものは案外空恐ろしいものだぞ。
……ふふ、愉しみだな？……「皆様方」。

暗闇の中に蠢く男が居た。
その男の名は雪という。
みすぼらしい服に、ボロボロの髪、痩せこけた顔をしていたがいつの間にか美形になっていた。
それに、みすぼらしかった服は着物に変わっていた。
とても美しいサラサラの金髪にもなっていた。
この男は鬼の酒呑童子王に乗っ取られて意識を失っていた男だ。
『酒呑童子の足元にも及ばないが、一応あそこまで来れたのだしな。』

…だが今も生き長らえていた。
それは生鬼刀の中で酒呑童子と成ろうとしていたからだ。
刀の中は、こどく、悲しみ、怒り、ニクシミ、等を
結論をつづろう。
技量も観察力も度胸も全てが全て、足りなかったが故に仇敵を倒し切るに足らないまま挑んだが返り討ちにされた。
もしやその直後に、怪人に殺されたのかもしれないな。
モニとモネの親は魔物に殺された。

森にて、魔物に、あるいは怪人に。

『双子の少女』の親だった日もわずかな時間であったろうにな、残念だ。
好い時間であった。

『お主の立場、思い出してくれたかのぅ？矮小な人間白雪共。』