可笑しな漫画家が異世界転生した模様。ーただの神様達と神獣や少女で漫画家を困らせるようです。ー

影狼

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ただの名無し。ー彼には気をつけろ。ー

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「………」
カーテンの向こうの『シルエット』が揺らいで消えた。
何故?
いや、「私」が居ると気づかれたからか。
……無理だ、私では勝てない。

「うぐっ……!!」
肩をやられた、目で追いつけない。

残念ながら私を、闖入者を逃がす気はないようだ。
『王を束ねる者がいる。
彼には勝てない。
たどり着かないことを祈る。』
『会うな、逸らせ。道を。』
……次はかわせない、大量の攻撃が……。
「解っているんだろうが、汝らは私ごと世界を。」
冷静に告げた、フードが一部焼け落ちたが気にしないことにした。
顔は見られてないことだからな、「安心したよ」。
「……次は無い、だが安心したよ。」
『……るっ、だが、交差を………。』
同時にこうしていても大丈夫だろう。
「万が一のこともある、私は捨て駒のまま苦しみの中に飛び込もう。」
『』
「ふっ、残念だったな。汝らがかつて光だった私達を貶めていなかったなら、辿り着かせたと言うに。
こうなった今、辿り着かせはしないと言うのに。
なに、捨て駒からの贈り物だと思えば良い。」
ごぷッ。
攻撃を受けながら、咽頭を鳴らし頭上へとふわりと身体を捻りつつ飛びました。
囁いたその内容を聞いた瞬間、敵の攻撃が激化し致命傷を与えました。
それでもふわり、と着地しながらも顔を見せず変装している「敵」に、向かって頭に血を上らせ攻撃しているうちに、闖入者は息絶えました。
せめて、伝えねば。
誰でもいい。

ーーー届いてくれと、願う。あの方に。報いるだけの、実力があれ、ば。ーーー
ーーーーーもう、あの方を……。私達はーーー

ですから、「名無しさん」が怒りのままに攻撃をし続け、それらを受けているその間も画策しては笑いをこぼしている、零していた「声」に気づかなかったので。

あなたがたの、森。
あるいは、村。また国、家や泉、帳の中はもちろん。
組織も。
全て。
箱の中にあったものは取り出されました。
籠の中の鳥は。
羽をもがれて、水を抜かれ、穢されたのです。

数多の、夢。
それらはとある女神に創り出され、あるいはい出て来ましたが……簒奪するほどなんて、なんと。
なんと、哀しいモノ達に存在を抹消されかけ、名を認識できなくされまた、捨てられ果てには朽ち果てていったのですが渇望するのでやむなく。

『滅ぼしたよ五百ほど、聡い汝なら……。
勘違いしないでくれ、私の主様からの命令じゃない。
すぐに復興できればいいな、苛烈なかただから。
罰をお与えになられたのだから。』
けれど、汝はよく持ち堪えたものだ。
静かに促されることだろう。
ーーーそれは賞賛に値することなのだから残滓に縋り続けよ、昏うを嫌うのは少しだけ。ーーー
哀しいと、あのお方。が言ってお、られるよ。
ね、ぇ。僕らは、こうして。選ぶ、選定し続けるの。
……剪定、とても愉しいよ。なのに、『君』が刺激を与えた。
僕らがしたかった、と言っても。「君達」は空腹の「獣」を止めら、れない。
所詮所詮その夢、は。
野望は僕らの手、によって爛れる。
けれ、ど。
ーーー想定外の事を考えはしない。
そうしなくとも命はこちら次第で綻びをさらに呼ぶ。ーーー
そう、呼ばれるのはあちら側としても嬉しいから。
ああ「君達」はこちら側、だったかもしれない。
かつて光だったモノ共、によろしくね。
もうもうもう、潰えたろうけれど、僕らなりの侮蔑くらいは伝えておいで。
それじゃあま、たね。
そもそも教える価値を、感じはあまりしないから面倒なのだけど。
それから最後になった、ら僕がお迎えにくるよ。
しばらくたっても暇が与え、られたなら。
『虚』に暇潰しにおいで、そこで踊り尽くそう、ね。
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