可笑しな漫画家が異世界転生した模様。ーただの神様達と神獣や少女で漫画家を困らせるようです。ー

影狼

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懐かしい友で親友であった神との出会い。ー始まりと終わりの邂逅です。ー

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とある草原で、懐かしい友と出会った。
今は黒いフードを被っているようで両側にスカビオサと黒いチューリップが彫ってある、黒いガスマスクに加工したかのような面をつけていて、前髪が長くなったのか目が見えない上に顔が判らない。
『…………まさか、お前か?
『                                                      』……。
探していたぞ、ずっとずっと……。
何処にいた?
何故俺の前から消えた?
だがその前に謝らなくてはならないな、
すまなかった。
言い訳をする気は無いよ、『                             
                           』。
だから、安心するといい。
俺は逃げないさ。』
そう言って土下座した彼は、暫くして立ち上がると力を抜き棒立ちになりました。

ーーーもう一方の方に参ります。ーーー

彼は、武器を持ったのか構えて縦横無尽に走り出し身体の回転を生かしながらかの方に向けて、切り刻もうとして切り込みます。
『言っただろう?俺は逃げないさ、と。』
耳元で囁かれます。
切り刻んだはずの身体は、靄に包まれ溶け込んでいたのですから彼は驚いて退きました。
『……………さて、お前はだれなのかな?』
背筋と首筋が冷たいものに触れられたかのように冷たくなります。
彼は無事では済まなくなるでしょう。
その言葉に、応えたなら。
皆様のご明察通りに、彼は今首と背筋に両手をかけられ抱きすくめられておられる形になります。
『…………ほら、余計なことは言わないでおくから……ね。』
刹那彼の首が、もぎ取られ何も言わぬ骸になった後のことでした。
ですから青い薔薇が周りの草原に音沙汰もなく、咲きます。
青い薔薇の花言葉は『不可能』、『夢叶う』、『奇跡』と言いますから……。

ふふ。

ーーーかの方の容姿説明に参ります。ーーー

黒い面をつけていて両側にスカビオサとプリムラ・ポリアンサゴールドレースの花が彫ってあり、周りに百足と髑髏が蠢いているような……まるで生きているかのように彫ってあったのですね。
黒いフードを被っており、前髪で眼は見えません。
元より面で隠れているのですが、『一応、な。』と仰っていたのを思い出しました。
『……………………おい。』
脱線致しましたね、申し訳ありません。
彼が指を鳴らすと、花たちが彼の周りに飛んできます。
スカビオサと白い薔薇やタッカ・シャントリエリの他にもオダマキ(苧環)と申します。
それらの花の他にもありますが、残念ながら省略させていただきます。

腰にぶらさがっているのはこの世界の中には、他に恐らくないカンムナギ属の薬草を縛っている麻袋をかの方が漁っているところでございました。
他に着ていらっしゃるのは、フードには完全に合わないであろう黒色と藍色が混ざっている着物でした。

それらが更に合っていてとてもいいと思いました。
フードがなければ更に似合っていたのですが、残念です。

はぁ、それが嘆かわしいです。

ーーー容姿説明を終了致します。ーーー

『………………………………………………くどいぞ、お前。』
冷たい視線の降り注ぐ先にいるは、先程それごともぎ取ったはずの黒い面をつけているモノでございます。
頭上から降り注ぐ刀剣を全て受け流しきれずに、いくらか被弾したようですが致命傷には至りません。
先程のモノとは違うモノのようですが、彼らは油断しません。
『…………頼むぞ、『朱々璃』……。』
『………………………………。』
姿の見えぬモノが確かに其処におりました。
銀の装飾を施した、トラビッチェトパーズの刀身が美しいナイフをかの方と姿の見えぬモノが同時に取り出しました。
それからそれを、三万ほど複製して縦横無尽にまるで自らの手足のように慣れた様子で操ると、それぞれが自由にダンスを踊っているかのように彼らの身体を切り刻みました。

彼らは、一旦退きました。

ーーー闘舞を終幕致します。ーーー

『……………………。』
姿の見えぬモノは、忽然と消えていました。

はあ、あの方にも困りましたね。
……嘆かわしいです。
さて、そんなところで……。
彼は消えてしまいましたよ。
………………………………さあ?かの方は、自由奔放ですからね。
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