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第147話 第三王子は師弟愛を見る!
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フロンシニアス王国とアルラサンド王国の同盟国の成り立ちが義兄弟の盃を交わしたからと聞かされ、そんなノリノリで国政を決めて良いのかと心にモヤモヤが残る『シュウ』です。
「じゃ、エリスちゃん。あなた達、魔女について話してもらうわね。それとエリスちゃんがシュウちゃんの正式な婚約者と言う事はブルースちゃん達も魔女については知ってるってことで良いわね?」
「はい、お義父様とお義母様は私とシュウ君が出会う前から私の両親と交友がありました。それも全部合わせてお話しします」
エリスはエリス・フォンテーヌ様から続く魔女の歴史、秘境の森の魔女の村『ハルタン』の成り立ち、魔物さん達、お母上様達と父上達の出会い、魔法石と魔道具の仕組み、そして、これから僕たちが何をしたいのか二号生のみんなの事など包み隠さず、ウツボ様に話した……
◇
「ふぅ~。たぬきって侮れないのね」
「ああ、まったくだ」
「たぬき鍋はもう喰えんのぉ~」
――ウツボ様と全てを知ってるマリーパパと学院長の最初に出た言葉は『ハルタン様』である『たぬき』だった。 もっと違う感想があるだろうと思ったが、そこは『たぬき』と言うだけでおいしいところは全部持っていくハルタン様のご恩德には頭が下がる。学院長! あんた、たぬきを喰ってたんかい!!
「エリスちゃん。フランシスボ帝国時代の話しとはいえ、元を正せば私達の祖先が魔境の森に色々ヤラカシちゃった事だけど、ごめんなさいね」
ウツボ様はエリスにフランシスボ帝国が行った行為に謝罪をした。
「――!? ウツボ様! 頭を上げて下さい! 私は謝罪をして欲しくてお話しをしたわけじゃありません。フランシスボ帝国とウツボ様は無関係です! 本当に関係ないですから! お願いですから頭を上げて下さい! それに当時の魔物さんのヤラカシもありますから!」
エリスは予想外の事でウツボ様に頭を上げるよう必死にお願いしていた。そんなエリスを見て、『グヘヘヘ』失礼。 ――誠実すぎるところが僕と違いみんなから好かれる要因だと思う……
「エリス嬢。今は陛下のプライベートの時間じゃ、今だけは陛下の好きなようにさせてくれんかのぉ?公式の場では、国王故に謝罪したくても、謝罪すら出来ん立場じゃ」
「――はい、でも……」
「良いのよ。エリスちゃんは優しいのね」
「おい、ウツボ。今度、俺とハルタンに行かないか? 是非、お前に会って欲しい御仁達ががいる」
「私がハルタンに?」
「おお、そうだ。ブルース達も来るぞ」
「ブルースちゃん達も来るの?」
「ああ、俺たちはコイツらのサポートしなきゃいけないだろう。その為に月一でハルタンでブルース達と話しあってあるのさ。これからジジィも参加してもらうぜ」
「わかったわい。老いぼれをこき使いおってぇ」
「何言ってやがる! 背中から殺る気満々の闘気がだだ漏れだぞ」
「そうよ。師匠からの圧がすごいわよ」
「若い衆が頑張っておるからのぉ 私も殺る時は殺るのがモットーだからな」
――あの人格者の学院長が物騒な事を言い始めやがった!
「ところでエリスちゃん、宮殿にお風呂と水洗トイレとか出来ないかしら?」
「浄化処理施設があれば出来ますが?」
「シュウちゃんからも聞いたけど、やっぱり浄化処理施設が無いと出来ないのね。残念だわ」
「安心しろ。ウツボ」
マリーパパが遂に本来の目的である。浄化処理施設建設に向けた話しをしようとしている。
「えっ!? 何が安心なの?」
「お前も宮殿に浄化処理施設を作れば良い」
「宮殿に浄化処理施設を作る?」
「ああ、そうだ。宮殿だけじゃない王都全体をカバー出来る浄化処理施設を作れば民衆にも水洗トイレ、風呂場を提供も出来る。そして、将来はアルラサンド王国全土に普及させる」
「壮大な構想ね」
「ウツボ。今日お前を我が邸宅に呼んだのは浄化処理施設建設の許可を出してもらうためだ。工事は魔物にも手伝ってもらう。人間側の責任者はバットが良いだろう」
「えっ!? 俺ですか!?」
今まで空気の闘気を纏っていたバットが存在感を表した。
「バット。お前が人間側の責任者だ」
「待ってよ。バットちゃんはまだ、学生よ」
ウツボ様も若いバットに不安を抱いているようだ。
「なぁに、今のコイツはアルラサンド王国一の土木工事のプロだ」
「何を言ってるンですか! 俺はサムソン親方の下で勉強中ですよ」
「だからだよ。ハルタンの土木工学はこの国の数十倍進んでいる。ハルタンの土木工学のプロから教わっているんだ。この国にお前ほど土木工学に精通しているヤツはどこにも居ないってことだ」
「そう言えばそうですね。お父様」
「マリーもそう思うだろ。コイツは我が邸宅のリフォームをやってのける技量を持っている。何せ、親方が偉大だからな」
「あのさぁ、ハンマー。サムソン親方ってそんなにすごいの?」
「スゲーの一言だ。短期間でこの邸宅をリフォームの完成させたからな。まあ、みんなの頑張りがあってこそだがな。サムソンも、バットお前には土木工学の才能がある。俺が一人前に育ててやる。と言ってたぞ」
「えっ!? サムソン親方が俺に、そんなことを……」
「ああ、だから自信を持て。また、サムソンと仕事が出来るンだぞ! しっかりと教えてもらうんだぞ」
「ハイ! サムソン親方の期待を裏切らないように頑張ります!」
「おう、ヤル気になったみたいだな。ワッハハハハ」
「ハンマー。サムソン親方ってどんな人なの?」
「ん? サムソンのことか? サムソンはオーク族の族長だ。まぁ、魔物ってことだな!」
「――!? オーク族の族長? 魔物? 土木工学のプロ? バットちゃんの師匠?」
ウツボ様は情報量の多さに、脳が処理しきれない様子だった……
「じゃ、エリスちゃん。あなた達、魔女について話してもらうわね。それとエリスちゃんがシュウちゃんの正式な婚約者と言う事はブルースちゃん達も魔女については知ってるってことで良いわね?」
「はい、お義父様とお義母様は私とシュウ君が出会う前から私の両親と交友がありました。それも全部合わせてお話しします」
エリスはエリス・フォンテーヌ様から続く魔女の歴史、秘境の森の魔女の村『ハルタン』の成り立ち、魔物さん達、お母上様達と父上達の出会い、魔法石と魔道具の仕組み、そして、これから僕たちが何をしたいのか二号生のみんなの事など包み隠さず、ウツボ様に話した……
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「ふぅ~。たぬきって侮れないのね」
「ああ、まったくだ」
「たぬき鍋はもう喰えんのぉ~」
――ウツボ様と全てを知ってるマリーパパと学院長の最初に出た言葉は『ハルタン様』である『たぬき』だった。 もっと違う感想があるだろうと思ったが、そこは『たぬき』と言うだけでおいしいところは全部持っていくハルタン様のご恩德には頭が下がる。学院長! あんた、たぬきを喰ってたんかい!!
「エリスちゃん。フランシスボ帝国時代の話しとはいえ、元を正せば私達の祖先が魔境の森に色々ヤラカシちゃった事だけど、ごめんなさいね」
ウツボ様はエリスにフランシスボ帝国が行った行為に謝罪をした。
「――!? ウツボ様! 頭を上げて下さい! 私は謝罪をして欲しくてお話しをしたわけじゃありません。フランシスボ帝国とウツボ様は無関係です! 本当に関係ないですから! お願いですから頭を上げて下さい! それに当時の魔物さんのヤラカシもありますから!」
エリスは予想外の事でウツボ様に頭を上げるよう必死にお願いしていた。そんなエリスを見て、『グヘヘヘ』失礼。 ――誠実すぎるところが僕と違いみんなから好かれる要因だと思う……
「エリス嬢。今は陛下のプライベートの時間じゃ、今だけは陛下の好きなようにさせてくれんかのぉ?公式の場では、国王故に謝罪したくても、謝罪すら出来ん立場じゃ」
「――はい、でも……」
「良いのよ。エリスちゃんは優しいのね」
「おい、ウツボ。今度、俺とハルタンに行かないか? 是非、お前に会って欲しい御仁達ががいる」
「私がハルタンに?」
「おお、そうだ。ブルース達も来るぞ」
「ブルースちゃん達も来るの?」
「ああ、俺たちはコイツらのサポートしなきゃいけないだろう。その為に月一でハルタンでブルース達と話しあってあるのさ。これからジジィも参加してもらうぜ」
「わかったわい。老いぼれをこき使いおってぇ」
「何言ってやがる! 背中から殺る気満々の闘気がだだ漏れだぞ」
「そうよ。師匠からの圧がすごいわよ」
「若い衆が頑張っておるからのぉ 私も殺る時は殺るのがモットーだからな」
――あの人格者の学院長が物騒な事を言い始めやがった!
「ところでエリスちゃん、宮殿にお風呂と水洗トイレとか出来ないかしら?」
「浄化処理施設があれば出来ますが?」
「シュウちゃんからも聞いたけど、やっぱり浄化処理施設が無いと出来ないのね。残念だわ」
「安心しろ。ウツボ」
マリーパパが遂に本来の目的である。浄化処理施設建設に向けた話しをしようとしている。
「えっ!? 何が安心なの?」
「お前も宮殿に浄化処理施設を作れば良い」
「宮殿に浄化処理施設を作る?」
「ああ、そうだ。宮殿だけじゃない王都全体をカバー出来る浄化処理施設を作れば民衆にも水洗トイレ、風呂場を提供も出来る。そして、将来はアルラサンド王国全土に普及させる」
「壮大な構想ね」
「ウツボ。今日お前を我が邸宅に呼んだのは浄化処理施設建設の許可を出してもらうためだ。工事は魔物にも手伝ってもらう。人間側の責任者はバットが良いだろう」
「えっ!? 俺ですか!?」
今まで空気の闘気を纏っていたバットが存在感を表した。
「バット。お前が人間側の責任者だ」
「待ってよ。バットちゃんはまだ、学生よ」
ウツボ様も若いバットに不安を抱いているようだ。
「なぁに、今のコイツはアルラサンド王国一の土木工事のプロだ」
「何を言ってるンですか! 俺はサムソン親方の下で勉強中ですよ」
「だからだよ。ハルタンの土木工学はこの国の数十倍進んでいる。ハルタンの土木工学のプロから教わっているんだ。この国にお前ほど土木工学に精通しているヤツはどこにも居ないってことだ」
「そう言えばそうですね。お父様」
「マリーもそう思うだろ。コイツは我が邸宅のリフォームをやってのける技量を持っている。何せ、親方が偉大だからな」
「あのさぁ、ハンマー。サムソン親方ってそんなにすごいの?」
「スゲーの一言だ。短期間でこの邸宅をリフォームの完成させたからな。まあ、みんなの頑張りがあってこそだがな。サムソンも、バットお前には土木工学の才能がある。俺が一人前に育ててやる。と言ってたぞ」
「えっ!? サムソン親方が俺に、そんなことを……」
「ああ、だから自信を持て。また、サムソンと仕事が出来るンだぞ! しっかりと教えてもらうんだぞ」
「ハイ! サムソン親方の期待を裏切らないように頑張ります!」
「おう、ヤル気になったみたいだな。ワッハハハハ」
「ハンマー。サムソン親方ってどんな人なの?」
「ん? サムソンのことか? サムソンはオーク族の族長だ。まぁ、魔物ってことだな!」
「――!? オーク族の族長? 魔物? 土木工学のプロ? バットちゃんの師匠?」
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