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第88話 第三王子は拷問の刑決定⁉

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みんなから罵倒され最後は高級プロテインセットで手のひら返しをされ、最終的にはマリーに雑に扱われた『シュウ』です。


「長い話しになるからそのつもりで聞いて欲しいの。あと、絶対に他言無用でお願いね。本当は家の力を使うのは嫌なんだけど、口外した時は、必ずパワーネット公爵家の力で破滅するまで追い詰めるわ。そうならないように絶対に他言無用をお願いするわ。私の話しが終わるまで質問や意見は無しでお願いね」


「マリーお…… 軍曹の命令であれば、命に代えましても守らせて思います!サー!」


男性陣一同は聖女オブ聖女でもあり、邪道神でもあるマリーに忠誠を誓うのだった。


――でも、マリーを鬼軍曹と言いそうになったよな…… ここまで女性不信にさせるとは邪悪の根源レイニーの力はパネェな!


「じゃ、つづけるわね。私とバットは魔女と呼ばれている人に会ったの。その女性ひとは、とても素敵でこの国には無いさまざまな知識を持っていたわ。その女性ひとから真実の歴史についても聞いたわ。ヒスト・リーファン先生の国の由来について授業を受けたと思うけど覚えてる?」

「勿論、俺たちの国の成り立ちですから!サー!」

「そのことなんだけど……」


こうして、マリー大先生主導の真実の歴史についての講義が始まった。


男性陣一同は、唖然としながらマリー大先生の話しを聞いていた。女性陣は事前に聞かされていたので、復習とばかりに静かに聞いていた……


「その魔女と呼ばれる女性ひとをみんなにも紹介したいと思うのみんな良いかしら」

「マリー軍曹の命令は絶対厳守! 異論なんて絶対にはありません!」


――良くここまで『調教』出来たな。あっ!間違えた。『教育』だった!


「その女性ひと、実はね…… もうみんなの前にいるの」

「――はぁい!?」

男性陣一同は、邪道神マリー様の前とはいえ驚愕していた。

「その女性ひとは、エリスよ」

「――はぁい!?!?!?!?」

「意味がわかりません、軍曹殿! 俺はアホになったのか?」

「いやいや、お前は前からアホだったろ!」


デェチャンがヤスにツッコミを入れていた。


「これは、現実なのか? 俺はプロテイン過剰摂取でおかしくなったのか?」


――等々声があがった。そりゃ、目の前に魔女さんがいたらそうなるよな……


「誰が口を開けと言ったの?」

「――――!?」

マリーの一言で男性陣一同は恐怖のあまり即座に口を閉ざした…… 


――マリーが理不尽すぎる…… あ、あまりにも理不尽すぎる…… 理不尽を軽く超え、大悪魔の所業すらも超え、これが…… 聖女のお慈悲? ドMにはたまらないじゃないか! 


「ご紹介いただきました。魔女っのエリスです。今まで同様、よろしくお願いします」


「……………………」

「エリスが挨拶しているのよ。あなた達は挨拶をしないの?」

「ハイッ! よろしくお願いします!」


――マリーは、普通に言っているのに『調教』、また、間違えた。『教育』された方は怯えた顔で挨拶をしていた。まあ、なんて和やかな雰囲気なんでしょ……


「まあ、みんなも急に魔女とか言われても困るでしょ?」

「……………………」

「私が聞いているんだから答えなさいよ!」

『ビクッ!』

「ハイ! 困ります!」

「えっ! 困るの? 困るじゃ話しが進まないのよ! 本当はに困ってるの?」

『ビシッ!』

「困りません! サー!」

男性陣一同は姿勢を正し、マリー軍曹に向かって最敬礼をした。

「最初からそれで良いのよ」


――ひ、酷すぎる!? これはさすがに酷すぎる! 人間のやる事とは思えない! 外道だ…… 外道すぎる…… あまりにも外道すぎる…… 『大外道神マリー』爆誕!!


「シュウ! 何か変な事、考えていない?」

マリーは僕の心を読めるのか、大外道神トマトークミサイルをぶちこんできた! あまりの急な先制攻撃に対処出来ないまま対応してしまった。

「いえ! そんな事はありません! 『大外道神マリー様』に歯向かうつもりはありません! 本当です。信じて下さい!」

「大外道神マリー様? あなたが私をどう考えているのか、良く分かったわ。緊急会議が終わったら拷問の刑ね!」

「お許し下さい。マリー様! それだけは勘弁してください! 背後からのタックル。そして、キャメルクラッチ! キャメルクラッチは本当に勘弁してください! 背骨が……背骨が折れてしまいます! ラーメンの麺にはなりたくないんです! 」

「残念ね。もう決定済みよ!」

マリーが最後通告をしてきた……

「エリス! 大外道神マリー様が僕を拷問の刑にするって、エリス、助けてよ!」


僕は、エリスに泣きついた……


「今のはシュウ君が悪いわ…… 大人しくマリーの制裁を受け入れなさい」

「エリスー! そんなこと言わないで助けてよ!」

「これも運命なのよ…… 諦めなさい」

「そんな……」

男性陣一同はマリー、エリス、僕のやり取りを見てガクブルしていた……
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