32 / 211
第31話 第三王子はご両親と話す!
しおりを挟む
お父上様から見事に敵認定され、危うく狂戦士に仕留めらそうになった『シュウ』です。
「魔力は魔力量の多い少ないはあるけれど、みんな等しく持っているものよ。そこのレイニーさんだってちゃんと魔力はあるわよ」
「魔力があるってことは、ま、魔法が使えるってことですか?」
「使えるようになるわよ」
「ハルタンにいる人たちは自然に魔法が出来るようになった人たちが集まった村なの。逆に言えば魔力のコントロールが出来るようになれば、誰にも魔法は使えるようになるのよ」
「なるほど…… そうなんですね」
「シュウ君。私の提案なんだけど、あなたエリスから魔法教えてもらったらどうかしら?」
「――!? 良いんですか?」
「良いわよ。エリス、あなたも良いわよね?」
「はい! お母様! シュウ君を立派な魔法使いにしてみせます!」
――もしかして、30歳超えた童〇がクラスチェンジ出来るという伝説の魔法使いか!?
「エリス。僕は立派な伝説の魔法使いにクラスチェンジ出来るよう頑張るよ!」
30歳過ぎまで僕は自分の貞操を護ことをここに誓う……
「伝説の魔法使いにクラスチェンジの意味はわからないけど、とりあえず、ビシビシ行くから、私の訓練について来てね! レイニーさんも立派な魔女にしてあげるからね!」
「えっ!? 私もですか?」
「そうよ。レイニーさんも魔法を使えるようになれば楽しいわよ」
「エリス様がお望みであれば、このレイニー命に変えましても魔法を習得させていただきます!」
――レイニーさんのここまでの忠誠心を僕は見たことがない…… (泣)
「じゃあ、決まりね! エリス、明後日から二人をビシビシ鍛えて頂戴。自慢みたくなっちゃうけど、この娘は大賢者・エリス・フォンティーヌ様の生まれ変わりと言われるだけあって、魔法と知識に関しては天才的なのよ。だから安心してね」
「「はい、ありがとうございます!」」
僕とレイニーさんはお母上様のお礼を言った。
明後日から鬼軍曹・エリスのもと魔法を覚える事になった……
「とりあえずシュウ君とレイニーさんには明日、エリスと観光しながらこの村の事を知ってもらって、明後日から頑張るのよ」
「「はい! よろしくお願いします!」」
僕とレイニーは鬼総長と鬼軍曹の前では借りて来た猫のように大人しく従順だった……
「もう暗くなってきたからそろそろ夕食にしましょう。シュウ君たちの歓迎会も兼ねてるから期待していてね」
「「はい! ありがとうございます!」」
お母上様から夕食のお誘いを受け承諾し、窓から外を見ると薄暗くなっていた。
――この世界には当然、電気なんてものは無い。夜になったら寝るの一択しかないのだ。確かに蝋燭はあるが、日本の物と比べて暗いし臭い! しかも値段が高い。その明るさはやっと本が読める程度だ。
まともな明るさも無いのに料理なんて危険すぎて出来ない。ましてや夜の社交界なんてまともに相手の顔が見えない! 夜の社交界の華やかさなんて幻想でしかない……
因みに学院の登校時間は、朝6時になっている。夜明け前に起きて準備し朝食、登校、10時に昼食、15時下校、16時に夕食となる。暗くなったら寝るだけ……
『パチーン』
お母上様が指パッチンをした瞬間、飾りだと思っていた天井照明が明るくなった!?
「光魔法の魔道具よ」
「おお! 明るい! 眼がまぶしい! 飾りだと思っていた天井照明が!……」
「満足な明るさです」
相変わらずクールな自称『クールビューティー』のレイニーさん!
「光魔法の魔道具は全館に付いているわよ」
「これじゃ、夜更かしし放題じゃないですか?」
「まぁ、夜更かしは出来るわね」
「あと、調理場も食堂もお風呂もトイレも全部が明るい!」
13年ぶりの電気の明かりに大興奮! 電気じゃないけど……
「じゃ、夕食の準備が整うまで部屋で休んでで良いわよ」
「すみません。ありがとうございます。今日は、驚くことが多すぎて少し休ませていただきます。では、失礼します」
僕たち4人が立ち上がろうとした時、お母上様がとんでもない事を言い出した。
「シュウ君。うちのエリス、どう思う?」
「お母様! シュウ君に何聞いているの! シュウ君に失礼でしょ!」
エリスは、慌ててお母上様を諫めたが、僕は……
「そうですね。こんな事、言うのは恥ずかしいのですが、エリス嬢と一緒にいると心地良いと言いますか安心すると言うか、何と言うか……」
「じゃ、少しはエリスを気にかけているってことね?」
「お母様っ!」
「ん~、エリスも満更でもないみたいだし、あなた達、お似合いだし結婚でもしたら? ん~、結婚はまだ早いから、そうね、婚約が良いわね!」
「「――――――――!? えっ!?」」
「婚約破棄とかのフラグはいらないわよ!」
――お母上様から婚約破棄のフラグと言う言葉が出るとは……
僕は敵視されているお父上様を恐る恐る見ると……
――お父上様はまだ悶絶中で畳の上で転がっていた……
「魔力は魔力量の多い少ないはあるけれど、みんな等しく持っているものよ。そこのレイニーさんだってちゃんと魔力はあるわよ」
「魔力があるってことは、ま、魔法が使えるってことですか?」
「使えるようになるわよ」
「ハルタンにいる人たちは自然に魔法が出来るようになった人たちが集まった村なの。逆に言えば魔力のコントロールが出来るようになれば、誰にも魔法は使えるようになるのよ」
「なるほど…… そうなんですね」
「シュウ君。私の提案なんだけど、あなたエリスから魔法教えてもらったらどうかしら?」
「――!? 良いんですか?」
「良いわよ。エリス、あなたも良いわよね?」
「はい! お母様! シュウ君を立派な魔法使いにしてみせます!」
――もしかして、30歳超えた童〇がクラスチェンジ出来るという伝説の魔法使いか!?
「エリス。僕は立派な伝説の魔法使いにクラスチェンジ出来るよう頑張るよ!」
30歳過ぎまで僕は自分の貞操を護ことをここに誓う……
「伝説の魔法使いにクラスチェンジの意味はわからないけど、とりあえず、ビシビシ行くから、私の訓練について来てね! レイニーさんも立派な魔女にしてあげるからね!」
「えっ!? 私もですか?」
「そうよ。レイニーさんも魔法を使えるようになれば楽しいわよ」
「エリス様がお望みであれば、このレイニー命に変えましても魔法を習得させていただきます!」
――レイニーさんのここまでの忠誠心を僕は見たことがない…… (泣)
「じゃあ、決まりね! エリス、明後日から二人をビシビシ鍛えて頂戴。自慢みたくなっちゃうけど、この娘は大賢者・エリス・フォンティーヌ様の生まれ変わりと言われるだけあって、魔法と知識に関しては天才的なのよ。だから安心してね」
「「はい、ありがとうございます!」」
僕とレイニーさんはお母上様のお礼を言った。
明後日から鬼軍曹・エリスのもと魔法を覚える事になった……
「とりあえずシュウ君とレイニーさんには明日、エリスと観光しながらこの村の事を知ってもらって、明後日から頑張るのよ」
「「はい! よろしくお願いします!」」
僕とレイニーは鬼総長と鬼軍曹の前では借りて来た猫のように大人しく従順だった……
「もう暗くなってきたからそろそろ夕食にしましょう。シュウ君たちの歓迎会も兼ねてるから期待していてね」
「「はい! ありがとうございます!」」
お母上様から夕食のお誘いを受け承諾し、窓から外を見ると薄暗くなっていた。
――この世界には当然、電気なんてものは無い。夜になったら寝るの一択しかないのだ。確かに蝋燭はあるが、日本の物と比べて暗いし臭い! しかも値段が高い。その明るさはやっと本が読める程度だ。
まともな明るさも無いのに料理なんて危険すぎて出来ない。ましてや夜の社交界なんてまともに相手の顔が見えない! 夜の社交界の華やかさなんて幻想でしかない……
因みに学院の登校時間は、朝6時になっている。夜明け前に起きて準備し朝食、登校、10時に昼食、15時下校、16時に夕食となる。暗くなったら寝るだけ……
『パチーン』
お母上様が指パッチンをした瞬間、飾りだと思っていた天井照明が明るくなった!?
「光魔法の魔道具よ」
「おお! 明るい! 眼がまぶしい! 飾りだと思っていた天井照明が!……」
「満足な明るさです」
相変わらずクールな自称『クールビューティー』のレイニーさん!
「光魔法の魔道具は全館に付いているわよ」
「これじゃ、夜更かしし放題じゃないですか?」
「まぁ、夜更かしは出来るわね」
「あと、調理場も食堂もお風呂もトイレも全部が明るい!」
13年ぶりの電気の明かりに大興奮! 電気じゃないけど……
「じゃ、夕食の準備が整うまで部屋で休んでで良いわよ」
「すみません。ありがとうございます。今日は、驚くことが多すぎて少し休ませていただきます。では、失礼します」
僕たち4人が立ち上がろうとした時、お母上様がとんでもない事を言い出した。
「シュウ君。うちのエリス、どう思う?」
「お母様! シュウ君に何聞いているの! シュウ君に失礼でしょ!」
エリスは、慌ててお母上様を諫めたが、僕は……
「そうですね。こんな事、言うのは恥ずかしいのですが、エリス嬢と一緒にいると心地良いと言いますか安心すると言うか、何と言うか……」
「じゃ、少しはエリスを気にかけているってことね?」
「お母様っ!」
「ん~、エリスも満更でもないみたいだし、あなた達、お似合いだし結婚でもしたら? ん~、結婚はまだ早いから、そうね、婚約が良いわね!」
「「――――――――!? えっ!?」」
「婚約破棄とかのフラグはいらないわよ!」
――お母上様から婚約破棄のフラグと言う言葉が出るとは……
僕は敵視されているお父上様を恐る恐る見ると……
――お父上様はまだ悶絶中で畳の上で転がっていた……
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
魔力即時回復スキルでダンジョン攻略無双 〜規格外のスキルで爆速レベルアップ→超一流探索者も引くほど最強に〜
Josse.T
ファンタジー
悲運な貯金の溶かし方をした主人公・古谷浩二が100万円を溶かした代わりに手に入れたのは、ダンジョン内で魔力が無制限に即時回復するスキルだった。
せっかくなので、浩二はそれまで敬遠していたダンジョン探索で一攫千金を狙うことに。
その過程で浩二は、規格外のスキルで、世界トップレベルと言われていた探索者たちの度肝を抜くほど強くなっていく。
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
俺だけ成長限界を突破して強くなる~『成長率鈍化』は外れスキルだと馬鹿にされてきたけど、実は成長限界を突破できるチートスキルでした~
つくも
ファンタジー
Fランク冒険者エルクは外れスキルと言われる固有スキル『成長率鈍化』を持っていた。
このスキルはレベルもスキルレベルも成長効率が鈍化してしまう、ただの外れスキルだと馬鹿にされてきた。
しかし、このスキルには可能性があったのだ。成長効率が悪い代わりに、上限とされてきたレベル『99』スキルレベル『50』の上限を超える事ができた。
地道に剣技のスキルを鍛え続けてきたエルクが、上限である『50』を突破した時。
今まで馬鹿にされてきたエルクの快進撃が始まるのであった。
左遷されたオッサン、移動販売車と異世界転生でスローライフ!?~貧乏孤児院の救世主!
武蔵野純平
ファンタジー
大手企業に勤める平凡なアラフォー会社員の米櫃亮二は、セクハラ上司に諫言し左遷されてしまう。左遷先の仕事は、移動販売スーパーの運転手だった。ある日、事故が起きてしまい米櫃亮二は、移動販売車ごと異世界に転生してしまう。転生すると亮二と移動販売車に不思議な力が与えられていた。亮二は転生先で出会った孤児たちを救おうと、貧乏孤児院を宿屋に改装し旅館経営を始める。
私は逃げます
恵葉
ファンタジー
ブラック企業で社畜なんてやっていたら、23歳で血反吐を吐いて、死んじゃった…と思ったら、異世界へ転生してしまったOLです。
そしてこれまたありがちな、貴族令嬢として転生してしまったのですが、運命から…ではなく、文字通り物理的に逃げます。
貴族のあれやこれやなんて、構っていられません!
今度こそ好きなように生きます!
悪役令嬢の私は死にました
つくも茄子
ファンタジー
公爵家の娘である私は死にました。
何故か休学中で婚約者が浮気をし、「真実の愛」と宣い、浮気相手の男爵令嬢を私が虐めたと馬鹿げた事の言い放ち、学園祭の真っ最中に婚約破棄を発表したそうです。残念ながら私はその時、ちょうど息を引き取ったのですけれど……。その後の展開?さぁ、亡くなった私は知りません。
世間では悲劇の令嬢として死んだ公爵令嬢は「大聖女フラン」として数百年を生きる。
長生きの先輩、ゴールド枢機卿との出会い。
公爵令嬢だった頃の友人との再会。
いつの間にか家族は国を立ち上げ、公爵一家から国王一家へ。
可愛い姪っ子が私の二の舞になった挙句に同じように聖女の道を歩み始めるし、姪っ子は王女なのに聖女でいいの?と思っていたら次々と厄介事が……。
海千山千の枢機卿団に勇者召喚。
第二の人生も波瀾万丈に包まれていた。
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
亡き妻を求める皇帝は耳の聞こえない少女を妻にして偽りの愛を誓う
永江寧々
恋愛
二年前に婚約したばかりの幼馴染から突然、婚約破棄を受けたイベリス。
愛しすぎたが故の婚約破棄。なんとか笑顔でありがとうと告げ、別れを終えた二日後、イベリスは求婚される。相手は自国の貴族でも隣国の王子でもなく、隣の大陸に存在する大帝国テロスを統べる若き皇帝ファーディナンド・キルヒシュ。
婚約破棄の現場を見ており、幼馴染に見せた笑顔に一目惚れしたと突然家を訪ねてきた皇帝の求婚に戸惑いながらもイベリスは彼と結婚することにした。耳が聞こえない障害を理解した上での求婚だったからイベリスも両親も安心していた。
伯爵令嬢である自分が帝国に嫁ぐというのは不安もあったが、彼との明るい未来を想像していた。しかし、結婚してから事態は更に一変する。城の至る所に飾られたイベリスそっくりの女性の肖像画や写真に不気味さを感じ、服や装飾品など全て前皇妃の物を着用させられる。
自分という人間がまるで他人になるよう矯正されている感覚を覚える日々。優しさと甘さを注いでくれるはずだったファーディナンドへの不信感を抱えていたある日、イベリスは知ることになる。ファーディナンドが亡き妻の魂を降ろそうとしていること。瓜二つの自分がその器として求婚されたことを。
知られていないと思っている皇帝と、彼の計画を知りながらも妻でいることを決めた少女の行く末は──……
※中盤辺りまで胸糞展開ございますので、苦手な方はご注意ください。
2024年11月14日に完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる