モブ令嬢は白旗など掲げない

セイラ

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学園編(初等部)

騒がしい会議

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私は模擬戦が終了し、普通に授業を受けているが内心ではあまり乗り気じゃない気分だった。

それは、ガーディアンズの集まりである。

その集まりは学園を支え、生徒達の良き学園生活を送って貰える様にと会議をする場所。

ガーディアンズの5名とスペード・ダイヤ・クローバー・ハートの委員のリーダー達も集まる。

〈セシー、乗り気じゃないの?〉
〈当たり前よ。ガーディアンズに選ばれたのだって不本意なのに。〉

〈頑張って!〉
〈コハク、帰ったらもふらせて。〉

〈いいよ!でも、僕は会議に参加出来るかな?〉
〈大丈夫。無理にでも押し通すから。〉

〈セシー・・・〉
〈当たり前。コハクがいないなら行く意味ない!〉

〈へへへ。なんか嬉しい!〉
可愛い!ここが教室でないなら、もふもふしてた。

昼食の時間になったので、コハクと共にガーディアンズの集まり場所へ行く。

扉を開くと、中には7名がいた。私は固まる。
「やあ、模擬戦以来だね。」

そう。リベルがいるのだ。そうか、委員会に入る様な人物じゃないし、ガーディアンズかな。

「今、とても失礼な事考えてません?」
「いいえ。お気になさらず。」

「まあ、いいですか。」
「それじゃあ、議題に入ろうか。」

まだ1人揃っていない気がするのだけど。
「ああ、安心して下さい。バゼルはいつも遅れて来ますから。」

私の疑問は隣のリベルが答えてくれた。
「まって、その子の紹介は?」

ヘリオライトの瞳に、腰まであるウェーブのかかった茶髪、ツンとした雰囲気の美少女が言って来た。

「初めまして、セシリア・メルファーナと申します。以後、お見知り置きを。」

「硬い挨拶は、いらないわ。ガーディアンズに選ばれた子。・・・可愛い!」

茶髪の美少女は頬を染める。展開が分からん。
「イルドナさん、落ち着いて下さい。」

冷静に言うアクアマリーの髪に、シトリンの瞳をした優しげな美少女。

「メイベル、これが落ち着いていられる!生意気で悪ガキな子達が揃ったガーディアンズに、天使が!」

「気持ちは分かります。でも、自己紹介が先です。」
「はっ!?そうね。私はイルドナ・クレーベルよ。」

「私は、メイベル・シントニーと言います。」
「イルドナと呼んで!私もセシリアと呼ぶわ!」

「私はメイベルと呼んで下さい。」
「はい!イルドナさんにメイベルさん。」

友達のいない私に、女子の友達が出来ようとしている事に喜びを感じる。

私は満面の笑顔で答えた。すると、2人は固まり口を開いた一言。

「「可愛い!」」

そう言って抱きつかれた。両方から抱きしめられ、正直苦しい。

「そこまで、彼女が苦しがっていますよ。離れて下さい。」

リベルが助けてくれた。2人は私が苦しがっている事が分かると素直に謝罪してくれた。

「俺も挨拶しよう。俺はロゼット・アルジェントだ。宜しく頼む。」

青みがかった黒い髪に瑠璃色の瞳の下にあるホクロのある美少年。クールな雰囲気を出す人物。

何処かで見た事ある気がする。何処だっけ?顔立ちが誰かに似ている気がする。

「俺の事はロゼットと呼んでくれて構わない。」
「はい。」

「ロゼット。いつも思うけど、貴方もう少し表情を和らげられないの?」

「そうですよ。貴方の眉間のシワはとれないのですか?」

「ふっ。自業自得ですね。」
「リベル。今、鼻で笑ったな。覚えておけ。」
「返り討ちにしますよ。」

「駄目だよ?皆、席につこうか?」
アシンの言葉に渋々席につく一同。

その時、扉が大きく開いた。
「すまん。遅くなった。」

腰まである鮮やかな赤茶髪を三つ編みにして緑みの青い瞳をした、活発そうな美少年。

「いや、わりぃ!」
「どうせ、飼育に夢中で忘れてたんでしょ。」

「すまん。その通りだイルドナ。・・・んで、そいつは?」

「彼女はセシリア・メルファーナ。ガーディアンズのエースだよ。」

アシンが紹介してくれたので、名前をはぶき挨拶をする。

「宜しくお願いします。」
「おう!俺はバゼル・グナフィートだ。宜しくな!」

これで、全員が揃った。

ガーディアンズ

【キング】 アシン・シルバーツ

【クイーン】 シスイ・アルファード

【ジョウカー】 エジス・グランテスカ

【ジャック】 リベル・アーネハイム

【エース】 セシリア・メルファーナ

ソルシード

【スペード】 ロゼット・アルジェント風紀委員

【ダイヤ】 イルドナ・クレーベル図書委員

【ハート】 バゼル・グナフィート飼育委員

【クローバー】 メイベル・シントニー植物委員



「これから、会議を始めるよ。エジス、説明を」
「今回の件は部活動低下の対策となります。」

「学生の本業は、勉強よ。その内容はいらないわ。」
「イルドナ。それが出来ないから言ってるのだ。」

「ロゼットさんの言う通り、部活動低下率が一定以上下がると駄目です。」

「だけど対策の使用がないじゃない。」
「そうですね。部活動に入ろうとする人があまりいませんからね。」

「メイベルの言う通りよ。部活動より趣味や会話を楽しむ人が多いもの。」

「強制は駄目なのか?部活動は必ず入るとか。」
「駄目に決まっているだろう。」

「バゼルさんの言う事も一理ありますが、ロゼットさんの言う通りそれは出来ません。」

「学園長に掛け合うのは駄目なのかな?」
「シスイ様、それが出来ないんですよ。」

「エジスの言う通り、またどっかにほっつき歩いてるんだろうね。」

「これではいい打開策はありませんね。」
皆一様に溜息をつく。そんな中、シスイ様とエジスがこちらを見る。

すると他の皆もこちらを見る。シスイ様は微笑んだ。
「セシリアは何かいい案があるかな?」

「・・・どうしてこちらに聞くんですか?」
「セシリアは突拍子もない事を思い付きますしね。」

エジスもこちらに微笑みを向ける。そんな事言われてもな。前世を思い出す。

「・・・部活動制度を変えるのはどうですか?」
「部活動制度を変える?どう言う事だい?」

「この学園は生徒達が指定された部活動の中で、選び決めるものですよね?」

「そうだよ。」
「生徒達が自分で部活動を作るのはどうでしょう。」

「生徒達が?」
「はい。自分達で部活動を作る方が、自分達のしたい事が出来ます。」

「・・・なるほどね。」
「ですが、部活動を決めるにあたって、幾つかの条件をこちらで指定します。」

「それは、一気に部活動を増やした時の混乱を避ける為ですの?」

「はい。その他に、部活動内容と人数に参加している方の名前と何処で行うか時間の記入をします。」

「部活動内容と名前は学園でもしてますが、場所と時刻を記入する意味は?」

「定期的に調査を行う為です。」
「何故、調査なのですか?」

「部活動中の事故、又はトラブルを防ぐ為です。」
「確かにいいかもしれません。」

「そうですね。部活動中でのトラブルがありましたからね。」

「なら、この案で行くよ。意義のある者は?」
誰も何も言わない。

「いないね。これで会議は終了。解散!」

やっと終わった。



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