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新たな出会い
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明日が従者となるかもしれない(多分ない)人が来るのだ。
だから、やっておきたい事を今までして来た。
だって未来に義弟の従者になって、情報筒抜けになったら脱走劇など出来ないし。
まずは、魔道具の開発を行ったんだ。
1つ目、瞳や髪の色を変えたり、声を変えられる物。
2つ目、音声や画像を録画できる物。
3つ目、魔力で武器仕込みや温度調節が可能な服。(川や山に適性あり)
4つ目、アイテム収納出来る物。(魔力を通さなければ普通のナイフ入れ)
この4つである。元々設計図を頭の中で完成させていたので、難しくはなかった。
今日はクッキー作っている。時々料理もしている。この国から逃げた時の為に。
作り終えたら、本と紅茶にお菓子を持って温室へ籠るのだ。
温室なら魔法・剣術の練習や勉強も本を読む事も出来るので、お気に入りの場所の1つ。
そんな日を明日で潰されるのか。この温室は私とコハク以外の入室を拒む。
しかし、従者も入れないとなると、父親が何かしら言って来るのは明白だ。
断りたいのは確かだが、大人しく義弟の来る半年間我慢すればいいだけだ。
「嫌だな・・・」
『従者の事か?』
「うん。私の平穏なひと時を邪魔されたくない。」
『僕もセシリアには死んで欲しくないしね。』
コハクには、前世の記憶とこれから起こるかもしれない事を、包み隠さず伝えたのだ。
「まあ、コハクと契約を結んだ時点で、色々おかしいんだけどね。」
コハクをもふもふしながら勉強する、幸せな時間は直ぐに過ぎた。
ーー次の日の朝、いつも通りの朝を過ごしていた。
「お嬢様、旦那様がお呼びです。」
アリサに呼ばれたので、父親の執務室へ向かう。
執務室へ入ると、そこには父親の他に灰色の髪にウォーターオパールの瞳に白い肌をした美少年。
間違いない、この子だ。ずっと私は不思議だった。
何故、攻略対象達に負けない強さ・賢さ・容姿を持っているのに攻略者ではないのかを。
「私はルカ・パトラシアと申します。」
「初めまして、セシリア・メルファーナです。こちらは私の従魔のコハクです。」
そう。ルカ・パトラシア6歳で子爵家の3男だ。油断ならない性格なので要注意人物。
何が悲しくて、攻略対象者とヒロインに悪役令嬢以外にも気を許せない者がいるのか。
「セシリア、今日からルカが君の従者になる。2人共仲良くするんだぞ。」
「承知しました。」
「はい、お父様。」
〈コハク、聞こえる?〉
〈聞こえるよ!〉
私とコハクは契約をしているので、念話をとる事が可能なのだ。
〈ルカは頭の回転が早いから気をつけて。〉
〈分かった。〉
執務室を出てルカに声をかける。
「改めてよろしくお願いしますね。」
「はい、お嬢様。」
話が続かないので歩き出す。背中に視線を感じる。
〈どうしよう。何もしてないのに敵認定されてる?〉
〈・・・違うと思うぞ。どちらかと言うと・・・〉
この時、コハクの言葉は私の耳に届いていなかった。
破滅の道しかないモブ令嬢に、運命に抗う資格なしとでも言いたいの!
《ルカ視点》
私は子爵家の3男なので、4歳から勉強と剣に魔法の訓練を学んで来ました。
父と母の願いは、私が進みたい道を歩める様にと沢山の事を学ばせてくれました。
6歳となった頃に、メルファーナ侯爵家の御当主様が私を気に入ってくれました。
メルファーナ侯爵家の長女、セシリア様の従者にして頂いきました。
セシリア様の噂は、我儘で太いご令嬢とお聞きしています。
しかし、侯爵家の御当主様はセシリア様を大変溺愛されているのだそうです。
最初の顔合わせの時、どんな令嬢が出て来るのかと思っていましたが。
実際に会ってみると、ホワイトゴールドの髪にスフェーンの瞳をした美少女でした。
セシリア様の生活はとても驚きました。勉強の内容が5歳の少女が解く問題ではないのです。
休憩にと読む本は乙女の恋愛小説ではなく、政治の本や歴史なのですから。
他国の文字で書かれていても、読まれています。
衝撃を受けたのは、私の本性に彼女が気付いている事です。
私がセシリア様・・・いや、お嬢様に注意をした時の事です。
私は笑顔で注意をしますが、私の本性を知る人が見たら寒気を感じるそうです。
お嬢様もまた、その1人です。私はお嬢様に興味を持ちました。
《セシリア視点》
やはりルカは怖かった。何、あの微笑みの裏にある寒気は本当に6歳なの?
私はそう思いながら、朝に目が覚めた。いつも通りに過ごす中、祖母に聞かれた。
「ルカはどうでしたか?」
「そうですね。黒い部分はありますが、私の事を心配して言っている事は理解しています。」
「仲良く出来そうですか?」
「ええ」
そう言って私は祖母と別れた。
《アリエル視点》
セシリアとルカの様子を見て、セシリアの意見を聞くとセシリアもルカの本性に気付いていた。
それでも仲良く出来ると言ったセシリアに、私達の会話を聞いていた人はどう思ってるかしら。
「出て来たらどうかしら?」
「申し訳ありません。」
そう言って出て来たのは、真っ赤な顔をしたルカだった。あらあら。
「セシリアはそう思っているらしいわよ?」
「・・・」
さらに顔を赤く染めるルカ。あらあら、セシリアはルカの心を射抜いてしまったのね。
「まあ、頑張りなさい。」
これからが楽しくなりそうだわ!
だから、やっておきたい事を今までして来た。
だって未来に義弟の従者になって、情報筒抜けになったら脱走劇など出来ないし。
まずは、魔道具の開発を行ったんだ。
1つ目、瞳や髪の色を変えたり、声を変えられる物。
2つ目、音声や画像を録画できる物。
3つ目、魔力で武器仕込みや温度調節が可能な服。(川や山に適性あり)
4つ目、アイテム収納出来る物。(魔力を通さなければ普通のナイフ入れ)
この4つである。元々設計図を頭の中で完成させていたので、難しくはなかった。
今日はクッキー作っている。時々料理もしている。この国から逃げた時の為に。
作り終えたら、本と紅茶にお菓子を持って温室へ籠るのだ。
温室なら魔法・剣術の練習や勉強も本を読む事も出来るので、お気に入りの場所の1つ。
そんな日を明日で潰されるのか。この温室は私とコハク以外の入室を拒む。
しかし、従者も入れないとなると、父親が何かしら言って来るのは明白だ。
断りたいのは確かだが、大人しく義弟の来る半年間我慢すればいいだけだ。
「嫌だな・・・」
『従者の事か?』
「うん。私の平穏なひと時を邪魔されたくない。」
『僕もセシリアには死んで欲しくないしね。』
コハクには、前世の記憶とこれから起こるかもしれない事を、包み隠さず伝えたのだ。
「まあ、コハクと契約を結んだ時点で、色々おかしいんだけどね。」
コハクをもふもふしながら勉強する、幸せな時間は直ぐに過ぎた。
ーー次の日の朝、いつも通りの朝を過ごしていた。
「お嬢様、旦那様がお呼びです。」
アリサに呼ばれたので、父親の執務室へ向かう。
執務室へ入ると、そこには父親の他に灰色の髪にウォーターオパールの瞳に白い肌をした美少年。
間違いない、この子だ。ずっと私は不思議だった。
何故、攻略対象達に負けない強さ・賢さ・容姿を持っているのに攻略者ではないのかを。
「私はルカ・パトラシアと申します。」
「初めまして、セシリア・メルファーナです。こちらは私の従魔のコハクです。」
そう。ルカ・パトラシア6歳で子爵家の3男だ。油断ならない性格なので要注意人物。
何が悲しくて、攻略対象者とヒロインに悪役令嬢以外にも気を許せない者がいるのか。
「セシリア、今日からルカが君の従者になる。2人共仲良くするんだぞ。」
「承知しました。」
「はい、お父様。」
〈コハク、聞こえる?〉
〈聞こえるよ!〉
私とコハクは契約をしているので、念話をとる事が可能なのだ。
〈ルカは頭の回転が早いから気をつけて。〉
〈分かった。〉
執務室を出てルカに声をかける。
「改めてよろしくお願いしますね。」
「はい、お嬢様。」
話が続かないので歩き出す。背中に視線を感じる。
〈どうしよう。何もしてないのに敵認定されてる?〉
〈・・・違うと思うぞ。どちらかと言うと・・・〉
この時、コハクの言葉は私の耳に届いていなかった。
破滅の道しかないモブ令嬢に、運命に抗う資格なしとでも言いたいの!
《ルカ視点》
私は子爵家の3男なので、4歳から勉強と剣に魔法の訓練を学んで来ました。
父と母の願いは、私が進みたい道を歩める様にと沢山の事を学ばせてくれました。
6歳となった頃に、メルファーナ侯爵家の御当主様が私を気に入ってくれました。
メルファーナ侯爵家の長女、セシリア様の従者にして頂いきました。
セシリア様の噂は、我儘で太いご令嬢とお聞きしています。
しかし、侯爵家の御当主様はセシリア様を大変溺愛されているのだそうです。
最初の顔合わせの時、どんな令嬢が出て来るのかと思っていましたが。
実際に会ってみると、ホワイトゴールドの髪にスフェーンの瞳をした美少女でした。
セシリア様の生活はとても驚きました。勉強の内容が5歳の少女が解く問題ではないのです。
休憩にと読む本は乙女の恋愛小説ではなく、政治の本や歴史なのですから。
他国の文字で書かれていても、読まれています。
衝撃を受けたのは、私の本性に彼女が気付いている事です。
私がセシリア様・・・いや、お嬢様に注意をした時の事です。
私は笑顔で注意をしますが、私の本性を知る人が見たら寒気を感じるそうです。
お嬢様もまた、その1人です。私はお嬢様に興味を持ちました。
《セシリア視点》
やはりルカは怖かった。何、あの微笑みの裏にある寒気は本当に6歳なの?
私はそう思いながら、朝に目が覚めた。いつも通りに過ごす中、祖母に聞かれた。
「ルカはどうでしたか?」
「そうですね。黒い部分はありますが、私の事を心配して言っている事は理解しています。」
「仲良く出来そうですか?」
「ええ」
そう言って私は祖母と別れた。
《アリエル視点》
セシリアとルカの様子を見て、セシリアの意見を聞くとセシリアもルカの本性に気付いていた。
それでも仲良く出来ると言ったセシリアに、私達の会話を聞いていた人はどう思ってるかしら。
「出て来たらどうかしら?」
「申し訳ありません。」
そう言って出て来たのは、真っ赤な顔をしたルカだった。あらあら。
「セシリアはそう思っているらしいわよ?」
「・・・」
さらに顔を赤く染めるルカ。あらあら、セシリアはルカの心を射抜いてしまったのね。
「まあ、頑張りなさい。」
これからが楽しくなりそうだわ!
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