36 / 42
第3章・レイフィス獣王国
36,幻に騙される
しおりを挟む
黒尽くめの男達を前に、私は短剣を構えている。相手が動いた。
背後に忍び寄る様な動きで、フェイント攻撃が多い。
その間に、魔法を使って罠を仕掛ける。相手の攻撃を短剣で逸らす。
懐に入られない様に配慮し、仕掛けていた魔法の攻撃を放った。
その魔法は、相手に直撃した。後1人、そう思い背後から攻撃して来る者の攻撃を防ぐ。
この一撃で、そう思った瞬間、背中の横腹辺りに激痛が走る。
そう、背後から刃物で刺されたのだ。刺された箇所は熱く、血が流れているのが分かる。
意識が朦朧とし、地面に倒れる。傷が深い為、出血の量が多い。
早く止血しないと、と思うのだが、痛みで身体が思う様に動かない。
「これで、邪魔者は始末したな。」
「後は、隊長さんを罠に嵌めるだけだな。」
「遅かったね。これで、予定通り闇オークションが開催できるよ。」
新たな人物の声が聞こえる。ああ……意識がもう……。
「後は上位貴族が、全てを隠蔽してくれるんだよな。」
「そうだよ。さて、早く動かないとね。」
「こいつはどうする?」
「ほっとけばいいよ。」
「一応、騎士団の仲間だろ?」
ケラケラと笑う黒尽くめの男達。
「俺は元々こっち側だけど?」
そう言って、去って行った。周りに気配はないな。
とある人物は、物陰から全てを見ていた。それは、誰か。私だよ。
闇で生活する側なら、もう少し警戒しようよ。まさか、罠に引っかかるとはね。
裏切り者の炙り出しも出来て、証拠の一部始終の記録も付けた。
闇オークションの事も聞けたし、一石二鳥だね。後はシオン団長に報告するだけだ。
あいつらは、私が何者かに殺されたと、報告するだろう。
裏切り者がライクス隊長と偽って。ああ、私が何故生きているかと言うと……。
風魔法と土魔法の複合魔法で、幻を出現させたのだ。
種明かしは、密度が異なる大気の中で、光を屈折して目の前に物体を浮かび上がらせた。
その物体を私の姿に似せただけである。操作は難しいから、滅多に使わないけど。
黒尽くめ達が戦っていたのは、本体ではなく幻なのだ。
まあ、幻と気づかれない様に、攻撃の打ち合いの時に工夫はした。
やばい時は、仕掛けていた魔法の攻撃で誤魔化したりした。
と、そう言う話は後にして、今はシオン団長に一刻も早く報告しないと。
私は深緑色ローブのフードを深く被り、城まで一気に走る。
魔法や気配を消して、シオン団長のいる場所へ侵入した。
シオン団長の部屋の窓に小石を投げる。開けるのを見て、一気に入る。
とは言え、窓縁に両足を掛けた瞬間、シオン団長に剣を向けられたけど。
「レイラ、貴女でしたか。不法侵入者として、切る所でしたよ。」
さらりと怖い事を言うな。必死に情報を持って来たと言うのに。
「すいませんが、部屋に入れてくれませんか?私、死んだ事になってますので。」
「はっ?」
シオン団長は私の頬をつねり引っ張った。
「いひゃい、いひゃいれふ。」
そんなに引っ張らなくても!
「今何と言いましたか?」
青筋を浮かべるシオン団長。
「いひゃいれふ。」
更に引っ張る。
「それではありません。最初に言った言葉です。もう一度聞きますね。」
「わはしは、いま、ひんらほとにらっていまふ。」
「どうやったらそんな事になるのか、説明してくれますよね?」
「ひゃい。」
やっと頬を離してもらった。
痛い。確実に赤くなっているであろう頬を、優しく撫でる私。
あった事の全てを報告する。話すにつれ、顔が引き攣るシオン団長。
私が刺されたの下から、青筋を浮かべている。誤魔化す為だと言っても変わらぬ表情。
私を怒らないで欲しい。まあ、大分無茶をした自覚はあるけど。
「レイラ、貴女は自分の身を大切にすべきです。いいですね。」
これでもかと言う程、自分の身が大切ですけど。
「はい。」
素直に返事をする。
「ですが、ここまでの情報、ありがとうございます。」
「私の事は、そのままにしておこうと思います。その方が、動き易いですから。」
「その事については、分かりました。ですが、無理は禁物です。」
おかんだな。
「今、失礼な事を考えましたか?」
「……いいえ、心配性だなと思っただけですよ。」
「それは、貴女の行動を見れば、そう思うのは当然ですがね。」
「兎に角、常に新しい情報が入り次第、随時ご報告します。」
「分かりました。ライクス隊長の事は、気にせずこちらに任せなさい。」
コクリと頷く。あの人は恐らく上手くやる事だろう。
「そうでした。こちらも、情報を提供するべきですね。」
諜報部隊が得た情報に、闇オークションの日程と場所を教えて貰った。
よく調べたな。闇オークションは、闇に詳しい人間しか知らない筈だ。
公爵家であろうと、王家に絶対の忠誠を誓っている限り、分からない事だ。
闇に手を染めまくっている人間が、一同に集まる場所だものね。
「情報をありがとうございます。」
頭を下げ、部屋を出る。
見つからない様に気配を消して、城を出る。来る前に、宿をとっていたのだ。
その宿に向かう。結界魔法と警戒魔法の魔道具を仕掛けておく。
さて、私が調べるべきは、誘拐された子達の居場所を探す事だな。
考えられる場所は、貴族の家の地下室。空き家は目立つだろう。
闇のオークションをするなら、売られる子達も多くいる筈だ。
そんな人数を、多く集めたら目立つに決まっている。
なら、夜中に行動を起こす?いや、騎士の見回りがある筈だ。
それに、闇営業とは別に、夜中から仕事をする者もいる。
その人達の目を欺けて、集めるのは至難の業。闇オークションの近場にいるのが普通だ。
移動させる距離が短ければ、見つかる心配もないものね。
あっ、そうだ。とある花の香りを黒尽くめ達にも、付けたんだった。
戦っている最中につけたのだ。この花の名は、クレイフィス。
前世にはない花で、自分の魔力を流すと魔力の質から匂いを変えると言う花だ。
確か、花言葉もあったな。忘れたけどね。この花はあまり人気がない。
とある魔物を除いては。クレイフィスの花は、クレイテリサの魔物の餌だ。
クレイテリサは、クレイフィスの花が大好物なのである。
だから、クレイフィスの花の香りを辿るのは、大得意なのである。
幸いと言うべきか、この地域はクレイフィスが咲く場所ではない。
つまり、間違える事は恐らくないだろう。まあ、そんな事は関係ないけどね。
それ以前に、私が魔力を流した花を持っているから大丈夫何だけどね。
後は、クレイテリサの魔物に、クレイフィスの花を食べさせるだけだ。
これを知ったのは、師匠の訓練を受けている時、医学を学んでいた頃の事だ。
偶々、知ったんだよね。知らない事を知る事ができるのは楽しい。
背後に忍び寄る様な動きで、フェイント攻撃が多い。
その間に、魔法を使って罠を仕掛ける。相手の攻撃を短剣で逸らす。
懐に入られない様に配慮し、仕掛けていた魔法の攻撃を放った。
その魔法は、相手に直撃した。後1人、そう思い背後から攻撃して来る者の攻撃を防ぐ。
この一撃で、そう思った瞬間、背中の横腹辺りに激痛が走る。
そう、背後から刃物で刺されたのだ。刺された箇所は熱く、血が流れているのが分かる。
意識が朦朧とし、地面に倒れる。傷が深い為、出血の量が多い。
早く止血しないと、と思うのだが、痛みで身体が思う様に動かない。
「これで、邪魔者は始末したな。」
「後は、隊長さんを罠に嵌めるだけだな。」
「遅かったね。これで、予定通り闇オークションが開催できるよ。」
新たな人物の声が聞こえる。ああ……意識がもう……。
「後は上位貴族が、全てを隠蔽してくれるんだよな。」
「そうだよ。さて、早く動かないとね。」
「こいつはどうする?」
「ほっとけばいいよ。」
「一応、騎士団の仲間だろ?」
ケラケラと笑う黒尽くめの男達。
「俺は元々こっち側だけど?」
そう言って、去って行った。周りに気配はないな。
とある人物は、物陰から全てを見ていた。それは、誰か。私だよ。
闇で生活する側なら、もう少し警戒しようよ。まさか、罠に引っかかるとはね。
裏切り者の炙り出しも出来て、証拠の一部始終の記録も付けた。
闇オークションの事も聞けたし、一石二鳥だね。後はシオン団長に報告するだけだ。
あいつらは、私が何者かに殺されたと、報告するだろう。
裏切り者がライクス隊長と偽って。ああ、私が何故生きているかと言うと……。
風魔法と土魔法の複合魔法で、幻を出現させたのだ。
種明かしは、密度が異なる大気の中で、光を屈折して目の前に物体を浮かび上がらせた。
その物体を私の姿に似せただけである。操作は難しいから、滅多に使わないけど。
黒尽くめ達が戦っていたのは、本体ではなく幻なのだ。
まあ、幻と気づかれない様に、攻撃の打ち合いの時に工夫はした。
やばい時は、仕掛けていた魔法の攻撃で誤魔化したりした。
と、そう言う話は後にして、今はシオン団長に一刻も早く報告しないと。
私は深緑色ローブのフードを深く被り、城まで一気に走る。
魔法や気配を消して、シオン団長のいる場所へ侵入した。
シオン団長の部屋の窓に小石を投げる。開けるのを見て、一気に入る。
とは言え、窓縁に両足を掛けた瞬間、シオン団長に剣を向けられたけど。
「レイラ、貴女でしたか。不法侵入者として、切る所でしたよ。」
さらりと怖い事を言うな。必死に情報を持って来たと言うのに。
「すいませんが、部屋に入れてくれませんか?私、死んだ事になってますので。」
「はっ?」
シオン団長は私の頬をつねり引っ張った。
「いひゃい、いひゃいれふ。」
そんなに引っ張らなくても!
「今何と言いましたか?」
青筋を浮かべるシオン団長。
「いひゃいれふ。」
更に引っ張る。
「それではありません。最初に言った言葉です。もう一度聞きますね。」
「わはしは、いま、ひんらほとにらっていまふ。」
「どうやったらそんな事になるのか、説明してくれますよね?」
「ひゃい。」
やっと頬を離してもらった。
痛い。確実に赤くなっているであろう頬を、優しく撫でる私。
あった事の全てを報告する。話すにつれ、顔が引き攣るシオン団長。
私が刺されたの下から、青筋を浮かべている。誤魔化す為だと言っても変わらぬ表情。
私を怒らないで欲しい。まあ、大分無茶をした自覚はあるけど。
「レイラ、貴女は自分の身を大切にすべきです。いいですね。」
これでもかと言う程、自分の身が大切ですけど。
「はい。」
素直に返事をする。
「ですが、ここまでの情報、ありがとうございます。」
「私の事は、そのままにしておこうと思います。その方が、動き易いですから。」
「その事については、分かりました。ですが、無理は禁物です。」
おかんだな。
「今、失礼な事を考えましたか?」
「……いいえ、心配性だなと思っただけですよ。」
「それは、貴女の行動を見れば、そう思うのは当然ですがね。」
「兎に角、常に新しい情報が入り次第、随時ご報告します。」
「分かりました。ライクス隊長の事は、気にせずこちらに任せなさい。」
コクリと頷く。あの人は恐らく上手くやる事だろう。
「そうでした。こちらも、情報を提供するべきですね。」
諜報部隊が得た情報に、闇オークションの日程と場所を教えて貰った。
よく調べたな。闇オークションは、闇に詳しい人間しか知らない筈だ。
公爵家であろうと、王家に絶対の忠誠を誓っている限り、分からない事だ。
闇に手を染めまくっている人間が、一同に集まる場所だものね。
「情報をありがとうございます。」
頭を下げ、部屋を出る。
見つからない様に気配を消して、城を出る。来る前に、宿をとっていたのだ。
その宿に向かう。結界魔法と警戒魔法の魔道具を仕掛けておく。
さて、私が調べるべきは、誘拐された子達の居場所を探す事だな。
考えられる場所は、貴族の家の地下室。空き家は目立つだろう。
闇のオークションをするなら、売られる子達も多くいる筈だ。
そんな人数を、多く集めたら目立つに決まっている。
なら、夜中に行動を起こす?いや、騎士の見回りがある筈だ。
それに、闇営業とは別に、夜中から仕事をする者もいる。
その人達の目を欺けて、集めるのは至難の業。闇オークションの近場にいるのが普通だ。
移動させる距離が短ければ、見つかる心配もないものね。
あっ、そうだ。とある花の香りを黒尽くめ達にも、付けたんだった。
戦っている最中につけたのだ。この花の名は、クレイフィス。
前世にはない花で、自分の魔力を流すと魔力の質から匂いを変えると言う花だ。
確か、花言葉もあったな。忘れたけどね。この花はあまり人気がない。
とある魔物を除いては。クレイフィスの花は、クレイテリサの魔物の餌だ。
クレイテリサは、クレイフィスの花が大好物なのである。
だから、クレイフィスの花の香りを辿るのは、大得意なのである。
幸いと言うべきか、この地域はクレイフィスが咲く場所ではない。
つまり、間違える事は恐らくないだろう。まあ、そんな事は関係ないけどね。
それ以前に、私が魔力を流した花を持っているから大丈夫何だけどね。
後は、クレイテリサの魔物に、クレイフィスの花を食べさせるだけだ。
これを知ったのは、師匠の訓練を受けている時、医学を学んでいた頃の事だ。
偶々、知ったんだよね。知らない事を知る事ができるのは楽しい。
0
お気に入りに追加
102
あなたにおすすめの小説
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる