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第2章・第3騎士団と魔道師団
20,可愛いは正義
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私はノエル君の周りを、全力で走る。地面に魔法陣を描きつつ攻撃を避ける。
真空状態の膜はもうない。重力の魔法が一度でも当たれば終わる。
「グラフィ……」
ノエル君が唱えようとした。
私はノエル君に素早く近づき、剣を叩きつける様に振り下ろす。
ノエル君は、私の攻撃を杖で受け止めた。攻撃の隙を与えない様に攻撃する。
ノエル君の杖は、魔法専用だけではなく、仕込み刀だったみたい。
剣と剣の攻防。
「ラーノ!リフィー!」
『任せて!』
『行っくよー!』
精霊が私に向けて攻撃して来た。ノエル君もいるのに魔法を放つのは対策があるからだろう。
なら、その対策を利用させてもらう。ノエル君の杖に私の剣を鍔で引っ掛ける。
背後へ周り、ノエル君を蹴った。魔法はノエル君へと当たる。
私は気にせず攻撃する。当たったが、ノエル君は無傷だ。
防御魔法を、常に張っていたみたいだからね。後もう少しだ。
私はノエル君から、距離を取る。準備は整った。攻めるなら、今!
「風縛陣」
私は迷わず突っ込む。
振り下ろされた攻撃を瞬間移動の様な、早技で避け背後を取る。
反応されたが、また素早い動きで移動する。この魔法は捕縛魔法の一種だ。
風魔法で固めた空気の糸が、至る所に張り巡らし獲物を捕らえる為のもの。
糸は固く、視覚では確認する事は不可能だ。糸を使えば、素早い動きも可能。
このまま捕らえないのは、相手に精霊がいるから。
成功しても、精霊がいるなら捕縛魔法も意味をなさない。
だからこそ、撹乱の為に使った。
「月光の舞」
これは土魔法で、鉱石に含まれる炭素を固めた、言わばダイヤモンドの様なものだ。
見た目から名付けたので、月の光ではない。まあ、そんな魔法あるけど。
自分の属性を分からなくさせる為に、魔法名は変わった物が多い。
最初は、詠唱は恥ずかしいと思っていたが、周りは唱えてる。
1人だけ違ったら目立つから、詠唱はしている。羞恥心は置いて来たとも。
ダイヤモンド並みの強度なので、勿論ノエル君の防御魔法は砕けた。
ノエル君の鼻先に剣を向けた。
「しょ、勝者はレイラ・エバーガーデン!」
その瞬間、会場は大きな歓声を上げた。一触即発だったものね……。
本当に緊張した。ストレスで胃に穴が開きそうだよ。
「ありがとうございました。」
「……うん。」
顔を俯かせるノエル君。そんなに負けて悔しかったのか。
だが、私に負けてあげる何て言葉はないのだよ。
大人気ないと、言われても勝負ですから。その一言で逃げますよ。
私は休憩場に向かった。
《解説席ではーー》
時間を少し遡る。
「凄い試合ですね!一触即発の熱い勝負に、観客の熱は高まっています!」
「そうだな。最初のノエルの攻撃対処が功をなしたな。」
「第3騎士団グレン団長も、そう思われますか?」
「そらそうだろ。あの攻撃は強力だ。一度捕まれば、新人では対処が難しい。」
「だそうですが、魔導士団ルネス団長はどう思われますか?」
「驚いていますよ。あの子の攻撃を対処出来る新人の予想対象にはいませんでしたから。」
「との事ですが、第2騎士団シオン団長のご意見は!」
「レイラは、魔力と剣術を組み合わせる事を得意としていますね。」
「今回は、魔力を全面に押し出していた、レイラさんは、魔導士と戦う心得がありました。」
「ああ、それが勝利の要だろうな。」
「どう言う事ですか?」
「騎士は魔導士と戦う時、必ず気をつけないといけない事があるんです。」
「魔導士に自分の剣技を、悟られてはならない。だったな。」
「ええ、悟られた場合、余程の技量差がなくては覆すのは難しいですから。」
「なぜ、悟られては勝つのが難しくなるのですか?」
「騎士は体力の限界がある。まあ、魔導士も魔力の限界はあるが、剣技を防がれたら難しい。」
「魔導士はそれを可能とする、魔法がありますからね。」
「だから、悟らせない様に魔法と組み合わせる様にするのが普通だ。」
「成る程。……あっ!レイラが動いた。何やら魔法陣を仕掛けているみたいですが……。」
一同は驚愕であった。本来、激しく動きながら魔法陣を描くのは難しいのだ。
レイラの森での訓練環境が、難しい事を可能としたのである。
「レイラの動きが、一気に加速した!?一体なんの魔法でしょうか!?」
「強化魔法じゃないな。」
「風魔法ですね。」
「ルネスは分かるのか?」
「ええ、視覚では見えない様にされています。」
「風魔法を張り巡らせ、足場を作ったのでしょう。」
「それはどう言う事でしょうか?第1騎士団レオン団長。」
「見ていたら分かるが、魔力消費は激しいが、精霊の撹乱にはなるだろう。」
「成る程!」
「効率は悪いだろうがな。」
「ふふふ。レイラはその様な愚策は取りませんよ。」
シオン団長は、満足そうに微笑む。ルネス団長も瞳をキラキラと輝かせる。
その表情に、女性達はメロメロであった。
「おっと!レイラが仕掛けた!」
レイラの魔力が剣に集まり、剣が驚く程の透明度と、ノエルの防御魔法を砕いた。
たった一瞬の出来事は、大きな驚きをうんだ。
その光景は異様ではあるが、とても美しい光景であったと語られるだろう。
「今のは何でしょう!?レイラの魔法と剣の融合攻撃に見えましたが!?」
「あの強度、素晴らしいですね!ノエルの防御魔法を最も容易く破る攻撃ですか!」
「だが、あの攻撃なら、魔力消費が激しい筈だ。今後の事を考えれば、愚行だな。」
「あの強度ですからね。ですが、レイラさんは余裕そうに見えますよ。」
「本当だな。」
《レイラ視点》
数回の試合を行い、人数が絞られた。
勝ち抜いたのは、第1騎士団のアビトさん・ガノスさん・リアンさん。
第2騎士団は、アレンさん・セレス君・私。第3騎士団には、クリスさん・ミリヤちゃん。
など、第4騎士団達も数人残っている。これで、1日目が終了した。
「レイラお姉ちゃん!」
「レイラお姉様!」
私の癒しである妹と弟が駆け寄って来た。
「お疲れ様です!」
「試合、かっこよかった!」
弟はコウ。妹はサラ。可愛い!
「弟と妹の前では、普段とだいぶ違うな。」
「いらしたんですか。カイトさん。」
「気づいてたよな!」
「いいえ、全く。」
「この子達がレイラの兄弟?可愛いね。」
「可愛らしいですね!」
「お姉ちゃんのお友達ですか?」
「そうだよ。」
なんでアレンさんが、答えるのかな?
「お姉ちゃんも皆も頑張って!」
「頑張って下さいね!」
私は2人に満面の笑みを返す。
「勿論、頑張りますよ。」
2人の前では、私の表情筋は動く。
周りは驚愕の眼差しで、こちらを見る。よく見ると、頬に赤みがある。
風邪でも引いたのかな?妹と弟は帰って行った。
「…君、少しいい?レイラ、だよね……?」
「はい。そうですが……。」
振り向くと、ノエル君がいた……。なんで!?
真空状態の膜はもうない。重力の魔法が一度でも当たれば終わる。
「グラフィ……」
ノエル君が唱えようとした。
私はノエル君に素早く近づき、剣を叩きつける様に振り下ろす。
ノエル君は、私の攻撃を杖で受け止めた。攻撃の隙を与えない様に攻撃する。
ノエル君の杖は、魔法専用だけではなく、仕込み刀だったみたい。
剣と剣の攻防。
「ラーノ!リフィー!」
『任せて!』
『行っくよー!』
精霊が私に向けて攻撃して来た。ノエル君もいるのに魔法を放つのは対策があるからだろう。
なら、その対策を利用させてもらう。ノエル君の杖に私の剣を鍔で引っ掛ける。
背後へ周り、ノエル君を蹴った。魔法はノエル君へと当たる。
私は気にせず攻撃する。当たったが、ノエル君は無傷だ。
防御魔法を、常に張っていたみたいだからね。後もう少しだ。
私はノエル君から、距離を取る。準備は整った。攻めるなら、今!
「風縛陣」
私は迷わず突っ込む。
振り下ろされた攻撃を瞬間移動の様な、早技で避け背後を取る。
反応されたが、また素早い動きで移動する。この魔法は捕縛魔法の一種だ。
風魔法で固めた空気の糸が、至る所に張り巡らし獲物を捕らえる為のもの。
糸は固く、視覚では確認する事は不可能だ。糸を使えば、素早い動きも可能。
このまま捕らえないのは、相手に精霊がいるから。
成功しても、精霊がいるなら捕縛魔法も意味をなさない。
だからこそ、撹乱の為に使った。
「月光の舞」
これは土魔法で、鉱石に含まれる炭素を固めた、言わばダイヤモンドの様なものだ。
見た目から名付けたので、月の光ではない。まあ、そんな魔法あるけど。
自分の属性を分からなくさせる為に、魔法名は変わった物が多い。
最初は、詠唱は恥ずかしいと思っていたが、周りは唱えてる。
1人だけ違ったら目立つから、詠唱はしている。羞恥心は置いて来たとも。
ダイヤモンド並みの強度なので、勿論ノエル君の防御魔法は砕けた。
ノエル君の鼻先に剣を向けた。
「しょ、勝者はレイラ・エバーガーデン!」
その瞬間、会場は大きな歓声を上げた。一触即発だったものね……。
本当に緊張した。ストレスで胃に穴が開きそうだよ。
「ありがとうございました。」
「……うん。」
顔を俯かせるノエル君。そんなに負けて悔しかったのか。
だが、私に負けてあげる何て言葉はないのだよ。
大人気ないと、言われても勝負ですから。その一言で逃げますよ。
私は休憩場に向かった。
《解説席ではーー》
時間を少し遡る。
「凄い試合ですね!一触即発の熱い勝負に、観客の熱は高まっています!」
「そうだな。最初のノエルの攻撃対処が功をなしたな。」
「第3騎士団グレン団長も、そう思われますか?」
「そらそうだろ。あの攻撃は強力だ。一度捕まれば、新人では対処が難しい。」
「だそうですが、魔導士団ルネス団長はどう思われますか?」
「驚いていますよ。あの子の攻撃を対処出来る新人の予想対象にはいませんでしたから。」
「との事ですが、第2騎士団シオン団長のご意見は!」
「レイラは、魔力と剣術を組み合わせる事を得意としていますね。」
「今回は、魔力を全面に押し出していた、レイラさんは、魔導士と戦う心得がありました。」
「ああ、それが勝利の要だろうな。」
「どう言う事ですか?」
「騎士は魔導士と戦う時、必ず気をつけないといけない事があるんです。」
「魔導士に自分の剣技を、悟られてはならない。だったな。」
「ええ、悟られた場合、余程の技量差がなくては覆すのは難しいですから。」
「なぜ、悟られては勝つのが難しくなるのですか?」
「騎士は体力の限界がある。まあ、魔導士も魔力の限界はあるが、剣技を防がれたら難しい。」
「魔導士はそれを可能とする、魔法がありますからね。」
「だから、悟らせない様に魔法と組み合わせる様にするのが普通だ。」
「成る程。……あっ!レイラが動いた。何やら魔法陣を仕掛けているみたいですが……。」
一同は驚愕であった。本来、激しく動きながら魔法陣を描くのは難しいのだ。
レイラの森での訓練環境が、難しい事を可能としたのである。
「レイラの動きが、一気に加速した!?一体なんの魔法でしょうか!?」
「強化魔法じゃないな。」
「風魔法ですね。」
「ルネスは分かるのか?」
「ええ、視覚では見えない様にされています。」
「風魔法を張り巡らせ、足場を作ったのでしょう。」
「それはどう言う事でしょうか?第1騎士団レオン団長。」
「見ていたら分かるが、魔力消費は激しいが、精霊の撹乱にはなるだろう。」
「成る程!」
「効率は悪いだろうがな。」
「ふふふ。レイラはその様な愚策は取りませんよ。」
シオン団長は、満足そうに微笑む。ルネス団長も瞳をキラキラと輝かせる。
その表情に、女性達はメロメロであった。
「おっと!レイラが仕掛けた!」
レイラの魔力が剣に集まり、剣が驚く程の透明度と、ノエルの防御魔法を砕いた。
たった一瞬の出来事は、大きな驚きをうんだ。
その光景は異様ではあるが、とても美しい光景であったと語られるだろう。
「今のは何でしょう!?レイラの魔法と剣の融合攻撃に見えましたが!?」
「あの強度、素晴らしいですね!ノエルの防御魔法を最も容易く破る攻撃ですか!」
「だが、あの攻撃なら、魔力消費が激しい筈だ。今後の事を考えれば、愚行だな。」
「あの強度ですからね。ですが、レイラさんは余裕そうに見えますよ。」
「本当だな。」
《レイラ視点》
数回の試合を行い、人数が絞られた。
勝ち抜いたのは、第1騎士団のアビトさん・ガノスさん・リアンさん。
第2騎士団は、アレンさん・セレス君・私。第3騎士団には、クリスさん・ミリヤちゃん。
など、第4騎士団達も数人残っている。これで、1日目が終了した。
「レイラお姉ちゃん!」
「レイラお姉様!」
私の癒しである妹と弟が駆け寄って来た。
「お疲れ様です!」
「試合、かっこよかった!」
弟はコウ。妹はサラ。可愛い!
「弟と妹の前では、普段とだいぶ違うな。」
「いらしたんですか。カイトさん。」
「気づいてたよな!」
「いいえ、全く。」
「この子達がレイラの兄弟?可愛いね。」
「可愛らしいですね!」
「お姉ちゃんのお友達ですか?」
「そうだよ。」
なんでアレンさんが、答えるのかな?
「お姉ちゃんも皆も頑張って!」
「頑張って下さいね!」
私は2人に満面の笑みを返す。
「勿論、頑張りますよ。」
2人の前では、私の表情筋は動く。
周りは驚愕の眼差しで、こちらを見る。よく見ると、頬に赤みがある。
風邪でも引いたのかな?妹と弟は帰って行った。
「…君、少しいい?レイラ、だよね……?」
「はい。そうですが……。」
振り向くと、ノエル君がいた……。なんで!?
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