1 / 2
前編
しおりを挟む
本来誰かと婚約とか結婚とかをする気は一切ありませんでした。
家もある程度裕福ですし、誰かと夫婦にならずとも正直困らない環境にあるからです。
しかし彼オダムスが結婚を希望してきたので私は彼と婚約者同士になることを選びました。
ですが。
「悪いけど、あなたとの婚約は破棄するよ」
オダムスはある日突然そんなことを言ってきました。
そこそこ上手くいっていると思っていただけに意外でした。
婚約を破棄したいくらいに思われていたとは。
正直驚きです。
気持ちを隠すのが上手いなぁ、と、感心します。
「これまた急ね」
そう言ってみると。
「実は、あなたより魅力ある女性に出会ってしまって。もうあなたを妻にしたいとは思えなくなったのです。彼女はとても美人で愛らしさもあって、ちょっとおっちょこちょいなところも愛くるしく、容姿性格共に魅力に満ちています。ですから……すみませんが、さようなら」
彼は静かにそう返してきました。
本当のところを言うと……悔しさはありました。
彼の心に気づけなかった。
そのことが悔しかったのです。
ですが、すべてもう終わったこと。
今さらああだこうだ言っても何も生まれませんし、そこに意味などありません。
「そうね。じゃ、さようなら」
なので私は彼とは別の道を行くことにしました。
それがお互いにとって一番良いと感じたからです。
家もある程度裕福ですし、誰かと夫婦にならずとも正直困らない環境にあるからです。
しかし彼オダムスが結婚を希望してきたので私は彼と婚約者同士になることを選びました。
ですが。
「悪いけど、あなたとの婚約は破棄するよ」
オダムスはある日突然そんなことを言ってきました。
そこそこ上手くいっていると思っていただけに意外でした。
婚約を破棄したいくらいに思われていたとは。
正直驚きです。
気持ちを隠すのが上手いなぁ、と、感心します。
「これまた急ね」
そう言ってみると。
「実は、あなたより魅力ある女性に出会ってしまって。もうあなたを妻にしたいとは思えなくなったのです。彼女はとても美人で愛らしさもあって、ちょっとおっちょこちょいなところも愛くるしく、容姿性格共に魅力に満ちています。ですから……すみませんが、さようなら」
彼は静かにそう返してきました。
本当のところを言うと……悔しさはありました。
彼の心に気づけなかった。
そのことが悔しかったのです。
ですが、すべてもう終わったこと。
今さらああだこうだ言っても何も生まれませんし、そこに意味などありません。
「そうね。じゃ、さようなら」
なので私は彼とは別の道を行くことにしました。
それがお互いにとって一番良いと感じたからです。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
薬屋の一人娘、理不尽に婚約破棄されるも……
四季
恋愛
薬屋の一人娘エアリー・エメラルドは新興領地持ちの家の息子であるカイエル・トパーヅと婚約した。
しかし今、カイエルの心は、エアリーには向いておらず……。
国護りの聖女と呼ばれていた私は、婚約者である王子から婚約破棄を告げられ、追放されて……。
四季
恋愛
国護りの聖女と呼ばれていたクロロニアは王子ルイスと婚約していた。
しかしある日のこと、ルイスから婚約破棄を告げられてしまって……。
失礼な人のことはさすがに許せません
四季
恋愛
「パッとしないなぁ、ははは」
それが、初めて会った時に婚約者が発した言葉。
ただ、婚約者アルタイルの失礼な発言はそれだけでは終わらず、まだまだ続いていって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる