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102話 「それは偽者で、けれども彼女でもあって」
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「……気をつけろ、沙羅」
武田は険しい顔つきになり、私を護るように一歩前へ出る。そしていつものように軽く重心を下げる——がその瞬間、顔をしかめた。
「大丈夫ですか?」
「あぁ、問題ない。気にするな」
私が声をかけると、彼は落ち着いた声で応じる。だが痛そうであることには変わりない。恐らく宰次に撃たれた左足が痛むのだろう。
銃創が痛むのは仕方がない。あれからまだ二日しか経っていないのだ。日常生活を営むことができているだけで幸運である。
「ずっと貴女に会いたかった」
瑞穂は、こちらには目もくれず、ただエリナだけを見つめていた。エリナだけに話しかけ、歩み寄っていく。
その途中、エリナは鋭く「来ないで!」と叫ぶ。とても不快そうな顔をしている。
「エリナ、どうして拒むの? 私たち、親友じゃない」
「貴女みたいな幽霊、親友ではないわ」
「私を忘れてしまったの?」
「面白くない冗談は止めてちょうだい。貴女みたいな幽霊、初めから知らないわ」
冷たく突き放すエリナ。その顔はどこか辛そうだった。
……無理もない。
今は亡き親友との再会がこんな形だったのだから。辛くないわけがない。
瑞穂は、白い髪を揺らしつつ、ゆったりとした足取りでエリナに近づいていく。そして、エリナの腕を掴む。
「薄情者」
瑞穂がエリナの耳元でそっと呟く。聞こえるか聞こえないかくらいの本当に小さな声だが、その言葉はナイフのように鋭かった。
「そうね。そうだった。私はエリナを親友と思っていたけれど、エリナは私を親友とは思っていなかったものね……思い出した」
警戒心剥き出しの表情を浮かべるエリナに、凄まじい勢いで迫る瑞穂。
「貴女はどうして、私を、保科瑞穂を、親友だと思ってくれなかったの?」
「瑞穂のことは親友だと思っていたわよ」
「でも私のお葬式の時、泣いてなかったじゃない! どうしてよ!」
言葉を激しく放つ瑞穂を見て、武田は動揺しているようだった。
彼は目の前にいる彼女が本物の瑞穂ではないと理解しているはずだ。にもかかわらず動揺を隠せていないのは、目の前に存在する彼女の言動が、記憶の中の彼女とあまりにかけ離れているからなのだろう。
私は生前の瑞穂を知らない。だからはっきりと言いきることはできない。だが、武田から聞いていた瑞穂は、もっと優しく穏やかな印象だった。
「親友と思っていないから、泣かなかったんじゃないの!?」
「違うわ。幽霊、いえ……瑞穂。私はこんな性格だから泣けなかったのよ。泣かなかったわけではないわ」
「悲しくなかったから、泣けなかったんじゃないの!」
憎しみのこもった視線を向けられたエリナは、静かに目を伏せる。
「違う。私は」
「エリナ。貴女、本当は、私がいなくなったことを喜んでいたんじゃない?」
「なんてことを言うのよ、瑞穂。そんなわけ……」
「だったらどうして、泣いてさえくれなかったのよ!!」
瑞穂の叫びは異常な迫力を帯びている。
さすがのエリナも圧倒されているらしい。彼女の茶色い瞳は、動揺したように揺れていた。
「私がいなくなって嬉しかったのよね、エリナは。私さえいなければ、武田くんを一人占めできるものね」
「武田? 待って、瑞穂。どうしてそこで武田が出てくるの?」
「白々しい返答は要らない。私はエリナが武田くんを気になってるって知っていたのよ」
矢継ぎ早に言葉を発し、瑞穂はエリナを追い詰めていく。
「気づいていた? だから私は宰次さんと付き合ったの。私が武田くんに手を伸ばしたら、親友であるエリナとの関係が壊れてしまうから……」
一方的に鋭い言葉を浴びせられたエリナは、目を見開き、瑞穂ただ一人だけを見つめていた。魂を抜かれているかのような、ぼんやりとした瞳で。
私のすぐ近くで様子を見ている武田は不快感を露わにする。
「何だこれは。気持ち悪い」
そんな風に漏らす彼の手を、私は後ろからぎゅっと握った。
「そして私は死ぬという運命に巻き込まれた。けれどもそれでいいと思っていた。エリナとの友情が壊れないなら、って」
「……止めて。もう止めて」
「馬鹿だったわ。エリナは微塵も親友だなんて思ってもいないのに、私だけが親友だと信じていたんだもの。愚かの極みね、私は」
武田が「気持ち悪い」と言ったのも分かる気がした。彼女はおかしい。明らかに普通ではない。
「ただ、エリナは一つだけ間違いを犯した」
「……間違い?」
「そうよ。貴女が犯したただ一つの間違いは、エリミナーレを結成したこと。武田くんを一人占めしようとしたのが裏目に出たのね」
エリナは怯えたような顔で後ずさり、うわ言のように「何を言いたいの」と漏らす。
「残念ね、エリナ。結局武田くんは貴女のものにはならなかった。彼は本当に大切な人に出会ってしまったから……」
瑞穂は語りかけるような静かな声で話しながらエリナへ身をすり寄せる。いくら女同士でも近すぎだ。肌と肌が触れそうな距離である。
「いい加減にして!」
突如、エリナが瑞穂を突き飛ばした。身構えていなかった瑞穂は勢いよく二メートルほど後退する。
「聞いていて分かったわ! やっぱり貴女は違う。ほんの一欠片も瑞穂じゃない!」
「酷いことを言うのね、エリナ。真実から逃げるなんてエリナらしくないと思うけれど」
「瑞穂は貴女みたいに他者を悪く言う娘じゃないわ! 偽者は消えなさい! 忌々しい!」
腰のホルスターから拳銃を取り出し、銃口を瑞穂へ向けるエリナ。
私は、エリナが拳銃を所持していることを知り、密かに驚く。彼女の武器は鞭なものと思い込んでいたからだ。よく考えれば拳銃を持っていてもおかしくはないのだが……それにしても意外である。
「エリナ?」
銃口を向けられた瑞穂は戸惑ったように言う。
「どうしてそんなものを向けるの?」
「忌まわしい幻、消えなさい!」
鋭い言葉と共に引き金を引くエリナ。路地に数度、乾いた音が響く。
私は思わず耳を塞いでしまった。
銃撃を受けた瑞穂は膝を折り、力なく地面に座り込む。アーモンド型の瞳からは一筋の涙がこぼれている。
「……酷い。エリナも宰次さんと同じ。心から私を必要としてはくれなかった……」
嘆く彼女に、エリナはゆっくりと歩み寄っていく。そしてそっと抱き締めた。瑞穂ではないけれど、瑞穂と同じ姿をした、彼女の体を。
「それは違うわ、瑞穂。私は今でも貴女を大切に思っている。これだけは絶対よ」
座り込んだまま戸惑いの色を浮かべる瑞穂。
彼女は偽者だ。それは間違いない。けれど、今の彼女は、本物のようにも感じられる。
「私は瑞穂を救えなかった。話を聞いてあげることすらできず、貴女を死なせてしまった。後悔したわ。一番傍にいたのにって」
エリナの声は静かだが、微かに震えていた。
「あの夜貴女を呼び出して殺害したのは、宰次なのでしょう?」
「……気づいていたの?」
「当然よ。あまりに不自然だったもの。宰次を疑わないわけがないわ」
何か考えるように少し間を空け、エリナは続ける。
「安心して、瑞穂。私は彼を絶対に許したりしない。彼が犯した罪は、私が必ず表に出すわ」
エリナの強い言葉を聞き、瑞穂はほんの少し微笑む。そして「変わらないね」と小さく呟いた。昔を懐かしむような声だ。
「……ありがとう。でもね、命だけは奪わないでほしい。宰次さんを愛していたこともまた、事実だから」
「そうなの?」
「……えぇ。色々お世話になったし、一緒にいると楽しかった。私があの人の過去の過ちを知らなければ……こんなことには……」
瑞穂の言葉はそこで途切れた。事切れたかのように、動かなくなる。やがて、エリナが抱き締めていた彼女の体は、幻のように揺らぐ。そして、跡形もなく消え去った。
——夢を見ているみたいだった。
エリナと武田と、それから私と。この時間は、私たち三人以外は、誰も知らない。知るよしもない。
ただ、私たち三人は、この時間を決して忘れることはないだろう。きっと、永遠に。
武田は険しい顔つきになり、私を護るように一歩前へ出る。そしていつものように軽く重心を下げる——がその瞬間、顔をしかめた。
「大丈夫ですか?」
「あぁ、問題ない。気にするな」
私が声をかけると、彼は落ち着いた声で応じる。だが痛そうであることには変わりない。恐らく宰次に撃たれた左足が痛むのだろう。
銃創が痛むのは仕方がない。あれからまだ二日しか経っていないのだ。日常生活を営むことができているだけで幸運である。
「ずっと貴女に会いたかった」
瑞穂は、こちらには目もくれず、ただエリナだけを見つめていた。エリナだけに話しかけ、歩み寄っていく。
その途中、エリナは鋭く「来ないで!」と叫ぶ。とても不快そうな顔をしている。
「エリナ、どうして拒むの? 私たち、親友じゃない」
「貴女みたいな幽霊、親友ではないわ」
「私を忘れてしまったの?」
「面白くない冗談は止めてちょうだい。貴女みたいな幽霊、初めから知らないわ」
冷たく突き放すエリナ。その顔はどこか辛そうだった。
……無理もない。
今は亡き親友との再会がこんな形だったのだから。辛くないわけがない。
瑞穂は、白い髪を揺らしつつ、ゆったりとした足取りでエリナに近づいていく。そして、エリナの腕を掴む。
「薄情者」
瑞穂がエリナの耳元でそっと呟く。聞こえるか聞こえないかくらいの本当に小さな声だが、その言葉はナイフのように鋭かった。
「そうね。そうだった。私はエリナを親友と思っていたけれど、エリナは私を親友とは思っていなかったものね……思い出した」
警戒心剥き出しの表情を浮かべるエリナに、凄まじい勢いで迫る瑞穂。
「貴女はどうして、私を、保科瑞穂を、親友だと思ってくれなかったの?」
「瑞穂のことは親友だと思っていたわよ」
「でも私のお葬式の時、泣いてなかったじゃない! どうしてよ!」
言葉を激しく放つ瑞穂を見て、武田は動揺しているようだった。
彼は目の前にいる彼女が本物の瑞穂ではないと理解しているはずだ。にもかかわらず動揺を隠せていないのは、目の前に存在する彼女の言動が、記憶の中の彼女とあまりにかけ離れているからなのだろう。
私は生前の瑞穂を知らない。だからはっきりと言いきることはできない。だが、武田から聞いていた瑞穂は、もっと優しく穏やかな印象だった。
「親友と思っていないから、泣かなかったんじゃないの!?」
「違うわ。幽霊、いえ……瑞穂。私はこんな性格だから泣けなかったのよ。泣かなかったわけではないわ」
「悲しくなかったから、泣けなかったんじゃないの!」
憎しみのこもった視線を向けられたエリナは、静かに目を伏せる。
「違う。私は」
「エリナ。貴女、本当は、私がいなくなったことを喜んでいたんじゃない?」
「なんてことを言うのよ、瑞穂。そんなわけ……」
「だったらどうして、泣いてさえくれなかったのよ!!」
瑞穂の叫びは異常な迫力を帯びている。
さすがのエリナも圧倒されているらしい。彼女の茶色い瞳は、動揺したように揺れていた。
「私がいなくなって嬉しかったのよね、エリナは。私さえいなければ、武田くんを一人占めできるものね」
「武田? 待って、瑞穂。どうしてそこで武田が出てくるの?」
「白々しい返答は要らない。私はエリナが武田くんを気になってるって知っていたのよ」
矢継ぎ早に言葉を発し、瑞穂はエリナを追い詰めていく。
「気づいていた? だから私は宰次さんと付き合ったの。私が武田くんに手を伸ばしたら、親友であるエリナとの関係が壊れてしまうから……」
一方的に鋭い言葉を浴びせられたエリナは、目を見開き、瑞穂ただ一人だけを見つめていた。魂を抜かれているかのような、ぼんやりとした瞳で。
私のすぐ近くで様子を見ている武田は不快感を露わにする。
「何だこれは。気持ち悪い」
そんな風に漏らす彼の手を、私は後ろからぎゅっと握った。
「そして私は死ぬという運命に巻き込まれた。けれどもそれでいいと思っていた。エリナとの友情が壊れないなら、って」
「……止めて。もう止めて」
「馬鹿だったわ。エリナは微塵も親友だなんて思ってもいないのに、私だけが親友だと信じていたんだもの。愚かの極みね、私は」
武田が「気持ち悪い」と言ったのも分かる気がした。彼女はおかしい。明らかに普通ではない。
「ただ、エリナは一つだけ間違いを犯した」
「……間違い?」
「そうよ。貴女が犯したただ一つの間違いは、エリミナーレを結成したこと。武田くんを一人占めしようとしたのが裏目に出たのね」
エリナは怯えたような顔で後ずさり、うわ言のように「何を言いたいの」と漏らす。
「残念ね、エリナ。結局武田くんは貴女のものにはならなかった。彼は本当に大切な人に出会ってしまったから……」
瑞穂は語りかけるような静かな声で話しながらエリナへ身をすり寄せる。いくら女同士でも近すぎだ。肌と肌が触れそうな距離である。
「いい加減にして!」
突如、エリナが瑞穂を突き飛ばした。身構えていなかった瑞穂は勢いよく二メートルほど後退する。
「聞いていて分かったわ! やっぱり貴女は違う。ほんの一欠片も瑞穂じゃない!」
「酷いことを言うのね、エリナ。真実から逃げるなんてエリナらしくないと思うけれど」
「瑞穂は貴女みたいに他者を悪く言う娘じゃないわ! 偽者は消えなさい! 忌々しい!」
腰のホルスターから拳銃を取り出し、銃口を瑞穂へ向けるエリナ。
私は、エリナが拳銃を所持していることを知り、密かに驚く。彼女の武器は鞭なものと思い込んでいたからだ。よく考えれば拳銃を持っていてもおかしくはないのだが……それにしても意外である。
「エリナ?」
銃口を向けられた瑞穂は戸惑ったように言う。
「どうしてそんなものを向けるの?」
「忌まわしい幻、消えなさい!」
鋭い言葉と共に引き金を引くエリナ。路地に数度、乾いた音が響く。
私は思わず耳を塞いでしまった。
銃撃を受けた瑞穂は膝を折り、力なく地面に座り込む。アーモンド型の瞳からは一筋の涙がこぼれている。
「……酷い。エリナも宰次さんと同じ。心から私を必要としてはくれなかった……」
嘆く彼女に、エリナはゆっくりと歩み寄っていく。そしてそっと抱き締めた。瑞穂ではないけれど、瑞穂と同じ姿をした、彼女の体を。
「それは違うわ、瑞穂。私は今でも貴女を大切に思っている。これだけは絶対よ」
座り込んだまま戸惑いの色を浮かべる瑞穂。
彼女は偽者だ。それは間違いない。けれど、今の彼女は、本物のようにも感じられる。
「私は瑞穂を救えなかった。話を聞いてあげることすらできず、貴女を死なせてしまった。後悔したわ。一番傍にいたのにって」
エリナの声は静かだが、微かに震えていた。
「あの夜貴女を呼び出して殺害したのは、宰次なのでしょう?」
「……気づいていたの?」
「当然よ。あまりに不自然だったもの。宰次を疑わないわけがないわ」
何か考えるように少し間を空け、エリナは続ける。
「安心して、瑞穂。私は彼を絶対に許したりしない。彼が犯した罪は、私が必ず表に出すわ」
エリナの強い言葉を聞き、瑞穂はほんの少し微笑む。そして「変わらないね」と小さく呟いた。昔を懐かしむような声だ。
「……ありがとう。でもね、命だけは奪わないでほしい。宰次さんを愛していたこともまた、事実だから」
「そうなの?」
「……えぇ。色々お世話になったし、一緒にいると楽しかった。私があの人の過去の過ちを知らなければ……こんなことには……」
瑞穂の言葉はそこで途切れた。事切れたかのように、動かなくなる。やがて、エリナが抱き締めていた彼女の体は、幻のように揺らぐ。そして、跡形もなく消え去った。
——夢を見ているみたいだった。
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