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前編
しおりを挟む婚約者アローンスから婚約破棄を告げられた翌朝、高い空から宇宙人が降ってきた――それも大量に。
彼らはこの国を、否、この星を狙っていた。
すべてを己の手の内に入れる。
それが彼ら宇宙人の目的だったのだ。
「ヨ~イアッソレハイハイヨッソレハイ! ハイ! ヨッタロソイショイナットウヨサコイ! ヨイソレヨイヨイ、ヨイソレヨイ! ヨイソレヨイヨイ、ヨイソレヨイ! ハイ! ヘイソレヨッッショイ、ヨッコレヨサコイ!」
私は踊った。
伝説の芸である『ナットウの舞』を。
幼い頃祖母が「もし何か大変なことが起こったらこれを歌い踊りなさい」と教えてくれたものだ。
今がその時。
そう感じて、私はそれを実行に移してみることにしたのだ。
「ヨイソレヨイヨイ、ヨイソレヨイ! ヨイソレヨイヨイ、ヨイソレヨイ! ヨイソレヨソソレ、ヨレヨレヨレヨレヨレヨレソレヨレホレソイヨレソラハイハイハハハイハイ! ハイ! ヨ~イアッソレハイハイヨッソレハイ! ハイ!」
私が歌い踊っていると段々参加して一緒にやってくれる人が増えてきて。
「ヨ~イアッソレハイハイヨッソレハイ! ハイ! ホレソイ! ホレソイ! ヨッコラショイソラ! ナットウ、ヨサコイ、ドイホラショットレ! ヨ~イアッソレハイハイヨッソレハイ! ハイ! ヨ~イアッソレホイヘイヨッソレハイ! ハハハイ! ハイ!」
最初はおかしな行動のように思われていたが、次第に広がってゆくナットウの舞い――その波はやがて国中に広がっていった。
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