好きよと微笑む

四季

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好きよと微笑む

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好きよと微笑む貴女は

今にも消えてしまいそうで

夕暮れの別れしな

その手首を強く掴んだ

好きよと微笑む貴女は

霧になってしまいそうで

夕暮れの別れしな

その手首をぎゅと掴んだ

貴女のいない世界は寂しすぎる

だからどうかもう少しだけ

言いかけた刹那に

貴女はまた切なげに微笑む

人は皆いつか去りゆくから

何も悲しまなくていいのと

貴女は穏やかな瞳で

こちらを見つめてまた微笑む

柔らかな表情を向けられるたび

この胸が痛くなる

温かな表情を見せられるたび

息苦しさを感じる

好きよと微笑む貴女に

好きだよと返せば

貴女はまた優しげな眼差しで

さよなら

またいつか

そう告げて

背を向けた
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