22 / 131
21話「決意、そして……」
しおりを挟む
母との思い出でもある大切なブローチを取り返すべくライヴァンと対峙した私は、不安を抱きながらも勇気を振り絞り平気なように振る舞う。
「そのブローチはエンジェリカの秘宝じゃないわ。そんなただのブローチを王妃に差し出して何をするつもりなの?」
するとライヴァンは、セットされた前髪を掻き上げるような仕草をし、ぬかりなくかっこつけて答える。
「王妃はエンジェリカの秘宝をとても欲しがっておられた! 美しい僕がこれを差し出せば、僕はその褒美として何でも好きなものを頂くことができる! そのうえ、四魔将の中で一番偉くなることができるのだよ!」
なんというバカげた夢か。それに主君である王妃のためにではなく褒美が目当てとは、もはや目も当てられない。
「けど本物のエンジェリカの秘宝じゃないとばれれば逆に怒られるわよ」
「いや、これは本物だ!」
ライヴァンは完全に思い込んでいるらしく、ドヤ顔で言い返してくる。
「だからそれは違うって言ってるでしょ。とにかく返して」
すると彼は腹を立てたのか不満げに眉をひそめる。
「返せ? この麗しい僕によくそんなことが言えたものだな!」
麗しいとか美しいとかを自分に対していちいちつけるのは止めてほしいものだ。聞いているこちらが恥ずかしくなる。
「だがまぁわざわざ来てくれて助かった! 今度こそ貴様を捕まえ王妃に差し出ぁす!」
ライヴァンは私をビシッと指差し言い放つ。もっとも、独り言を聞いていたので驚くことはなかったが。
「王女、覚悟しろぉ!」
感情が高ぶったように叫ぶライヴァンがシュールだ。
「かかって来なさいよ」
背後にある石像の裏側にはジェシカとノアがいる。だから、とても安心感がある。
ライヴァンが片手を上に掲げると、黒っぽい煙のような魔気が集まっていく。渦のような黒い魔気はやがていくつかの塊へと変化する。そしてそれぞれが輪、例えるならチャクラムのような形になった。そしてそれを投げてくる。
(……右、右! そして左!)
突然頭の中に響く声が指示を出してくる。こんなこと今までには一度もなかったので驚いていたが、なぜか体は自然にその声に従うことができている。気がつけばライヴァンが投げてきたチャクラムのようなものをすべてかわしていた。
……信じられない。
自分でも今自分が何をしたのかまったく理解できなかった。
「なっ、何だってぇー!? 美しい僕の攻撃をかわすだとーっ!?」
ライヴァンは口と目を大きく見開き、かなり大袈裟に驚く。普通起こりうらないぐらいの派手な反応。だが、ライヴァンの言動は演技がかっていて、いちいち大袈裟なので、平常でこんなものなのだろう。
しかし派手に驚いていたのも束の間、彼は気を取り直して再び手に魔気を集める。黒っぽい煙のような魔気は徐々に固形となっていく。
「覚悟しろぉっ!」
ライヴァンは叫びながら、大きく膨張した黒い塊を私に向けて投げた。
さすがにこれはかわせない。反射的に目を閉じる。
「待たせたねー」
目を閉じているので姿は見えないが、ノアの声が聞こえた。ようやく助けにきてくれたようである。
ゆっくり目を開けるとノアが薄い紫色のシールドで黒い塊を防いでいるのが見えた。
「くそっ! 仲間が潜んでいやがったか。いくら僕が美麗だからって……卑怯だ!」
卑怯でなければ生きていけない。以前そう言っていたのは他ならぬ彼自身なのだが。そんな彼が他人の策に卑怯と憤慨するなど、実におかしな話である。
「いやいや、美麗じゃないし。そもそも二回も同じ技使うとかセンスないよねー」
ノアは余裕の笑みを浮かべつつライヴァンの攻撃を見事に跳ね返す。
「一回見たのは防げるしねー」
ライヴァンの攻撃は既に見切っているということだろう。
「なら本気を出してやる! 覚悟しろ、この呑気男!」
また新しい珍妙なあだ名が誕生した。今回は結構似合っている気もする。
「本気……かー」
ノアは少しおかしそうにクスッと笑う。
「魔気は凄くても頭がねー」
なんとも失礼な発言が出た。図星なだけにライヴァンは怒りそう。
「頭が? 頭が何だと? 僕は麗しい! それに賢いじゃないか!」
やっぱり。
怒り始めるだろうと思ってはいたが実際その通りになると呆れるものだ。ちょっとした挑発にいちいち反応して怒るのは、子どものようで滑稽である。
「いやいや。さすがに賢くはないでしょー」
「なぁっ!? 失礼な男だな! ならば、僕のどこが賢くないのか言ってみろ! 言えるのか? 言えるんだなっ!?」
するとノアは数秒言葉を止め、それから彼にしては珍しくニヤリと笑って言った。
「そうだね。そういうところかなー」
つまり、ちょっとやそっとのことでまんまと怒り、周囲が見えなくなるところ?
ノアが言い終わるとほぼ同時に、バン! という大きな音が鳴り響き、白い服をまとった天使たちが流れ込んでくる。服装で親衛隊の者たちと分かった。
「覚悟してよね! もう逃げ場はない!」
「ジェシカさん!」
先頭でやって来て一番最初に言ったのはジェシカだった。可愛らしい容姿とは裏腹に厳しい口調。恐らく彼女が親衛隊を呼んできたのだろう。
「ジェシカ、遅かったねー」
「いちいちうるさい!」
「わー。怖い怖い」
こんな流れになることを誰が予想しただろう。少なくとも私の頭からこの展開は出てこなかった。私は予想外の展開に驚きつつも安堵して少し笑みをこぼしてしまった。
「そのブローチはエンジェリカの秘宝じゃないわ。そんなただのブローチを王妃に差し出して何をするつもりなの?」
するとライヴァンは、セットされた前髪を掻き上げるような仕草をし、ぬかりなくかっこつけて答える。
「王妃はエンジェリカの秘宝をとても欲しがっておられた! 美しい僕がこれを差し出せば、僕はその褒美として何でも好きなものを頂くことができる! そのうえ、四魔将の中で一番偉くなることができるのだよ!」
なんというバカげた夢か。それに主君である王妃のためにではなく褒美が目当てとは、もはや目も当てられない。
「けど本物のエンジェリカの秘宝じゃないとばれれば逆に怒られるわよ」
「いや、これは本物だ!」
ライヴァンは完全に思い込んでいるらしく、ドヤ顔で言い返してくる。
「だからそれは違うって言ってるでしょ。とにかく返して」
すると彼は腹を立てたのか不満げに眉をひそめる。
「返せ? この麗しい僕によくそんなことが言えたものだな!」
麗しいとか美しいとかを自分に対していちいちつけるのは止めてほしいものだ。聞いているこちらが恥ずかしくなる。
「だがまぁわざわざ来てくれて助かった! 今度こそ貴様を捕まえ王妃に差し出ぁす!」
ライヴァンは私をビシッと指差し言い放つ。もっとも、独り言を聞いていたので驚くことはなかったが。
「王女、覚悟しろぉ!」
感情が高ぶったように叫ぶライヴァンがシュールだ。
「かかって来なさいよ」
背後にある石像の裏側にはジェシカとノアがいる。だから、とても安心感がある。
ライヴァンが片手を上に掲げると、黒っぽい煙のような魔気が集まっていく。渦のような黒い魔気はやがていくつかの塊へと変化する。そしてそれぞれが輪、例えるならチャクラムのような形になった。そしてそれを投げてくる。
(……右、右! そして左!)
突然頭の中に響く声が指示を出してくる。こんなこと今までには一度もなかったので驚いていたが、なぜか体は自然にその声に従うことができている。気がつけばライヴァンが投げてきたチャクラムのようなものをすべてかわしていた。
……信じられない。
自分でも今自分が何をしたのかまったく理解できなかった。
「なっ、何だってぇー!? 美しい僕の攻撃をかわすだとーっ!?」
ライヴァンは口と目を大きく見開き、かなり大袈裟に驚く。普通起こりうらないぐらいの派手な反応。だが、ライヴァンの言動は演技がかっていて、いちいち大袈裟なので、平常でこんなものなのだろう。
しかし派手に驚いていたのも束の間、彼は気を取り直して再び手に魔気を集める。黒っぽい煙のような魔気は徐々に固形となっていく。
「覚悟しろぉっ!」
ライヴァンは叫びながら、大きく膨張した黒い塊を私に向けて投げた。
さすがにこれはかわせない。反射的に目を閉じる。
「待たせたねー」
目を閉じているので姿は見えないが、ノアの声が聞こえた。ようやく助けにきてくれたようである。
ゆっくり目を開けるとノアが薄い紫色のシールドで黒い塊を防いでいるのが見えた。
「くそっ! 仲間が潜んでいやがったか。いくら僕が美麗だからって……卑怯だ!」
卑怯でなければ生きていけない。以前そう言っていたのは他ならぬ彼自身なのだが。そんな彼が他人の策に卑怯と憤慨するなど、実におかしな話である。
「いやいや、美麗じゃないし。そもそも二回も同じ技使うとかセンスないよねー」
ノアは余裕の笑みを浮かべつつライヴァンの攻撃を見事に跳ね返す。
「一回見たのは防げるしねー」
ライヴァンの攻撃は既に見切っているということだろう。
「なら本気を出してやる! 覚悟しろ、この呑気男!」
また新しい珍妙なあだ名が誕生した。今回は結構似合っている気もする。
「本気……かー」
ノアは少しおかしそうにクスッと笑う。
「魔気は凄くても頭がねー」
なんとも失礼な発言が出た。図星なだけにライヴァンは怒りそう。
「頭が? 頭が何だと? 僕は麗しい! それに賢いじゃないか!」
やっぱり。
怒り始めるだろうと思ってはいたが実際その通りになると呆れるものだ。ちょっとした挑発にいちいち反応して怒るのは、子どものようで滑稽である。
「いやいや。さすがに賢くはないでしょー」
「なぁっ!? 失礼な男だな! ならば、僕のどこが賢くないのか言ってみろ! 言えるのか? 言えるんだなっ!?」
するとノアは数秒言葉を止め、それから彼にしては珍しくニヤリと笑って言った。
「そうだね。そういうところかなー」
つまり、ちょっとやそっとのことでまんまと怒り、周囲が見えなくなるところ?
ノアが言い終わるとほぼ同時に、バン! という大きな音が鳴り響き、白い服をまとった天使たちが流れ込んでくる。服装で親衛隊の者たちと分かった。
「覚悟してよね! もう逃げ場はない!」
「ジェシカさん!」
先頭でやって来て一番最初に言ったのはジェシカだった。可愛らしい容姿とは裏腹に厳しい口調。恐らく彼女が親衛隊を呼んできたのだろう。
「ジェシカ、遅かったねー」
「いちいちうるさい!」
「わー。怖い怖い」
こんな流れになることを誰が予想しただろう。少なくとも私の頭からこの展開は出てこなかった。私は予想外の展開に驚きつつも安堵して少し笑みをこぼしてしまった。
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
妹を見捨てた私 ~魅了の力を持っていた可愛い妹は愛されていたのでしょうか?~
紗綺
ファンタジー
何故妹ばかり愛されるの?
その答えは私の10歳の誕生日に判明した。
誕生日パーティで私の婚約者候補の一人が妹に魅了されてしまったことでわかった妹の能力。
『魅了の力』
無自覚のその力で周囲の人間を魅了していた。
お父様お母様が妹を溺愛していたのも魅了の力に一因があったと。
魅了の力を制御できない妹は魔法省の管理下に置かれることが決まり、私は祖母の実家に引き取られることになった。
新しい家族はとても優しく、私は妹と比べられることのない穏やかな日々を得ていた。
―――妹のことを忘れて。
私が嫁いだ頃、妹の噂が流れてきた。
魅了の力を制御できるようになり、制限つきだが自由を得た。
しかし実家は没落し、頼る者もなく娼婦になったと。
なぜこれまであの子へ連絡ひとつしなかったのかと、後悔と罪悪感が私を襲う。
それでもこの安寧を捨てられない私はただ祈るしかできない。
どうかあの子が救われますようにと。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)電子書籍発売中!
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
団長サマの幼馴染が聖女の座をよこせというので譲ってあげました
毒島醜女
ファンタジー
※某ちゃんねる風創作
『魔力掲示板』
特定の魔法陣を描けば老若男女、貧富の差関係なくアクセスできる掲示板。ビジネスの情報交換、政治の議論、それだけでなく世間話のようなフランクなものまで存在する。
平民レベルの微力な魔力でも打ち込めるものから、貴族クラスの魔力を有するものしか開けないものから多種多様である。勿論そういった身分に関わらずに交流できる掲示板もある。
今日もまた、掲示板は悲喜こもごもに賑わっていた――
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]
ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。
「さようなら、私が産まれた国。
私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」
リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる──
◇婚約破棄の“後”の話です。
◇転生チート。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^
◇なので感想欄閉じます(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる