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後編
しおりを挟む「何があったのですか……?」
「ずっと断られていたご令嬢から婚約してもいいという返事をついに得られたんだ!」
「え」
「じゃ、そういうことなんで、リナさんバイバイ!」
「えっ、あの、どういう……」
混乱する私に、彼は。
「もう要らないってことだよ」
ごみを見るような目ではっきりと言った。
――こうして私は短時間で婚約破棄されることとなったのである。
私はもう恋はしない。
将来も求めない。
誰かに頼らなくてはできないことをするのはやめよう。
やけくそになっていた私は軍隊に入りそこで泥にまみれながら活動し――それからおおよそ十年、国王から表彰されるまでに成長した。
私の明るい未来は私が自らの手で掴む。
誰にも頼りはしない。
「凄いわねぇリナさん、女性で兵だなんて」
「それも成果を挙げていらっしゃるのよ、信じられない」
「戦女神のようね」
「素晴らしいお方だわ」
ちなみにオリバーはというと。
友人に誘われて一度だけ行った酒場にて踊り子の女性に惚れてしまい、我慢できず接近。そこから彼女と定期的に会うようになり、やがてそれが婚約者のご令嬢にばれてしまったそうで、それによって彼はすべてを失うこととなったそうだ。もちろん婚約も破棄となったらしい。
◆終わり◆
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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