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そう それはあなたとの記憶
しおりを挟む穏やかな風を浴びて
髪を揺らしているとき
ふと思い出すことがある
そう それはあなたとの記憶
かつて婚約者同士であった
かつて将来を誓い合っていた
そんなわたしたちの記憶
楽しかった頃の記憶よ
あの頃はいつも旋律を奏でて
歌ったり踊ったり
楽しさの中に在ったから
どんな雨も嵐も
恐ろしくなんてなかった
すべてが舞台で
すべてが希望であったの
でもそれももう遠い過去の話
楽しかった日々はもう
遠ざかっていっている
わたしたちもうきっと
二度と出会わないでしょう
それでもいいと
今は思っている
もう何も望まない
もうあなたを求めない
ただ
過ぎ去っていった日々の記憶だけは
思い出としてここに置いておく
思い出として大事に抱えておく
穏やかな風を浴びて
髪を揺らしているとき
ふと思い出すことがある
そう それはあなたとの記憶
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