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後編

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「友好関係? 笑わせないでくれ。そんなもの幻想に過ぎない」
「なぜ……」
「案ずることはない、昔に戻るだけのことだよ」
「……どうしても婚約破棄なさりたいのですね」
「あぁそうさ。言っただろう『僕の心は変わらない』と」

 誇らしげな顔をするベリーズ。

 その行動が身を滅ぼすとは欠片ほども気づいていないようだ。

「そうですか……分かりました。ではそういうことで。失礼します」

 その後、人間は怒った魔族によって滅ぼされ、世界は魔族のものとなった。

 ただ一人、ベリーズだけは、今も西の塔に監禁されて拷問刑に処されている。
 気の毒に思う部分もあることはあるけれど、おおよそ自業自得である。


◆終わり◆
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