2 / 4
2話「酷いことばかり」
しおりを挟む
それからもボーノーンは酷いことばかり言いました。
「お前が俺の周りから何て呼ばれてるか知ってっか? ハズレアマだよ! おかげで俺はずっと笑いもん、迷惑被ってんだよ! それもずーっと! マジいい加減にしてくれよ!」
私のせいではないはずです。
決めたのはお互いの親なのですから。
けれども今のボーノーンには私のせいと思えているようです。
「さっさと消えてくれよ! 俺の名誉のためにも! 早く、一刻も早く、俺の前から消え去ってくれよ! ハズレのおもりなんぞ、完璧有能な俺にはできねーんだよ!」
この日の彼はいつになく口が悪く酷い人でした。
私の気持ちなんて一切考えない。
これにはさすがに、人としてどうなの、と思ってしまいました。
ただ、彼が婚約破棄を望んでいるなら、ある意味好都合です。
「では私は去りますね。さようなら」
こうして私たちの関係は終わりました。
「お前が俺の周りから何て呼ばれてるか知ってっか? ハズレアマだよ! おかげで俺はずっと笑いもん、迷惑被ってんだよ! それもずーっと! マジいい加減にしてくれよ!」
私のせいではないはずです。
決めたのはお互いの親なのですから。
けれども今のボーノーンには私のせいと思えているようです。
「さっさと消えてくれよ! 俺の名誉のためにも! 早く、一刻も早く、俺の前から消え去ってくれよ! ハズレのおもりなんぞ、完璧有能な俺にはできねーんだよ!」
この日の彼はいつになく口が悪く酷い人でした。
私の気持ちなんて一切考えない。
これにはさすがに、人としてどうなの、と思ってしまいました。
ただ、彼が婚約破棄を望んでいるなら、ある意味好都合です。
「では私は去りますね。さようなら」
こうして私たちの関係は終わりました。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
暁のカトレア
四季
恋愛
レヴィアス帝国に謎の生物 "化け物" が出現するようになり約十年。
平凡な毎日を送っていた齢十八の少女 マレイ・チャーム・カトレアは、一人の青年と出会う。
そして、それきっかけに、彼女の人生は大きく動き出すのだった。
※ファンタジー・バトル要素がやや多めです。
※2018.4.7~2018.9.5 執筆
奇跡の歌姫
四季
恋愛
地球の片隅、とある村で暮らしている少女・ウタ。
彼女は、三年前唯一の家族であった母親を亡くして以来、毎日を無気力に過ごしていた。
そんなある日、ウタの住んでいた村は、破滅の日を迎える。
突然訪れた滅びの時。しかしウタの心は相変わらず無に包まれたまま。彼女は狼狽えない。苦しまずに死ねるなら、と、彼女は運命を受け入れる。
ーーしかし、ウタの命は終わらなかった。
宇宙を行く船に拾われたウタは、その持ち主であるウィクトルと知り合い、地球から遠く離れた星へ向かうこととなる。
その道中、ウタは思い出した。
かつて母親から習った歌を。
そして、かつては自分も歌を愛していたのだということを。
ーーやがて降り立ったのは、キエル帝国。
たどり着いたその地で、ウタは、歌という花を咲かせることができるのだろうか。
※2019.11.13~2020.5.19 に執筆したものです。
貴方が選んだのは全てを捧げて貴方を愛した私ではありませんでした
ましゅぺちーの
恋愛
王国の名門公爵家の出身であるエレンは幼い頃から婚約者候補である第一王子殿下に全てを捧げて生きてきた。
彼を数々の悪意から守り、彼の敵を排除した。それも全ては愛する彼のため。
しかし、王太子となった彼が最終的には選んだのはエレンではない平民の女だった。
悲しみに暮れたエレンだったが、家族や幼馴染の公爵令息に支えられて元気を取り戻していく。
その一方エレンを捨てた王太子は着々と破滅への道を進んでいた・・・
女の嘘で島流しの刑に処されることとなってしまいましたが……。~勝手に破滅へ向かうのを眺めるというのも悪くないですね~
四季
恋愛
アイリーン・ルーベンは王子イリッシュ・アーボンと婚約していた。
しかし彼には他に女がいて。
ある時その女ウルリエがついた嘘によってアイリーンは婚約破棄されたうえ島流しの刑に処されることとなってしまう。
【完結】捨てられ正妃は思い出す。
なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」
そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。
人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。
正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。
人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。
再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。
デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。
確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。
––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––
他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。
前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。
彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる