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前編

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「あんたは地味! ぶっす! くずよ、あんたみたいなのはどーせ一生誰にも愛されないのよ!」

 近所の同年代の娘であったドゥレーリアはいつも私を虐めてきていた。

 昔からずっとそうだ。彼女はいつも私を虐めてくる。会うたびに嫌みを言ってくるし失礼な言葉をかけてくる。とにかくすぐに嫌な思いをさせようとしてくるのである。

 そんな彼女は、十八になった春、五つ年上の青年と婚約した。

 それからは散々見下された。
 あんたなんて誰にも愛されない、あたしは愛された――そんなことを散々言われた。

 だがドゥレーリアのご機嫌な時間は長くは続かなかった。

 というのも、彼の婚約者が少々闇の深い人だったのだ。

 最初こそ仲良しだったようだが次第にすれ違ってきて。ドゥレーリアは段々婚約者からあれこれ言われるようになっていったそうだ。で、ドゥレーリアがそれに反発すると、今度は暴言暴力によって当たり散らされるようになっていったそうだ。

 そしてある晩ついにドゥレーリアはあばらを骨折させられてしまう。
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