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後編
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◆
あの婚約破棄から数年、私は、婚約破棄されてからよく通っていた珈琲店の店長である青年と仲良くなり結婚した。
今は彼から色々習いつつ珈琲店の手伝いをしている。
彼は結婚した直後「手伝わなくていいよ、そのために結婚したわけじゃないから」と言ってくれていたのだが、私がやりたかったので、少々無理を言って手伝わせてもらっているのである。
最初のうちは失敗も少なくなかったけれど。
段々慣れて。
最近では迷惑をかけることはほぼなくなっている。
ちなみに、オーレンジはというと、現在もまだ更正施設内での生活を強制されているらしい。
早朝五時には起床し、五分で身を整えたら、少し身体が揺れるだけでも激怒されるような朝礼、そこから話を聞く時間が数時間続き、今度は数時間にわたって行進の練習、昼食の時間は五分だけ、午後は厳しい環境での労働を休みなく行わされる、そして隅々まで清掃、夕食の時間も五分間だけ、そしてまた労働……で、夜中の三時頃に就寝。
そんな暮らしだそうだ。
◆終わり◆
あの婚約破棄から数年、私は、婚約破棄されてからよく通っていた珈琲店の店長である青年と仲良くなり結婚した。
今は彼から色々習いつつ珈琲店の手伝いをしている。
彼は結婚した直後「手伝わなくていいよ、そのために結婚したわけじゃないから」と言ってくれていたのだが、私がやりたかったので、少々無理を言って手伝わせてもらっているのである。
最初のうちは失敗も少なくなかったけれど。
段々慣れて。
最近では迷惑をかけることはほぼなくなっている。
ちなみに、オーレンジはというと、現在もまだ更正施設内での生活を強制されているらしい。
早朝五時には起床し、五分で身を整えたら、少し身体が揺れるだけでも激怒されるような朝礼、そこから話を聞く時間が数時間続き、今度は数時間にわたって行進の練習、昼食の時間は五分だけ、午後は厳しい環境での労働を休みなく行わされる、そして隅々まで清掃、夕食の時間も五分間だけ、そしてまた労働……で、夜中の三時頃に就寝。
そんな暮らしだそうだ。
◆終わり◆
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