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後編
しおりを挟むそれから数ヶ月。
ガーネリアンは戻ってきた。
けれどもかつての彼は消えていて。
彼の隣には知らない女性。
しかもかなり巨乳なセクシー路線の人だ。
「悪いけどさ、あんたとは別れることにしたから」
「えっ……」
「いいだろ? どーせ、もう、他のやつ好きになってんだろ?」
「まさか! そんなわけないじゃない!」
私は待っていた。
彼の帰りを。
純粋に待ち続けてきたのだ。
「そっか。でも、さ。あんたみたいな剣を振ることしか能のないやつ、妻にしたら恥ずかしいわ」
「何を言っているの……?」
「彼女と生涯を共にするから。じゃ。婚約は破棄な」
「ま、待って! どうしてそんな!」
引き留めようとするけれど。
「うるせえな、黙れよ」
「っ……」
睨まれてしまった。
どうして……。
どうしてこんなことに……。
どうしようもなく、切なく、辛い。
でも、すべて終わってしまったという現実は、どうあがこうとも変えられないものだ。
◆
あれから私は冒険者として働き続け、有名になった。
そして、国王に声をかけられて王宮警備隊に入り、その後に王子の妻となった。
意外な展開だった。
私が不審者と戦うところを見て彼が私に惚れたところから話が始まり、結婚にまで至ったのである。
ちなみにガーネリアンはというと。
あの胸の大きな女性と同棲していた最中、女性の元カレが家に殴り込んで来て、その際の揉め事によって死亡したそうだ。
◆終わり◆
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