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後編

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「父さん母さん、ごめん……。婚約、破棄になってしまって……」

 実家へ帰ってから、彼女は一番に親へ謝罪した。

 ただ、両親は彼女を責めたりはしなかった。

「いいのよ! 貴女の魅力を理解できない彼が悪いの!」
「そうだぞ。リリーは世界一の女性だ。そのままでいいんだ」

 二人はいつだってリリーの味方だったのだ。


 ◆


 その数日後、リリーは自宅の庭にてとあるものを掘り出した。
 ふと思い立って穴を掘ってみたところそれは出てきたのだ。
 意外な形で発見されたそれは、国において最も高級なものとされ資源にもなる激レア鉱物であった。

 リリーはそれを国に売ることで大金持ちとなった。

 以降、彼女と彼女の家族がお金に困ることはなく。
 リリーを含む一家裕福に穏やかに暮らした。

 その話を聞き付けたルルエンが一度「金があるなら話は別だ。やり直さないか?」と言ってきたが、リリーはそれを断った。そして、二度と来ないでくれ、と伝えた。

 ちなみにルルエンはというと、ある時惚れた女性に貢ぎすぎて貧しくなってしまって、最低限のまともな生活さえできなくなってしまった。
 

◆終わり◆
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