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episode.98 まるで話を聞く係
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『怒ってる……かな』
パネルに映し出されている剣のプリンセスは急に深刻そうな表情を浮かべた。
「え。何ですか?」
『あたし、ずっと皆の足引っ張ってたんじゃって思って。しっかりしてなくちゃならない立場なのに迷惑ばかりかけて……本当にごめん』
「え? 待ってください、何の話です?」
そこで彼女は調子を強める。
『だってあたしは裏切り者で……』
あぁそういうことか、と、彼女が言いたいことを理解した。
確かに色々あったけれどもう過ぎたのだから気にしなくて良いのに――いや、気にしないで何事もなかったかのようにいるというのはある意味難しい、か。
「そのことなら、あまり気にしなくて良いと思いますよ」
『フレイヤさん……』
「失敗ややらかしなんて誰でもあるものです」
『でも、あたしと杖のプリンセス以外は操られたりしなかったし……』
「そういうこともありますよ」
目の前で落ち込んだような顔をされると申し訳ない気持ちになってくる。
私が責めたわけではないとしても。
「剣のプリンセスさんに怒っている者なんてそう多くはないはずです」
『でもゼロじゃないわよね』
「そんなことを言い出したら誰だってそうですよ。この世の全員から好かれている、なんてことは、かなり考え難いです」
明るくはない顔つきでいる剣のプリンセスは、軽く俯いたまま口角に力を込めている。
『そうかもしれないけれど……』
「大丈夫、気にし過ぎることはありません」
すると彼女は少しだけ表情を柔らかくして。
『……ありがとう』
ぽそりと礼を述べた。
「大丈夫そうですか?」
『うん! ちょっと元気出てきたわ。ありがとう』
剣のプリンセスは笑みを浮かべる。
少しは力になれただろうか。
たいしたことはできていないけれど。
『これからも仲良くしてね、フレイヤさん』
「はい、もちろんです」
剣のプリンセスとの通信も終わったことだし塗り絵を再開しようか……と思っていると、今度は愛のプリンセスから通信が入った。
『フレレ! 久しぶりーですっ』
宙に出現するパネル。
映し出されたのは上半身を左右に揺さぶっている愛のプリンセス。
「お久しぶりです」
胸の前で軽く手を振る。
『どうしてますどうしてます?』
「えっと……特に何も、普通です」
『そうですかー』
「そちらはどうですか? 何もないですか?」
『ふぁい! 元気ですっ! ……あ、でも、ちょっと悩みが』
急に切り出してくる愛のプリンセス。
『あれからですねー、寝ている時、いっつも怖い夢をみるんですー』
愛のプリンセスは瞳を丸くしながら話し出す。
『すぐに起きてしまって……なかなか上手く寝られなくて、寝不足気味だったりするんです』
「そういえば人の世にいた時もそんな感じでしたね」
『ふぁい、ちょっとだけ困ってますー……』
プリンセスプリンスは基本的には睡眠をとらなくても生きていけるようだが、愛のプリンセスの場合はわりと寝るタイプだったようだった。よく寝坊していたし。そんな彼女が寝不足になってしまったらきっと辛いだろう。
そもそも、寝たいのに寝られないということ自体が辛いこと。
そういう状況に陥った時の気持ちは想像できる。
「囚われていた後遺症か何かでしょうか」
『分かりませんー』
「でも、そうなったのは囚われてからですよね?」
『多分……そうかなとは思いますけど……』
「眠りたいのに眠れないのは辛いですよね」
『分かってくれますー?』
それにしても、私は相談係か何かなのだろうか?少々違和感もある。クイーンとはそういう役割なのか? それで間違っていないのか?いろんな意味で謎でしかない。もっとも……戦闘面で強くない以上、他のところで活躍する外ないのだろうが。
『フレレに分かってもらえて嬉しいですっ』
「ご機嫌ですね」
『もっちろんですー! フレレと喋るのは大好きですっ』
愛のプリンセスはそれまではしゅんとしていたのだが急に明るい笑みを浮かべた。しかもそれだけではない。握った両手を胸の前くらいの高さに置いて微かに上下させつつ左右に動かしている。まるで一種の踊りのよう。
『我慢するしかないですかねー』
「そうですね……」
『ふぁいっ! ではではアイアイは我慢しまっす! 耐えまっすーっ!』
急激に元気になってきたなぁ、などと思いつつ。
『また話聞いてくださいねっ』
「はい」
『ではー……一旦切りますっね!』
通信はぷつりと途切れた。
愛のプリンセスとの話はこれにて終わり。
アオ、剣のプリンセス、そして愛のプリンセス。次から次へと話を聞かなくてはならないのは楽しいものの大変でもあった。悩みを抱えている者と会話するというのはどうしても自然に疲労が蓄積してしまう。
とはいえ、私にできることがそれなら文句を言わずにやろうと思える。
こんな私でも皆の力になれることがあるなら、できるだけ頑張りたい。
「さ、塗り絵塗ろ」
誰に対して言うでもなく呟いて、私は塗り絵に戻る。
そろそろゆっくりできそうだ。
◆
敵勢力基地。
青い髪と瞳を持つ女性たちの中で与えられた任務がない者たちが集まる休憩所のような場所、そこはいつも青い髪と瞳の女性たちだけが存在している。
だが今日は違った。
うねりのある金髪と凹凸のある体つきの女性が軽やかな足取りでそこへやって来たのだ。
ちょうどその時そこにいた青い女性たちは、皆、自分たちとは異なる者が入り込んできたことに気づき怪訝な顔をしている。
「ねーぇ、アンタたち、ここで何してるわけー?」
白いブラウスの下にある谷間を恥じらいもなく晒している金髪女性は青い女性に向けて問いを放つ。
砕けた調子に眉を寄せる青い女性たち。
「ここは貴女が立ち入るべき場所ではありません」
複数いるうちの一人の青い女性が言い放つ。
すると金髪女性は睨んだ。
「はぁ? 勘違いしてんじゃねーよ」
不機嫌になった金髪女性の声は低かった。
「なんという無礼なことを」
「アンタ、黙りな」
金髪女性が一番近くにいる青い女性の右肩に触れる。瞬間、青い女性は激しいめまいに襲われよろけた。その場で立っていることさえ難しくなり、へなへなと座り込んでしまう。
「アタシが誰か分かってんの」
「貴女は……元・剣のプリンスのお気に入りの……」
「ちっがーう」
座り込んだ青い女性は膝を折り足先を後ろへ置く座り方をしたまま片手で額を押さえている。
そんな彼女の顔を挑発的に覗き込む金髪女性。
「確かに身体はそうだけど中身は違う。分からない? アタシをあんなただの色ボケ女と一緒にすんなっての」
「それは……」
「アタシはアンタらより上! 勘違いしないよーに、ね!」
パネルに映し出されている剣のプリンセスは急に深刻そうな表情を浮かべた。
「え。何ですか?」
『あたし、ずっと皆の足引っ張ってたんじゃって思って。しっかりしてなくちゃならない立場なのに迷惑ばかりかけて……本当にごめん』
「え? 待ってください、何の話です?」
そこで彼女は調子を強める。
『だってあたしは裏切り者で……』
あぁそういうことか、と、彼女が言いたいことを理解した。
確かに色々あったけれどもう過ぎたのだから気にしなくて良いのに――いや、気にしないで何事もなかったかのようにいるというのはある意味難しい、か。
「そのことなら、あまり気にしなくて良いと思いますよ」
『フレイヤさん……』
「失敗ややらかしなんて誰でもあるものです」
『でも、あたしと杖のプリンセス以外は操られたりしなかったし……』
「そういうこともありますよ」
目の前で落ち込んだような顔をされると申し訳ない気持ちになってくる。
私が責めたわけではないとしても。
「剣のプリンセスさんに怒っている者なんてそう多くはないはずです」
『でもゼロじゃないわよね』
「そんなことを言い出したら誰だってそうですよ。この世の全員から好かれている、なんてことは、かなり考え難いです」
明るくはない顔つきでいる剣のプリンセスは、軽く俯いたまま口角に力を込めている。
『そうかもしれないけれど……』
「大丈夫、気にし過ぎることはありません」
すると彼女は少しだけ表情を柔らかくして。
『……ありがとう』
ぽそりと礼を述べた。
「大丈夫そうですか?」
『うん! ちょっと元気出てきたわ。ありがとう』
剣のプリンセスは笑みを浮かべる。
少しは力になれただろうか。
たいしたことはできていないけれど。
『これからも仲良くしてね、フレイヤさん』
「はい、もちろんです」
剣のプリンセスとの通信も終わったことだし塗り絵を再開しようか……と思っていると、今度は愛のプリンセスから通信が入った。
『フレレ! 久しぶりーですっ』
宙に出現するパネル。
映し出されたのは上半身を左右に揺さぶっている愛のプリンセス。
「お久しぶりです」
胸の前で軽く手を振る。
『どうしてますどうしてます?』
「えっと……特に何も、普通です」
『そうですかー』
「そちらはどうですか? 何もないですか?」
『ふぁい! 元気ですっ! ……あ、でも、ちょっと悩みが』
急に切り出してくる愛のプリンセス。
『あれからですねー、寝ている時、いっつも怖い夢をみるんですー』
愛のプリンセスは瞳を丸くしながら話し出す。
『すぐに起きてしまって……なかなか上手く寝られなくて、寝不足気味だったりするんです』
「そういえば人の世にいた時もそんな感じでしたね」
『ふぁい、ちょっとだけ困ってますー……』
プリンセスプリンスは基本的には睡眠をとらなくても生きていけるようだが、愛のプリンセスの場合はわりと寝るタイプだったようだった。よく寝坊していたし。そんな彼女が寝不足になってしまったらきっと辛いだろう。
そもそも、寝たいのに寝られないということ自体が辛いこと。
そういう状況に陥った時の気持ちは想像できる。
「囚われていた後遺症か何かでしょうか」
『分かりませんー』
「でも、そうなったのは囚われてからですよね?」
『多分……そうかなとは思いますけど……』
「眠りたいのに眠れないのは辛いですよね」
『分かってくれますー?』
それにしても、私は相談係か何かなのだろうか?少々違和感もある。クイーンとはそういう役割なのか? それで間違っていないのか?いろんな意味で謎でしかない。もっとも……戦闘面で強くない以上、他のところで活躍する外ないのだろうが。
『フレレに分かってもらえて嬉しいですっ』
「ご機嫌ですね」
『もっちろんですー! フレレと喋るのは大好きですっ』
愛のプリンセスはそれまではしゅんとしていたのだが急に明るい笑みを浮かべた。しかもそれだけではない。握った両手を胸の前くらいの高さに置いて微かに上下させつつ左右に動かしている。まるで一種の踊りのよう。
『我慢するしかないですかねー』
「そうですね……」
『ふぁいっ! ではではアイアイは我慢しまっす! 耐えまっすーっ!』
急激に元気になってきたなぁ、などと思いつつ。
『また話聞いてくださいねっ』
「はい」
『ではー……一旦切りますっね!』
通信はぷつりと途切れた。
愛のプリンセスとの話はこれにて終わり。
アオ、剣のプリンセス、そして愛のプリンセス。次から次へと話を聞かなくてはならないのは楽しいものの大変でもあった。悩みを抱えている者と会話するというのはどうしても自然に疲労が蓄積してしまう。
とはいえ、私にできることがそれなら文句を言わずにやろうと思える。
こんな私でも皆の力になれることがあるなら、できるだけ頑張りたい。
「さ、塗り絵塗ろ」
誰に対して言うでもなく呟いて、私は塗り絵に戻る。
そろそろゆっくりできそうだ。
◆
敵勢力基地。
青い髪と瞳を持つ女性たちの中で与えられた任務がない者たちが集まる休憩所のような場所、そこはいつも青い髪と瞳の女性たちだけが存在している。
だが今日は違った。
うねりのある金髪と凹凸のある体つきの女性が軽やかな足取りでそこへやって来たのだ。
ちょうどその時そこにいた青い女性たちは、皆、自分たちとは異なる者が入り込んできたことに気づき怪訝な顔をしている。
「ねーぇ、アンタたち、ここで何してるわけー?」
白いブラウスの下にある谷間を恥じらいもなく晒している金髪女性は青い女性に向けて問いを放つ。
砕けた調子に眉を寄せる青い女性たち。
「ここは貴女が立ち入るべき場所ではありません」
複数いるうちの一人の青い女性が言い放つ。
すると金髪女性は睨んだ。
「はぁ? 勘違いしてんじゃねーよ」
不機嫌になった金髪女性の声は低かった。
「なんという無礼なことを」
「アンタ、黙りな」
金髪女性が一番近くにいる青い女性の右肩に触れる。瞬間、青い女性は激しいめまいに襲われよろけた。その場で立っていることさえ難しくなり、へなへなと座り込んでしまう。
「アタシが誰か分かってんの」
「貴女は……元・剣のプリンスのお気に入りの……」
「ちっがーう」
座り込んだ青い女性は膝を折り足先を後ろへ置く座り方をしたまま片手で額を押さえている。
そんな彼女の顔を挑発的に覗き込む金髪女性。
「確かに身体はそうだけど中身は違う。分からない? アタシをあんなただの色ボケ女と一緒にすんなっての」
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