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後編

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 一連の話を聞いたレミーナの両親は激怒し、バットルとレミーナの婚約を破棄した。
 また、バットルとルリラの双方から償いの金を取るべく行動を開始。
 そうしてやがてバットルもルリラも身勝手な行動の償いとしてお金を払わされることとなった。

「レミーナ、あんな酷い男のことは忘れなさい」
「お父様……」
「そうよ、あんな人のことで傷つかなくていいわ。まぁ無理でしょうけれど……でも、いつかはきっと良い人に出会えるから」
「お母様……」

 色々なことが同時に起きたために弱ってしまっていたレミーナだったが、両親の励ましもあって何とか心壊れずに歩むことができた。

 ――そして、数年後。

 レミーナは一年前に出会った元冒険者の男性と結婚した。

「貴女と共に歩めるなんて、光栄です」
「いえいえ……私の方こそ、お礼を言わなくては……」

 二人は互いを想い合っている。
 これまでの人生の内容は違っていても、お互いを受け入れ、歩き出すことができている。

「そうですか?」
「え」
「僕はそうは思いません」
「でも……私なんて」
「貴女はいつもそう仰る。ですが貴女はそんな価値のない女性ではありません。もっと自信を持ってくださいよ」
「……はい。ありがとうございます」

 ちなみにバットルとルリラはというと、慰謝料の件で喧嘩になり、その後半年も経たずに破局した。

 また、破局の理由は一度の喧嘩だけではない。
 レミーナがいなくなってからルリラが気の強い本性を露わにしてきて、バットルが嫌になっていったのである。

 バットルは己が騙されていたことにその時になって気づいたのである。

 ――ルリラは忠実で可愛い女性ではなかった、と。


◆終わり◆
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