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王女ミフェリア、勝手に婚約破棄してその身を滅ぼす。
しおりを挟む王女ミフェリアには婚約者がいた。
近隣国の王子オットルである。
しかしミフェリアは少々わがままだった。それゆえオットルとの婚約を良く思わないようになっていたった。
そしてその果てに。
「オットル、あんたとの婚約は破棄させてもらうわ!」
ミフェリアはある日突然勝手にそんなことを告げた。
その時彼女には愛している男性がいたのだ。
彼女は何よりもその男性と結ばれたく。
まだ若いこともありそのことしか考えられないような状態となっていた彼女は、周囲に相談することもせず、身勝手に婚約を破棄したのである。
しかしそれを黙って許すオットルとその親ではなかった。
オットル以上に怒っていたのが彼の両親――つまり近隣国の国王夫妻であり、彼らはミフェリアの国に対して宣戦布告、身勝手過ぎる王女への怒りを原動力として攻め込んだ。
そうしてミフェリアの国は滅んだ。
民は保護された。
オットルの国に入れられはしたが、一般市民たちがそれ以上の辱めを受けることはなかった。
しかし王族たちはそのほとんどが捕らえられ処刑された。
ミフェリアは早めに城を抜け出して愛する男性のもとへ向かおうとしたが、あと少しで合流できるというタイミングで敵国の兵に発見されてしまい拘束された――そして彼女は拷問を受ける姿を晒された後に強制的に命を絶たれたのであった。
王女ミフェリア、彼女は国を亡きものとした悪女として、ある意味国に名を遺すこととなったのだった。
愛を貫こうとした。
良く言えばそうだろう。
しかしそれは未熟さゆえでもあり。
また、己の勝手な行動によって多くの者を巻き込んだのだから、罪であることには変わりない。
◆終わり◆
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