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3話
しおりを挟む「ベッドのご用意、完了しております」
「ありがとうございます……! ああ、すみません、本当に色々……お手間ばかりかけてしまいすみません」
「ふふ、お可愛らしい方。でも大丈夫ですよ。そんなに謝られないでください。これがわたくしたちの仕事ですから」
ここで生きてゆくという道もあるのかも。
「食事をお持ちしました」
「わ! お、美味しそう、とっても……」
「食べられそうですか?」
「はい! はい、もちろんです! いただきますっ」
◆
魔王のもとへ来てから数ヶ月、ブロマンらがいた国は隣国に侵略されて滅亡した。
あの国にいた者たちは、今では皆、支配する側である隣国の奴隷とされてしまっているようだ。収容所に入れられたり、そこで強制労働をさせられたり、民たちはそんな感じで不幸になってしまっているようである。
また、王家の者たちも、当然だが危害を加えられたようで。
彼らは捕らえられそのほとんどが暴力を奮われたり散々虐められたりした果てに処刑されたようである。
もちろんそこには王子ブロマンも含まれていたようだ。
また、彼に愛されていたあの女性も、おもちゃにされた挙句数時間にわたって殴る蹴るの暴行を受け死亡してしまったようである。
私に酷いことをした者。
私を悪女に仕立て上げ傷つけた者。
そういった者たちは皆今はもうこの世にはいないようだ。
「かなり凄惨な最期であったようだな、噂の王子は」
その日、魔王は私の部屋へとやって来た。
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