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婚約破棄を告げられた次の瞬間、私は別の何かに変わってしまいました。
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「急に呼んで悪いな」
「いえ」
「実は伝えたいことがあってな」
「何でしょうか」
私は今、婚約者バルブーヌスと対面している。
彼とこうして向き合うのはいつ以来だろう。
緊張で鳥肌が立ちそうだ。
「君との婚約を破棄とする」
告げられた刹那、一瞬視界が暗くなる。
次に気がつくと私は鳥になっていた。
翼があり、細い足があり、何より全身が派手な色の羽毛に覆われている。
これは……昔図鑑で見たインコかオウムかというような鳥では……?
私は飛び去った。
◆
その後私は鳥として生きた。
その暮らしはそこそこ充実していた。
そういえば、これは最近飛行中に聞いた話なのだが、バルブーヌスはあの後ややこしい色恋沙汰に巻き込まれてしまったらしい。また、「バルブーヌスは私のもの」と強く主張する女性によって、彼は刃物で刺されて殺害されてしまったらしい。
愛しているのに殺す……私には理解しづらいけれど。
まぁ色々あったのだろう。
◆終わり◆
「いえ」
「実は伝えたいことがあってな」
「何でしょうか」
私は今、婚約者バルブーヌスと対面している。
彼とこうして向き合うのはいつ以来だろう。
緊張で鳥肌が立ちそうだ。
「君との婚約を破棄とする」
告げられた刹那、一瞬視界が暗くなる。
次に気がつくと私は鳥になっていた。
翼があり、細い足があり、何より全身が派手な色の羽毛に覆われている。
これは……昔図鑑で見たインコかオウムかというような鳥では……?
私は飛び去った。
◆
その後私は鳥として生きた。
その暮らしはそこそこ充実していた。
そういえば、これは最近飛行中に聞いた話なのだが、バルブーヌスはあの後ややこしい色恋沙汰に巻き込まれてしまったらしい。また、「バルブーヌスは私のもの」と強く主張する女性によって、彼は刃物で刺されて殺害されてしまったらしい。
愛しているのに殺す……私には理解しづらいけれど。
まぁ色々あったのだろう。
◆終わり◆
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