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中編
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「……もう何を言っても無駄なのですね」
「あぁ。俺の心は変わらない」
「分かりました」
「話が早くて助かる。ではこれにて」
カイエルは去っていった。
もうエアリーを少しも見ようとはしない。
二人の関係は完全に終わった。
そして、その数日後、正式に婚約破棄となった。
◆
カイエルはエアリーとの婚約を破棄した直後、ミミのところへ行き、「これからはずっと一緒にいられる」と伝えた。
ミミはわざとらしいくらい大げさに喜んだ。
ミミが喜ぶのを見て、カイエルは納得した。こんなにも必要とされている、と感じられて、カイエルとしても嬉しかったのかもしれない。
その後二人は婚約し、一緒に住み始めた。
ミミの親が用意してくれていた家で暮らすこととなる。
しかし、いざ二人で暮らし始めると、ちょっとしたすれ違いが頻繁に起こるようになって。日が経つにつれ不穏な空気が漂い始める。半年も経たないうちに喧嘩が絶えなくなってきた。
また、ちょうどその頃に、ミミの周りで不幸が続くようになる。
第一の不幸は、ミミの祖父が入浴中に急死、というもの。
第二の不幸は、ミミの父親が大切にしていたガラス細工たちが突然一斉に割れた、というもの。もちろん、地震や誰かが触ったなど何らかの理由があって割れたというわけではない。これまでは毎日見にいっていても変化はなかったのに、ある朝すべてのガラス細工が割れていたのだ。
この件に関しては、被害額がとにかく凄まじい……。
「あぁ。俺の心は変わらない」
「分かりました」
「話が早くて助かる。ではこれにて」
カイエルは去っていった。
もうエアリーを少しも見ようとはしない。
二人の関係は完全に終わった。
そして、その数日後、正式に婚約破棄となった。
◆
カイエルはエアリーとの婚約を破棄した直後、ミミのところへ行き、「これからはずっと一緒にいられる」と伝えた。
ミミはわざとらしいくらい大げさに喜んだ。
ミミが喜ぶのを見て、カイエルは納得した。こんなにも必要とされている、と感じられて、カイエルとしても嬉しかったのかもしれない。
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しかし、いざ二人で暮らし始めると、ちょっとしたすれ違いが頻繁に起こるようになって。日が経つにつれ不穏な空気が漂い始める。半年も経たないうちに喧嘩が絶えなくなってきた。
また、ちょうどその頃に、ミミの周りで不幸が続くようになる。
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