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2話
しおりを挟むでもそんなことは私には関係のないことで。そういうことは本来私にするべきことではない。ただの虐めだ。それに、そもそも、ただ前妻の子であるというだけの私に当たり散らしたところで彼女の中のもやもやは晴れるはずもない。
そんな辛く苦しい日々を越えて――ある晩餐会にて王子から求婚された私は彼のところへ行って生きることを決めた。
「来てくれるの!? 嬉しい!! ありがとう、両親も喜ぶよ!!」
「家とは少し複雑な関係なのです」
「ああ、確か再婚したんだっけ? ご両親が」
「そうです」
「そっかぁ、それは大変そうだね。色々複雑だろうし。でも、そういうことなら良かった! ご家族から奪い取るみたいでちょっと申し訳なくも感じていたから」
エルヴィリアは私に愛されないといつも言っていたけれどそれは真実ではなかった。
私には選ばれる未来だってあったのだ。
「じゃあこれからよろしくね!」
「はい!」
そうして私は王子と結婚、そこから人生は大きく方向転換することとなった。
私はもうあの家とは無関係。
付き合いもほとんどない。
それによって生まれる益はとんでもないくらいたくさんあって、それこそ人生すべてが変わってしまうほどであった。
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