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3話
しおりを挟む家族でもいい。
父親でもいい。
少数であっても私の味方でいてくれる人がいると思えるだけで強くなれる気がする。
「あまり過激なことしちゃ駄目よ、あなた」
「ああ、分かっておる」
激怒した父は母から注意されていた。
「だが……何もなく終わらせはせん。絶対に泣かせる。特に、ウィットとそのメリーとかいう女だけは」
父はどこでもないところを見つめながら呟いていた。
◆
あの後、父がこっそり雇った手練れに指示を出し、ウィットとメリーを誘拐させた。
そして二人を牢へぶち込む。
「貴様ら、よく我が娘を陥れたな」
ウィットとメリーは鎖に繋がれ自由に身動きがとれない状態だ。
「今から罰を与えよう。嘘で我が娘の名誉を傷つけたこと、後悔させてやる」
それから二人は徹底的に罰を与えられた。
「い、い、いやぁっ」
「やめてくれぇ」
一日に鞭打ち百回なんてまだ可愛いもの。
それを遥かに超える苦痛を彼らは与えられたのだった。
「あああ! いやぁ、痛いっ、助けてぇ! 誰かぁ!」
「ぐぼ、ぐ、ぐぼぼっ、ぐはっ、ぎゃああっ」
「私、彼にああ言うよう迫られただけなのぉ! ぁん! だか、ん、らぁ! んああ! いやあ! 助けてぇ!」
「おいメリーお前何を言って――ぐぎゃ! ぐぼっ、ぐが、ぐがががが! い、いでぇ、いでぇよぉ……う、う、うぐぎゃああああ!」
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