私が悪女ですって？ 何をふざけているのですか。それ、騙されているのですよ？

後編

　しかし私は諦めなかった。虐めたなどという容疑を晴らしたかったのだ。そこで、調査員を雇い調査してもらうことにした。ウィブリヌの家で働く者たちに対する聞き取りなども行った。

　その結果真実が明るみに出てくる。

　ある侍女がウィブリヌの幼馴染みと手を組み気に入らない私を追い出すために嘘をついていたことなどが判明してきた。

　そして私はウィブリヌを訴えた。
　嘘を信じ込み名誉を穢した、と。

　努力の結果、慰謝料を取ることができた。

　その後私は実家に戻り穏やかに暮らした。

　ちなみに、ウィブリヌはというと、あの後幼馴染みと結婚したらしい。だが、二人で暮らしているところに例の侍女が押しかけてくるようになって。女二人の静かな戦いが日々繰り広げられるようになっていったそうだ。

　そのストレスでウィブリヌは胃を悪くし、それが引き金となって、おじさんと呼ばれるような年齢になるより早く亡くなったらしい。


◆終わり◆