精霊遣いであるがために汚らわしいと言われ婚約破棄されてしまいました。しかし、私が偉くなると、彼は復縁を迫ってきました。……でも手遅れですよ。

２話

　精霊遣いというだけでなぜそこまで言われなくてはならないのか……悔しさもありましたが、私は大人しく彼の前から去ることを選びました。粘ってもややこしい話になるだけだろう、と思ったからです。そして、説明しても彼はまともに聞かないだろうと、そう察したからということもありました。

　私は実家へ帰ります。
　そして再び両親と暮らすようになりました。

　私は訓練を重ねることで精霊遣いとしての能力を高めてきました。
　もう恋や愛には生きない、と。

　けれども、この力を人を傷つけるためには使いません。

　私はこの力で役立てる人になりたい。
　それが私の望みなのです。