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3話「魔力が作り出した縁」
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◆
婚約破棄後色々あって、私は、生まれ育ったこの国の王子の妻となった。
きっかけは王子が魔力の研究をしていたこと。
持っていた魔力が私を彼に出会わせてくれた。
これまで「魔力を持っていて良かった」と思える機会はあまりなかったが、この件で初めてそう思うことができた。
今は王子の妻として相応しく振る舞えるよう日々勉強している。
ちなみにブルガリオンはというと、先日、ついに捕まった。というのも、私と王子の関係が世に出てから、彼は毎日のように私に対して嫌がらせをしてきていたのである。おかしなものを贈ろうとしてきたり、嘘を言いふらそうとしたり、と、とにかく絡んできた。彼は私が王子の妻となり地位を得るのが納得できなかったようなのだ。
とはいえすぐには痛い目には遭わせなかった。
危険を回避しつつ彼のほうから去っていくのを待った。
だがあまりに酷くて。
エスカレートする嫌がらせに耐えられず、夫に相談し、公園を不法に占拠しているタイミングで捕らえることになった。
ブルガリオンは今は牢の中。
冷めきった残飯を食べていることだろう。
◆終わり◆
婚約破棄後色々あって、私は、生まれ育ったこの国の王子の妻となった。
きっかけは王子が魔力の研究をしていたこと。
持っていた魔力が私を彼に出会わせてくれた。
これまで「魔力を持っていて良かった」と思える機会はあまりなかったが、この件で初めてそう思うことができた。
今は王子の妻として相応しく振る舞えるよう日々勉強している。
ちなみにブルガリオンはというと、先日、ついに捕まった。というのも、私と王子の関係が世に出てから、彼は毎日のように私に対して嫌がらせをしてきていたのである。おかしなものを贈ろうとしてきたり、嘘を言いふらそうとしたり、と、とにかく絡んできた。彼は私が王子の妻となり地位を得るのが納得できなかったようなのだ。
とはいえすぐには痛い目には遭わせなかった。
危険を回避しつつ彼のほうから去っていくのを待った。
だがあまりに酷くて。
エスカレートする嫌がらせに耐えられず、夫に相談し、公園を不法に占拠しているタイミングで捕らえることになった。
ブルガリオンは今は牢の中。
冷めきった残飯を食べていることだろう。
◆終わり◆
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