ミナライの旅

おいんく

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船長との出会い

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このところ、一日中海を見てばっかりだ。早く島が見つからないかな。見つかったとしても船長が「また危ない目に遭ったらいけない」とか言って島に行かせてくれないかもな…。そんなことにならなきゃいいけど。


「ねえミナライ。ミナライはどうして船長と一緒に行くことになったの?」
「え…?ごめん、ぼうっとしてた。もう一回!」
「ミナライはさ、どうして船長と一緒に旅をするようになったのかなって。」


うわ、イヤな話するなあ。いつもなら話さないけど、このゴブリンはジブンより小さな子だから話してあげたくなる。


「気になる?」
「うん、聞いてこいって!」
「…え、誰が?」
「あっ、なんでもない!お話しして!」
「わかったよ。えっとね…。」


うーん、やっぱりそういう感じか。もう慣れっこだけど、がっかりだなあ。どうしてかみんな、その話ばかり聞きたがる。
・ ・ ・
「ニンゲン…?ニンゲンか。おーい、起きろ!」


なんだ?うるさいな…。
うとうとと顔を上げたら、よくわからないのがいた。ヨロイを着ていて…いや、ヨロイそのものが動いてるような…!?
ヨロイの顔には、人が入るくらいの穴がぽっかりと開いていた。中身が入ってないのか?じゃあなんで剣を握ったり喋ったりできるんだろう。


「…だれ?」
「ああ、いきなり話しかけてすまない。一人で倒れていたものでな、気になったんだ。」


…「ひとり」で?いや、それよりも…!


「聞こえてるの?」
「なにがだ?」
「ジブンの声だよ。」
「もちろんだ。ほら、耳があるだろう?」


かたそうなヨロイをひねって、頭の横を見せてきた。いや、耳なんてないな。


「そうだ、俺が誰か、だったな。俺はヨロイのモンスター。ニンゲンにはヨロイノボウレイ、なんて呼ばれているぞ!」
「モッ…!?」


モンスター!?まずいやばい、逃げなくちゃ!
…あれ?おかしいな。モンスターは悪いヤツだから、今ごろやられてるはずなのに。いきなり攻撃してこないあたり、悪いことをしようとはしてない、のか?それはそれでわけわかんないけど…。コイツ、こっちを人間だとわかった上で話しかけてきてるし。
変なモンスターだな。動くと時々、カンカンって音がするところも変わってる。ヨロイノボウレイ、だっけ。

そういえば図鑑で見たことがある。ヨロイノボウレイと言えば、古い建物のまわりをうろついてるモンスターだ。ここはけっこう新しい村なのに、どうしてここに?


「なんでここにいるの?」
「大きな音がしたからな。向かってみたらここに着いたんだ。」


こうは言ってるけど、モンスターがほんとうのことを言ってるとは限らない。どうなんだろう、話をしていいのはいつまでかな。


「ところでオマエは、どうしてこんな所に寝転がっているんだ?」
「え?」


『こんなところ』だなんて!ここはれっきとした村なのに。


「あれ?」


村がない。え?ちゃんと後ろ向いたよね?うん、向いてる。じゃあ、ここはどこ?さっきまで村にいたから、村の近くのはずなのに。


「どうしたんだ?オマエにもわからないのか?」
「え?えーっと…。」


ほんとうなら、モンスターとは目を合わせるのすらダメなんだけどもう話しちゃってるからな。さっき転んじゃったから、走って逃げるのも無理があるし。
なんとか誤魔化さないといけないけど、いきなり嘘なんて思いつかない。ほんとうのことをテキトーな感じで伝えたらいっか。

とはいえ、村は今ここにないからどう言えば良いんだろう。さっきまでここに村があって…なんて、信じるはずがない。コイツが「デタラメを言って、俺のことを馬鹿にしている」ってひとたび怒ればどうしようもないからな…。


「えーっと。まあいろいろあってね…。」
「そうだったのか!仲間はいないのか?」
「い____いや、いない!」


危ない危ない!いる、なんて言ったら一目見ようと着いてくるかもしれない。そのせいでモンスターと知り合ったことがバレたら、仲間はずれにされる…!


「そうか…。ならどうだ、ニンゲン。俺の夢に付き合わないか?」
「夢?」
「ああ。船に乗って世界を廻る!それだけだ。」
「そうなんだ…。」


なんだか、モンスターらしくない夢だ。このモンスターと同じことを言ってる子が、村にもいたくらいだし。ただの世界一周とはちょっとちがって、あの子は自分が勇者になって魔王を倒すっていう、伝説みたいな旅を夢見てたんだけど。このモンスターも、伝説にあこがれてるのかな?

…いいや、そんなわけないか。モンスターは勇者に倒される生き物なんだから。人間にとっての伝説は、モンスター側には悪い話として伝わってるだろうし。
なら、このモンスターはなんで世界一周の旅なんかしたいんだろう?


「どうして旅をしたいの?」
「長年、想ってきた夢だからだ。」
「きっかけはなんだったの?」
「さあな、もう覚えていない。」
「ええ…?」


理由を聞き出せないのはすごく困るな…。どうしよう。このモンスター、はじめから悪い感じはしないけど、それが勘違いだったら大変だ。さっさと追い払おう。
コイツを追い払うためには、少し演技をしないといけない。自分のことは名前で呼んでたけど、隠さなきゃ…そのまま「ジブン」って呼べば良いかな?


「あの、ジブンね…元いた村に帰りたいの。だからその村を探したくって。でもまずは、探す前にここで待ってみようと思ってて…。」
「こんな荒野でか?食べ物はあるのか?寝床は?」
「な、ないけど!」


モンスターに着いていくよりかはマシなの!とは言えなかった。それで怒って攻撃されたらたまったものじゃない!
あっ、そうだ…近くの港町に行こう。誰か、泊めてくれるかもしれない。


「____なら、俺と一緒に来た方が安全だろう。近くの港町で船を貸してもらってるんだ。その船なら食べ物を貯め込めるし、寝床もあるぞ!」
「えっ!」
「うん?どうした?」
「い、いや、えーと…。」


このモンスター、港町で船を貸してもらってるだって!?うーん、それはまずい!
このまま港町に行けば、モンスターといっしょにいる所を人に見られてしまう。そうなれば、港町にいられなくなる。行くアテがなくなってしまう。
…そもそも、どうしてモンスターなんかが船を借りられたんだ?


「ねえ、どうやって船を借りたの?」
「「貸してくれないか」と頼んだんだ。そうしたらすぐに貸してくれたぞ。」


ええ…?そんなことがありえるのかな?確かめようがないから気にしてもしょうがないけど。
それでも、よく考えないといけない。
港町の人は泊めてくれるかわからないけど、このモンスターに着いていけば絶対に泊まれるのか…。
だからって、モンスターに着いていくなんて絶対にいやだなあ。でもそっちの方が良さそうなんだよな…港町だとジブンは「よその子」だけど、こいつはジブンだけの話をしてくれてるもの。
港町だと、なんで自分の家で寝られなくなったのかを、つまり村が無くなったことを話さなきゃいけない。信じてくれるだろうか?自分ですらまだ信じられないのに…。信じてくれたとして、「じゃあなんでこの子だけ取り残されたんだ」って疑われたらどうしようもない。
どっちを選ぼうかな…?


「その船はしっかりしてるの?」
「もちろんだ。元はニンゲンの物だからな!」


しっかりしてるってことは、ボロ船を押しつけられたわけじゃないみたいだ。なおさらおかしいな。ほんとうは船を奪い取ったんじゃないだろうか?わからないけど…。やっぱり、こんなわからないことだらけのモンスターに着いていくのは怖い。

どれだけ良いところを探してみても、相手は「モンスター」だ。どうしても、それを考えないではいられない。

このモンスターがロクでもない理由で旅をしたいんだったら…もしくは、船を奪い取ったんなら悪者だ。そんなのに着いていったら、ジブンまで悪者だと思われちゃう。でも港町に行っても結局は疑われて似たようなことになるかもしれないしな…もっと、話を聞き出してから決めないと。


「ねえ、なんで旅に出たいのかほんとうに覚えてないの?」
「そんなに知りたいのか?オマエにとっては関係ないことだと思うが。」
「う、うん。知りたい。」
「うーむ、そうだな…。」


怪しんでるのがバレたかとひやひやしたけど、あまり気にしないでくれた。よかった…。


「やっと自由になれたから、余計に。といった風だろうか?」
「なにそれ…?」


よくわからないことを言われてもな…がっかりだ。ほんとうに、それが答えなんだろうか?


「まあ、単純に海への憧れがあったというだけかもしれん。これだけ広い世界を見て回らず、ひとところに居続けるのが惜しくなったんだ。」
「久しぶりにお出かけしたくなったってこと?」
「そんなところだな。」


お外に遊びに行きたくなるのはジブンも同じだ。コイツとジブンは似てるのかも。それに、世界中を見て回るのか…。良いなあ。

____これ以上は聞き出せないかな?

あんまり聞いてばかりでも怪しんでるのがバレちゃいそうだし…聞かないなら聞かないで、このモンスターの悪いところを知らないまま仲間になっちゃうかも。
それでも…ジブンは海での生活の仕方を知ってる。
お腹が空いたとき、のどが渇いたとき。迷ってしまったときも、どうすればいいのか知っている。波が変わったときだって、上手に泳げるはず。村の大人にたくさん教えてもらったもの。

だから、危なくなったらこのモンスターの船から飛び降りて逃げたら良い。そのあとは、人がいそうなところに行って助けてもらえって教えられた。でも、あんまり陸から離れたところに船を出されたとしたらどうしようもないしな…。


「その旅って、人がいるところにも行くの?」
「ん?うーむ、俺としてはニンゲンに近づきたくはないが…オマエはその方が良いのか?」
「あ、そ…そうかも。」
「そうか。なら、俺がモンスターだとバレない限りは町に連れて行ってもいいぞ。まずはその方法を考えないとな…。」


あれ…思ったよりこっちのことを考えてくれるみたいだ。どうしよう。着いていってみようか?このモンスターに着いていった方が、良いことがあるからな…。
頼れるのがこいつか港町かのどっちかしかないからやむなくって感じだけど、決めるのに大きな勇気が必要だった。

港町に住んだとしたら、村を探しに何回も外に出て行ってたら怪しまれるだろう。住まわせて貰うからには色々と手伝わなきゃいけないだろうけど、村探しでそれどころじゃないし…手伝いができない理由として「村が急に消えた」なんてやっぱり信じる訳が無い。

言ってみても良いけど、「その通りなのか見に行ってみよう」なんて言われて…連れていってみて本当に村が無くなってるのを見たら、それはそれで不気味がられる気がする。
さっきも思った通り、「じゃあなんでこの子だけ残ってるんだ?」って。もしかしたらジブンが犯人だと思われるかもしれない。このモンスターといっしょくたにされちゃあたまったものじゃない。

…そうか、コイツのさそいを断ったとしてもお互いに行く先は港町じゃないか。コイツ、港町で船を直してるって言ってたもの。
だったら何度も話しかけられるかもな…こいつと知り合いってことを隠そうったっていつかは無理が来るだろうし。バレないように、って気をつかいながら生活するのは疲れるからイヤだ。

でも、コイツに着いていったら船でふたりだけの生活がなるからそんなに疲れないだろう。あんまり話しかけられないようにはなれてたら怖くないだろうし、別の大陸に行くために練り歩かなくても良いし、モンスターなら風の魔法でどんな時でも船を出せる。
船があるなら、はなれたところにも行ける。どこまででも村を探しに行ける。

無理やり引っ張っていったら「わがままなヤツだ」ってキラわれちゃうかもしれないけど、このモンスターも世界中を旅したいみたいだし、村探しに付き合わせるのにちょうどいい。
村がここに帰ってくるのを待つんじゃなくて、探しに行った方が見つかりやすい気がするし。港町にいたんじゃ、それはできない。

もしも旅の中でモンスターといるところを人に見られたら、ジブンは悪い子だと思われるけど…バレないようにコソコソする方法を思いつけば大丈夫だと思う。コイツも人にバレないようにするの、協力してくれそうなことを言ってたし。

寝床にも困らないみたいだから、一人で生きていくよりかはずっと楽だ。このモンスターは人の食べ物なんてわからないだろうけど、ジブンはサカナを釣るのが得意だしどうにかなる。
サカナばっかり食べることになっちゃうけど…港町にいると、あんまり分けてもらえないかもしれない。それよりかは良いと思う。

そもそも、村がまだこの世界にあるのかどうか怪しいけど…。ほんとうに村が消えちゃったなんて、ありえないよね?人間にも魔法を使える人はいるけど、そんなことする意味がないし。強いモンスターも、伝説の時代に消えちゃったらしいし。

そんなことできるヤツなんてこの世にいないんだから、あんなにきれいさっぱり消し去ることなんかできっこない。どこかに飛んでいっちゃっただけにちがいない。ぜったい、今も世界のどこかにあるんだ。

「どこか」じゃなくて、村がここに戻ってきたとしてもいい。「世界一周」の旅をするんならいつかはここに戻ってくるんだから、その時に帰ればいい。

それだけ長い旅にはなるけど…このモンスター、ヨロイだし剣を持ってるし、たぶん強いと思う。悪いヤツがいたって、怖くて近寄らないだろう。世界をすみずみまで見て回るには、コイツといた方が良い。

そうだ、もしかしたら伝説の旅っぽいこともできるかもしれない。今まではずっと、サカナを釣ったり物を運ぶばかりで、あんまり船に乗せてもらえなかったから…楽しいかも。やっぱり、悪いことはあまり起こらなさそうだ。

それでも、モンスターと一緒にいるところを港町の人に見られたら、まわりまわって村の人に伝わっちゃうかもしれない。それはダメだ。港にある船が何隻か出たら、こっちもすぐに海に出なきゃ。


「わかった。連れてって!」
「やったぞ!そうだニンゲン、名はなんという?」
「ああ、えっと____」


名前を言いかけて、あわててやめる。モンスターに名前を呼ばれるのはイヤだ。知らないヤツに名前を教えちゃいけないし。


「好きな名前で呼んでいいよ。」
「いいのか?ニンゲンはみんな、それぞれ名前があるのだろう?」
「うん…。でも今は、新しい名前になっても大丈夫だよ。」
「本物か?故郷に帰ってから困るのではないか?」


妙に気にかけてくるな…本音がバレそうで怖い。


「故郷に帰ってからはちゃんと元の名前に戻るから平気。旅をしてる時だけ、別の人になりきれば良いだけだもん。そういうの、一回やってみたかったからちょうど良かったよ!」
「なるほどな…ではオマエは、俺____船長のミナライだ。」
「ミナライ、ね。わかったよ、よろしく。…えーと?」
「俺のことは船長と呼んでくれ!」
「うん。よろしく、船長!」
「ところで、ミナライはどうしてこんな所に一人でいるんだ?」


ぎくりと体がはねる。ええい、話がまとまったと思ったのに!


「…。ここ、ついさっきまで村があったんだけど、どこかに行っちゃったみたいでさ。ジブンは、外に遊びに走ってたところをなんでか取り残されちゃったんだ。お父さんもお母さんもも友達も家も、ぜんぶいなくなっちゃった。だからここにいるの。」


ほんとうのことをどうにか、かいつまんで話す。船に乗せてもらうことになるとはいえ、すべて話すのは怖かった。


「う~む?不思議なものだな。」
「うん…。ジブンもよくわかってない。」
「ともかく、ミナライはここにいる。それは変わらないだろう?」
「まあそうだね。船長も、船長だ。」
「ようし、俺は船長。ミナライと共に船旅に出かけるぞ!」
「おー!」


なんとか誤魔化しきれて、安心する。こいつも、ゴテゴテしたヨロイのわりには楽しいモンスターだな。自然とかけ声が出るくらいに。
・ ・ ・
「…それで、そのまま着いていったんだって!」
「……はあ!?それだけか?なんか隠せって言われたんじゃないだろうな。」
「え?言われてないよ。」

「いや、さすがに何か隠してるだろ…ニンゲンの、それもガキがモンスターと生活するなんて有り得ねえ。」
「どうせ船長の野郎が根回ししてんだろ。いつまでたってもラチがあかねえよ。さっさと出ていこうぜ。」
「お出かけ?船長に言ってくるね!」
「あー、よせよせ!ちょっと風に当たってくるだけだから!」
「そっか。行ってらっしゃい!」
・ ・ ・
…あ、船員が部屋から出てきた。あれ?三匹だけだ。四匹くらいの話し声が聞こえてきたはずなんだけど。


「あ、いた。」
「ミナライ!どうしたの?」
「ん?ううん…。」


実はさっきから、海を見ているふりをしながら四匹の話を聞いていた。このゴブリンはあの三匹に、ジブンと船長が出会ったときの話を聞き出すよう頼まれたみたいだ。

今朝、ゴブリンから「話を聞いてこいって言われた」なんて聞いてしまったからには、後ろにああいう船員がいるんじゃないかと疑うしかなかった。そのカンは当たってたらしい。

でも、あの三匹はジブンの話を信じてないみたいだったな…。わざわざ回りくどいやり方で聞き出しておいてまで知りたかったはずなのに、なんで信じないんだろう?

ゴブリンにジブンから話を聞き出すよう頼んだのだって、「自分たちが聞いても話さないから、こいつに任せた方がほんとうの話を引き出せる」って思ったからそうしたはずなのに。

それでもって、「さっさと出ていこうぜ」というのは…この船から出ていくってことだろうか?きっとそうだろうな。前にもこういうことがあって…止めても誰も聞いてくれなかった。どうしてみんな、出ていきたがるんだろう。

船長はジブンに隠れて、船員に何かしてるのかな?じゃないと、船員がこんなに出ていきたがるわけがない。

でも、何かってなんだ?仲間にするために無理やり引きずり込んだとか?そんなわけないよね…人間のジブンを仲間にするより、同じモンスターを仲間にする方が簡単だもの。船長の最初の仲間がジブンなんだし、トントン拍子でことが運ぶって思ってたんだけどな。
船員が増えるところまでは上手くいってたっぽいけど、最近はなんだか変だ。


「さっきの船員たちはどこにお出かけしたのかな?」
「どこだろうね?」


アイツらがいなくなるかどうか、まだ確かではないけどとぼけておいた。今回は、引き止めない方がいいのかな。うん、やめておこう。止めても聞いてくれないだろうし。
それにまた船長を悪く言われたら、さすがに少しはイヤな気分になるから。

船長の…あのモンスターのことはずっと怖い。でも、ジブンをまだここに置いてくれてるんだから、ほんとうに優しいんじゃないかな?モンスターにそんなこと思うの良くないってわかってるけど、船長がいなかったら今のジブンはいないわけだし。

その船長のためなら、船員を引き留めた方が恩返しになるのかな?だけど、あの船員たちに口答えしたらジブンのことまで悪く言ってくるだろうし…やめておくのがいいや。

ああもう、イヤなことばっかり。めんどくさい。早く家に帰りたいな。
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