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三鷹サイド
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いつもの朝、いつもと同じ風に友達と挨拶をかわして、眼鏡の先生の面白い授業を受けて……。今日もそうなるはずだったの。
ずっとそれは続くはずで、いきなり崩壊してしまうなんて思わなかった。
いくら想像物で異世界にいく話があったとしても、自分自身がそれを体験してしまうなんて思うはずがないでしょう?
所詮は現実世界で不思議なことは科学で証明されるような時代。
面白そうだなって思っていても、本当にあるなんて思ってもいない。
……はずだったのに。
教室の中に魔法陣みたいなのが現れて、ピカーって私たちを異世界に連れて行ってしまった。
私一人だけじゃなくて、クラス全員が異世界に行ったから、安心したかな。
一人じゃ心細いもの。
私たちの前にはキレイな王女様がいて、私たちを勇者様と言った。
勇者様なんて、そんな柄じゃないと思うわ。勇者様っていうのはカッコよくて、強くて、そういう人がなるんだもの。
中学生の私たちじゃ似合わないと思うの。
でも、私たちしかいないって……。私たちにできることなら、やってもいいよね。本当にできないことはやらないけれど……。
みんなもおんなじ気持ちみたい。
だったらできるところまでやってみたい。
私たちにそんな力があるのかな?
そう思っていたら、王女様が言ったの。
この世界にはステータスというものがあって、私たちは一般の兵士より、初期値が高いんだって。
ステータスって唱えれば自分のステータスが見えるんだって。
私のステータスはどんなものかしら。
_________________________________________________
三鷹ヒナミ
種族 人族
レベル 1
HP 997
MP 6574
スキル
全属性適性、複合、無詠唱
称号
転移者、勇者、ヒロイン属性、家庭的、魔女っ子
__________________________________________________
私のステータスって強いのかしら?というか、ステータスがゲームみたいな感じで驚いてしまった。
レベルとか、HPとか。称号なんてものもあるのよ?ここはゲームの世界なんじゃないかと思ってしまうわ。
ステータスを騎士長さんに伝えると、私は後衛組に振り分けられた。魔法使いだもの、妥当なところね。
騎士長さんに伝えたときにわかったことだけど、私ってクラスの中でステータスが高いみたいなの。
同じ魔法使いでも、私がずば抜けて高いって……。
私が?
強いということは、責任も大きくなること。私にそんな大きなものが背負えるのかしら……。
王女様のお話が終わったあと、メイドさんに一人一部屋与えられた中の私の部屋へ連れて行ってもらったけど、何もしなくていいの?それで私は大丈夫なの?
それで、誰かを守れないことがあるかもしれない……。
そんなのは嫌。何かしないと……!
そう思ってメイドさんにきいてみたら、書庫に行ってみてはどうかと提案をされた。
そっか、本は知識の宝庫だものね。行って、読んで損はないわ。
書庫はとても大きくて、東京ドームより大きいんじゃないかしら。向こうの壁が見えないもの。この王宮ってとても大きいのね……。こんな大きさの書庫が入るんだもの。
書庫で本を探していると、結城くんに出会ったの。結城くんは、書庫から帰る途中だったみたい。
広いから帰るのも一苦労よね。私ももう少しだけ読んでいったら、帰ろう。
帰ろうって思っていたんだけど、結局自分の部屋に帰ったのは朝方になってしまった。
読めば読むほど面白くてのめり込んじゃったし、帰りは少し迷ってしまったのよね。
だから、その日の訓練は魔法の基礎の座学だったんだけど、寝てしまったわ……。バレて怒られなくてよかったわ、本当に。
訓練は二時間ほどあって、その他の時間は自由時間。何をしようかしら。
訓練が始まってからしばらくたったある日、城下町に出ることが許可されたの。
部屋の窓から見える、活気のある城下町は行ってみたかったところなんだよね。
街行く人はみんなヨーロッパの方の人の顔立ちをしていた。日本人顔は目立つね。
いろんなことが城下町で知ることができた。
城下町では、魔族は空想上の存在になっていることとかね。でも、魔王がいるのだから、魔族がいてもおかしくないと思うの。
そう考えていた矢先、魔族が襲撃してきたの。
魔族は強かった。これじゃあ、騎士長さんたちが私たちを召喚したのもわかるわ。
魔族との戦いは、案外速く決着がついた。なぜって魔族が突然退却していったから。なんでかしらね。
そのあと、王女様が人族が被った被害とかを教えてくれた。死人はでなかったけど、王子様がさらわれてしまったって……。誘拐するなんて……魔族はひどい奴らね……。
そういえば、城下町はどうなったのかしら。被害がないということはないと思うけど……。
自由時間にまた城下町に出てみると、みんな笑顔で仕事を頑張っていた。すごいわ。
街の人が笑顔でいられるのは王女様をはじめとした人たちのお蔭だよね。王政を信じている証拠だね。
それが嬉しくって街をスキップ気味で歩いていると、結城くんに出会った。
また結城くんに出会ってしまったね。
しかし、結城くんったら、そんな怖い顔をしてどうしてしまったのかな。中学生のする顔じゃないと思うんだよ。
声をかけると、パッといつもの知っている結城くんに戻ったんだ。
何だったのかな。
さて、明日も訓練頑張らないとね!それで、魔王を倒してみんなで地球に帰るんだ。
ずっとそれは続くはずで、いきなり崩壊してしまうなんて思わなかった。
いくら想像物で異世界にいく話があったとしても、自分自身がそれを体験してしまうなんて思うはずがないでしょう?
所詮は現実世界で不思議なことは科学で証明されるような時代。
面白そうだなって思っていても、本当にあるなんて思ってもいない。
……はずだったのに。
教室の中に魔法陣みたいなのが現れて、ピカーって私たちを異世界に連れて行ってしまった。
私一人だけじゃなくて、クラス全員が異世界に行ったから、安心したかな。
一人じゃ心細いもの。
私たちの前にはキレイな王女様がいて、私たちを勇者様と言った。
勇者様なんて、そんな柄じゃないと思うわ。勇者様っていうのはカッコよくて、強くて、そういう人がなるんだもの。
中学生の私たちじゃ似合わないと思うの。
でも、私たちしかいないって……。私たちにできることなら、やってもいいよね。本当にできないことはやらないけれど……。
みんなもおんなじ気持ちみたい。
だったらできるところまでやってみたい。
私たちにそんな力があるのかな?
そう思っていたら、王女様が言ったの。
この世界にはステータスというものがあって、私たちは一般の兵士より、初期値が高いんだって。
ステータスって唱えれば自分のステータスが見えるんだって。
私のステータスはどんなものかしら。
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三鷹ヒナミ
種族 人族
レベル 1
HP 997
MP 6574
スキル
全属性適性、複合、無詠唱
称号
転移者、勇者、ヒロイン属性、家庭的、魔女っ子
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私のステータスって強いのかしら?というか、ステータスがゲームみたいな感じで驚いてしまった。
レベルとか、HPとか。称号なんてものもあるのよ?ここはゲームの世界なんじゃないかと思ってしまうわ。
ステータスを騎士長さんに伝えると、私は後衛組に振り分けられた。魔法使いだもの、妥当なところね。
騎士長さんに伝えたときにわかったことだけど、私ってクラスの中でステータスが高いみたいなの。
同じ魔法使いでも、私がずば抜けて高いって……。
私が?
強いということは、責任も大きくなること。私にそんな大きなものが背負えるのかしら……。
王女様のお話が終わったあと、メイドさんに一人一部屋与えられた中の私の部屋へ連れて行ってもらったけど、何もしなくていいの?それで私は大丈夫なの?
それで、誰かを守れないことがあるかもしれない……。
そんなのは嫌。何かしないと……!
そう思ってメイドさんにきいてみたら、書庫に行ってみてはどうかと提案をされた。
そっか、本は知識の宝庫だものね。行って、読んで損はないわ。
書庫はとても大きくて、東京ドームより大きいんじゃないかしら。向こうの壁が見えないもの。この王宮ってとても大きいのね……。こんな大きさの書庫が入るんだもの。
書庫で本を探していると、結城くんに出会ったの。結城くんは、書庫から帰る途中だったみたい。
広いから帰るのも一苦労よね。私ももう少しだけ読んでいったら、帰ろう。
帰ろうって思っていたんだけど、結局自分の部屋に帰ったのは朝方になってしまった。
読めば読むほど面白くてのめり込んじゃったし、帰りは少し迷ってしまったのよね。
だから、その日の訓練は魔法の基礎の座学だったんだけど、寝てしまったわ……。バレて怒られなくてよかったわ、本当に。
訓練は二時間ほどあって、その他の時間は自由時間。何をしようかしら。
訓練が始まってからしばらくたったある日、城下町に出ることが許可されたの。
部屋の窓から見える、活気のある城下町は行ってみたかったところなんだよね。
街行く人はみんなヨーロッパの方の人の顔立ちをしていた。日本人顔は目立つね。
いろんなことが城下町で知ることができた。
城下町では、魔族は空想上の存在になっていることとかね。でも、魔王がいるのだから、魔族がいてもおかしくないと思うの。
そう考えていた矢先、魔族が襲撃してきたの。
魔族は強かった。これじゃあ、騎士長さんたちが私たちを召喚したのもわかるわ。
魔族との戦いは、案外速く決着がついた。なぜって魔族が突然退却していったから。なんでかしらね。
そのあと、王女様が人族が被った被害とかを教えてくれた。死人はでなかったけど、王子様がさらわれてしまったって……。誘拐するなんて……魔族はひどい奴らね……。
そういえば、城下町はどうなったのかしら。被害がないということはないと思うけど……。
自由時間にまた城下町に出てみると、みんな笑顔で仕事を頑張っていた。すごいわ。
街の人が笑顔でいられるのは王女様をはじめとした人たちのお蔭だよね。王政を信じている証拠だね。
それが嬉しくって街をスキップ気味で歩いていると、結城くんに出会った。
また結城くんに出会ってしまったね。
しかし、結城くんったら、そんな怖い顔をしてどうしてしまったのかな。中学生のする顔じゃないと思うんだよ。
声をかけると、パッといつもの知っている結城くんに戻ったんだ。
何だったのかな。
さて、明日も訓練頑張らないとね!それで、魔王を倒してみんなで地球に帰るんだ。
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