51 / 57
姉物語・ほのぼの時間マジ返せ!
しおりを挟む注意・この話は舞台が日本っぽい国の未来の話ですので、内容的にあり得ないなどのご意見はご了承ください。
ジャンルとしてはファンタジーなんで!
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
「愛、そろそろ帰ろうか……」
ぽんぽんと優しく撫でてくれた人をそっと見上げると、なんとも言えない気持ちを心の奥に押し込めているのだろうが優しい笑みをしてそこにいた。
「……うん、お父さん。そうだね、お昼食べて帰ろ?」
二人にお供えした物を回収して歩き出す。
私は運転席に座り、父と母は後部座席に座る。
そう言えば時刻はお昼御飯の時間を少し過ぎていて、それに気づいたら何だか急激にお腹が空いてきた気がする。
私は特にコレが食べたい! ってものはないし、お父さんに決めてもらおうと「お昼ご飯は何処で食べようかしらね。お父さんは何が食べたい?」と質問した。
いつも私がちゃっちゃと決めてるし、今日はお父さんに任せようと思ったから丸投げしたのに、お父さんは迷ったあげくに今日はお母さんが食べたいジャンルで構わないよ~と母に丸投げした。
決定権を急に与えられた母は何にしようかと悩み始めたのを二人で見守ることにした。
何て言うか決まるまでなんだか時間がかかりそうな気がしたけど仕方ない……。
最終的に食べるものというかジャンルもしくはお店の名前が決まればそれで全然構わないので移動を開始して街中を走っていると前方で女子高生っぽいのが急に飛び出してきた。
「ちょ! あのガキマジで何してんのっ!?」
昔と違って車はカーナビに目的地を入力して自動運転が基本となった今、交通事故が起こった場合は歩行者や自転車含む二輪車が原因になる。
でももしも車が故障してしまった場合、運転手自らが手動に切り替えて自身で近くの表示された場所のディーラーもしくは修理工場まで運転をしなくてはならないので免許証取得方法は基本的に昔とあまり変わってない。
どちらかと言えば学科も実技も逆に厳しくなったくらいだろうか……。
免許更新だって警察でオーケーだったのに、教習所で実技をして許可証を出してもらわないと更新できないという厳しさ。
自動運転になれてペーパードライバーを量産してるも同じだから仕方ないよね。
修理工場にたどり着くまで手動に切り替えたら車が大破とかマジで笑えない。
まぁ、話を戻すと確かに車のセンサーも昔と比べて反応も良いからそれだけでも交通事故は減った。確かに減った。
でもそれは運転手の過失がほぼ無くなったからで、完全に事故がなくなったわけではない。
結局、便利になったとしてもルールを守らない歩行者と自転車、バイクなどの運転する人の意識を改善しなければゼロにはならないのだ。
そして目の前で起きた女子高生もまたルールを守らないタイプだったのだろう。
本人は猫助けだと思っての行動だろうが、センサーは人ではなく小動物にもちゃんと反応する。
つまりは猫が勇気を出して道路を横切れば轢く前にちゃんと車は止まるのだ。
それを知ってるはずなのに女子高生は猫を助けるために何故か反対車線から分離壁を乗り越えて飛び出し、トラックが緊急ストップ。
たぶん荷物が急ブレーキにより一方へ片寄ったために横転し、それに伴ってトラックに弾かれた彼女が私達の車の前に飛び込んできた。
私の車は自動運転とは言え国道を決められた速度で走っているから、緊急ストップして急ブレーキによるスリップでトラックへ突っ込んだ。
後ろからも急ブレーキのスリップなどで制御不能と言う玉突きみたいなことになった。
私が覚えてるのはここまでで、マジであの女ぶっ殺す! と呟いて意識は暗転した。
とにかくあの女の子は即死だろうが、残された親はこの近年稀に見る酷い交通事故の賠償責任を取らされるのは確実で、たぶん破産案件なのだろうなと思ったのは仕方ない……。
こんな事故を起こさないために車道と歩道を分離する壁を作ってあるのにマジで意味ねぇ……。
10
お気に入りに追加
285
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
夫の心がわからない
キムラましゅろう
恋愛
マリー・ルゥにはわからない。
夫の心がわからない。
初夜で意識を失い、当日の記憶も失っている自分を、体調がまだ万全ではないからと別邸に押しとどめる夫の心がわからない。
本邸には昔から側に置く女性と住んでいるらしいのに、マリー・ルゥに愛を告げる夫の心がサッパリわからない。
というかまず、昼夜逆転してしまっている自分の自堕落な(翻訳業のせいだけど)生活リズムを改善したいマリー・ルゥ18歳の春。
※性描写はありませんが、ヒロインが職業柄とポンコツさ故にエチィワードを口にします。
下品が苦手な方はそっ閉じを推奨いたします。
いつもながらのご都合主義、誤字脱字パラダイスでございます。
(許してチョンマゲ←)
小説家になろうさんにも時差投稿します。
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
申し訳ございません。あいにく先約がございまして。
ハリネズミ
BL
取引先の息子から何度もなんども食事に誘われる。
俺は決まって断りもんくを口にする。
「申し訳ございません。あいにく先約がございまして」
いつまで続くこの攻防。
表紙はまちば様(@Machiba0000)に描いていただきました🌸
素敵な表紙をありがとうございました🌸
異世界に召喚されて失明したけど幸せです。
るて
BL
僕はシノ。
なんでか異世界に召喚されたみたいです!
でも、声は聴こえるのに目の前が真っ暗なんだろう
あ、失明したらしいっす
うん。まー、別にいーや。
なんかチヤホヤしてもらえて嬉しい!
あと、めっちゃ耳が良くなってたよ( ˘꒳˘)
目が見えなくても僕は戦えます(`✧ω✧´)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる