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第9章 いつもより羽目を外した気がするの
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しおりを挟む「ルカ。ルカの魔法で何とかなりませんか?」
「…………僕、これ以上、変な、称号みたいの、付けられたくない!」
これにつきます。
やだよ、街を歩いたら「あ、医薬聖様だ!」とか言われるの……。
因みにまだ一般には王子とはバレてないはずだ。
でもさ、でもさ、医薬聖すら嫌なのにさ、そう言った称号が増えていくのは嫌だよね!
これは俺の我儘の部類にはいるかもしれないけど、それでもこれは普通の感情だと思うんだ。
「確かにこれ以上、うちの可愛いルカに称号は要らないねぇ……。生き神様なんて付けられた日には俺、なんかイラッとしてこのブレスレット外しちゃうかも……。あはは、でも今現在イラッとしてるから外しても良いよ?」
「いや、イラッとしてそのブレスレットを外さないでくれるかな」
お父さんが笑顔で俺の髪の毛で作ったブレスレットを撫でてました。
外すなんて恐ろしすぎる。なんて怖い脅しなんだろうね!
パパが被せるように言った事に俺は相当嫌なんだなぁ~……と思っていたら隣の姉は口元を隠して無言で肩を震わせて笑っていた。
たぶん同じことを思っていたに違いない。
だってお父さんのブレスレットは外したところで一番被害に会うのはお父さん自身だよ?
相手はお父さんの無自覚なエロスに当てられてお誘いに来るだけだし?
近寄りすぎたら免疫ない女の人は気絶。男はトイレに駆け込む。
何をしてるかは想像にお任せします。
まぁ、そんな感じで迷惑を被るのはお父さんだ。
オリバーでの記憶は新しいはず……。
「そもそも今現在、ルーちゃんの抱えてる負担の半分はママさんよね? ご褒美のお菓子作り、慣れない作業に家や使用人の管理あとは……」
「とにかく、ママさんは呪われたにしてもぐうたらし過ぎでしょ! そんな風にわざとらしく嘆く暇が一秒でもあるならさっさとやるべき事はやれよ。つまりは先ずは自分が自分の意思をしっかりと持って痩せろ。これ以上、面倒事を増やしてルーを痩せさせるな!」
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──じゃなかった。
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この前、ゼノさんの正座での足の痺れは【ヒール(状態異常解除)】で出来たけども呪いもそれで解除はさすがに無…………いや、やってみるか?
「お父さん、とりあえずヒールかけてみるから鑑定してもらって良い?」
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と言われたけども兄の腕からぴょこんっと下りて、未だに悲劇のヒロインみたいな姿勢のママの前に移動した。
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